人生のバランスシート


皆さん、貸借対照表(バランスシート、Balance sheet、B/S)は知っているだろうか。


バカにするなって?
おそらく、多くの人が知っている概念だろう。



“貸借対照表は、企業のある一定時点における資産、負債、純資産の状態を表すために複式簿記と呼ばれる手法により損益計算書などと同時に作成され、その企業の株主、債権者その他利害関係者に経営状態に関する情報を提供する”
Wikipedia より


細かい説明は置いておくとして、このバランスシートには基本的な特徴、式がある。


Assets (資産) = Liabilities (負債) + Equity (純資産 あるいは 資本)
だ。


つまり、この等式が成り立つが故にバランスシートと呼ばれているのだ。



今回のテーマはタイトルにある通り、「人生のバランスシート」だ。

僕達自身をバランスシートを使って考えていきたい。



まずは資産から考えていきたい。

現金、車、家、ブランド品、株などあげればキリがない。
とても多くのものが資産の項目に入るだろう。







負債はどうだろうか。

将来的に他に金銭等を渡す義務、つまり簡単に言えば借金のことだ。
クレジットの支払いや住宅ローン、奨学金返済などが考えれるだろう。

こちらも色々あるかもしれない。



何個か例をあげてみたが、これらはどれもお金で価値を測ることができるものだ。

会計上、そのようなものしかバランスシートには載ってこないし、そう決められている。



しかし、僕らの人生で起こるありとあらゆること、身の回りのものは全て金で価値を決められるのだろうか。



おそらくそうではないだろう。



例えば、資産で考えると、人間関係(家族、友人、パートナー、先生)や体験など自分にとってプラスになったこと、なっていることなどがあげられる。


刺激をもらえる友達、過去の経験の積み重ね、これらが今の自分、あるいは将来の自分にとって役に立つことものであればそれは資産だろう。



少し話は逸れるが、マルチ商法というのはこの人間関係だったり信頼だったりというものを切り崩して成り立っていると思う。

つまり、そのような資産を切り崩して、P/Lを良くしようとしているのではないか。


見方を変えるなら、これらの人間関係を切って行くということは、信頼というものを失うことにもつながると思う。


お金は信頼によって価値が担保されているとよく言われているように、信頼というものを失うと、先々でそのツケを支払わなければならなくなる。



これはつまり負債を生んでいるということになるのではないか。





もちろんお金は手に入るのかもしれないが、個人的にはそれでは充実しているとは思わない。


自分のバランスシートにお金や物しかのらないような人では寂しいと思うのは僕だけだろうか。

多様な形の資産を持つことが充実に繋がるのではないか、と思う。



また、いくら資産を持っていたとしても、それが自分の力ではなかったり、嘘の上に成り立っているなら、そこにも魅力はないだろうと思う。



例えば、その資産を形成するのに、自分の能力を全く使わず、労力もかけない、ということだ。(親の金など)



結局そういうのは、その前提が崩れた時、今まで築いてきたと錯覚していた資産はなくなり、それを自ら作り出す力もなく、絶望するのがオチだと思う。



別に批判するわけではないが、個人的にはダサいと思ってしまう。


誰かの助けを借りることが悪いとは全く思わないが、それは自分が今まで成し遂げてきたことや行動、態度、それに伴いついてきた”資産”などが認められて借りることができるのではないだろうか。


本人の能力(ここには魅力、人間性みたいなものも含まれると思う)や資産以上のものを動かすというのはあまり健全ではないし、いずれ限界が来ると思っている。



まとめると、自らの手で多様な「資産」を作り上げて行くことが大事なのではないか。

自分の価値を作っているものは何か、どういう価値を付けていきたいのか、それを考えることはとても重要であるはずだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?