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オンライン音楽レッスンの講師が生成AIを利用した自分のボットを作ってみました。



自己紹介

こんにちは。山田亮といいます。1年前にオランダに移住した日本人で、即興演奏やジャズを演奏するピアニスト。オンラインの音楽教室も運営しています。

【A.I. 村治奏一】を知る

ChatGTP をはじめとする生成AIの可能性はすごいですよね。自分の分野にも何か利用できないかと日頃から考えていたところ、詳しい方から【A.I. 村治奏一】というものを教えてもらいました。クラシックギタリストの村治奏一さんの会話型人口知能です。ギターに関する基礎知識やテクニック、公演情報などを質問すると普通に答えてくれます。面白いです。


miibo で試してみた

音楽講師の代わりも作れるのでは?と思ったので、自分でも作ってみることにしました。A.I. 村治奏一では miibo というサービスを使って作っているらしいです。自分も早速登録して無料プランで試してみました。


miibo では「ナレッジデータストア」と呼ばれる場所に、AIに知っておいてほしいことを置いておくことが出来ます。
私の音楽教室には複数の講師の方がいます。講師の皆さんに説明するため、自分の音楽理論の教え方を書いた文章を昔作ったことがあります。ちょうどいいと思ったので、AIにこれを知ってもらいました。やり方は非常に簡単で、テキストをコピペするだけでも出来ます。

できたものはこちら

できたものはこちらです。全然作り込んでいないのですが、とりあえずの形は1時間ぐらいで完成してしまいました。簡単で驚きました。


触ってみた印象

・基本的には正しいことを答えてくれる。
・たまに変なことも言う。
・事前に教えていない内容の質問をしても正しいことを言う。背後にいる ChatGPT 自体の知識によるもの。

素人が作ったのにかなりのクオリティのものが出来て驚きました。これは楽しい!でもこれだと自分のボットである必要がないですね。もっと自分ならではの考え方や美学などを入れないと、ふつうの ChatGPT との差別化ができないのだと感じました。


今のAIでもできること

・理論の確認
・知識の確認

どんなレベルの内容でも気軽に質問できるのはすごくいいです。分かるまでしつこく聞いても怒られない。
また今回のボットとは別の話ですが、以下の作業も得意そうです。
・レッスンの録音を文字起こししてそれをレポートにまとめる
・学習のカリキュラム作り
・レッスンの予約システム作り


今のAIには難しそうなこと

・演奏された録音音源を聴いて細かい部分のアドバイスをする。
演奏を聴いて音を間違えたかどうか判断するアプリはすでにあります。しかし僕の知る限りでは、演奏の細かいニュアンスを判断してアドバイスしてくれるものはないようです。ところが、楽譜に書けないような微妙な違いが音楽では非常に大事です。また、その部分は音楽家同士でも意見が分かれます。そこを人が担当するのは理にかなっていると感じます。

・人として勇気づけること、一緒に楽しむこと、応援すること。
勇気づけたり応援することはAIもしてくれるのですが、それがAIなのか人なのかは大きな違いがありそうです。この面は人であることが重要な面として残り続けると考えています。


今後に向けて

AIにできることはなるべく任せつつ、人にしかできない部分の価値をなるべく高めていきたいと考えています。予約システム、レポート作成、知識、理論、演奏の正確さの部分はかなりAIに頼れるはず。それ以外の音楽性を左右する細かい表現の部分、音楽を一緒に楽しんで応援することは、人として引き続きやっていくべきことなのかもしれません。


今後もいろいろ試していきます。何か新しいアイディアやサービスがあればぜひ教えてください!


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