宮木あや子原作『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』

 ファッション誌の編集志望な諸凸猛進女子が校閲部という出版の裏方に配属され、波乱万丈巻き起こしながら活躍する姿をファッショナブルにドラマ化。出版社編集をしていた私としては「ありえねー」という部分も多いが、と同時に丁寧な部分もあり、ぶっ飛んでる中に真摯な姿勢を感じる作品であった。

「できる限りのことはしたって自分で思えれば、自分で自分を誇りに思える! だからあたしも今からまた無駄なことしてくるよ」

 お仕事系作品で「SHIROBAKO」などもそうであったが、「トラブルはリアル、解決はフィクション」という鉄則?がある。本作もその特徴に当てはまる。また、本作にはライトミステリ的側面もある。悦子が原稿の中から(強引に)引っ張り出した問題。その問題を持ち前の行動力で解決していく悦子といった具合で一話ごとに進行していく。原作とどれほど差異があるのか気になった。

「あれは完全な校閲ハイ状態ですね。私も以前盲腸で入院した時同じ状態に陥ったんです。入院初日は校閲から解放され、なんとも気分が良かったのですが。徐々に校閲が懐かしくなり、退院する頃には禁断症状が現れ、復帰した初日はこのまま一日中でも校閲していられそうな状況に陥りました」(スペシャル版より)

 仕事柄近いからか、「うーん綺麗すぎるな」とか「上手くいきすぎるな」思う事もあるがそこはフィクションとして、見てる時も気持ちよく、後味もいいドラマだった。

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