見出し画像

製造業は最高益だってよ。トヨタは5兆円の件。でも実質賃金はマイナス。

2024年3月期、上場する製造業の純利益が過去最高を更新した。
東証プライム上場の約170社を集計。純利益は前期比23%増の14.8兆円で、非製造業の11.6兆円を上回った。2021年まで10年連続で純利益は非製造業が製造業を上回っており、22年には一旦逆転したものの昨年は再び非製造業の純利益の方が上だった。再び逆転した事で低調だった製造業が業績を持ち直してきたとする見方が増えている。

最も顕著に利益を押し上げたのは自動車産業だ。特にトヨタ自動車は5兆円弱と日本の会社として過去最高を記録した。値上げしてもハイブリッドが米国で好調だったことや、円安が影響して利益を押し上げた格好だ。

製造業は産業のすそ野が広く、この好調度合いが下請け中小企業にも良い影響を及ぼすとみられている。

上記は日経新聞に出ていた記事から引用しているが、同日の別紙面には「実質賃金24か月連続マイナス」といった記事も出ていた。円安、原油高が賃上げ分を食ってしまっていると述べている。

円安の影響で最高益を更新する会社があれば、一方では同じ円安が理由(の一つで)働く人の実質賃金は下がり続けている。

企業が儲かった前提があって初めて賃金アップの果実は働く人に届くので、企業の好調さと会社員の賃金上昇にタイムラグがあるのは仕方ない部分もある。しかしながら、そのタイムラグの間に、新たなマイナス要因が発生して賃金上昇という果実は霞になってしまうのではないか?と私は不安に思う。トヨタ自動車は利益分の1兆円で自社株買いを発表している。株主還元も良いと思うが、下請け中小企業への還元もしっかり行ってほしいと思う。

今日はここまで。

引き続き、どうぞよろしく!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?