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旅するホームズ 【だから旅は、やめられない #5】

〜 だから旅は、やめられない  #5  〜
旅するホームズ
宮下佳英(28歳・会社員)


皆さん、シャーロック・ホームズって好きですか?

僕は好きです。読んだことないけど。

でも、海外ドラマ「シャーロック」は見たことあります。そこで僕が憧れたのは、ホームズの人並み外れた観察力。

現場や容疑者を鋭く観察し、僅かな違和感を見つけ出し真実を暴いていく。まさに観察力の鬼です。(“コールドリーディング”といって、詐欺師や占い師が使う手法です)

そんなホームズ的な観察力を、僕らのような一般人でも味わえるのが旅だと考えます。

旅には、数えきれない違和感が溢れています。

ただ街を歩いているだけでも違和感の嵐です。日常と違う文化、建築様式、気候、食べ物、ファッション・・・。

勿論これだけではありません。観察すればする程、違和感が見つかります。

「このポスト、日本より大きいな・・」
「この道路標識、どういう意味なんだろ・・」
「このコーラ、日本より甘い!」

田舎でも都会でも、足元から空まで、五感の捉えるすべてに違和感は詰まっています。

どんな些細な違和感も見逃さず手元に引き寄せる、それが観察力です。

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沢木耕太郎も村上春樹も、きっと観察力を使って傑作紀行文を書いています。読んだことないけど。

違和感を見つけ、何故そうなのか気になったら、ググりましょう。我々現代人にはスマホがあります。読んだことないので知らないけど、本家ホームズはスマホ使いませんよね?

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旅のスタイルは人それぞれです。同じ場所に通い極める人、スタンプラリーのように白地図を埋めていく人。安ホステルに沈没する人。摩天楼に浮つく人。

でも、どんな旅スタイルだろうとホームズ気分で観察すれば、ほんの少しでも旅の満足度が上がること間違いなしです。

旅をすると1日が長く感じる現象がありますよね。それは、旅で浴びた違和感を、脳が全力で処理しているからだと僕は思います。無意識でも脳が動けば動くほど、旅の充実感は高まります。つまり、観察力を用いて違和感を能動的に探しに行けば、もっと1日が長くなるはず!観察力を磨けば磨くほど、旅の満足度も上がっていくでしょう。

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更に、これは旅の間だけの話ではありません。

旅でマインドセットした観察力を日常でも使えば、いつもの通勤路にも新たな発見があるかもしれません。仕事においても違和感に敏感になり、効率が上がるかもしれません。

観察力の効果が切れて、日常が代わり映えの無い短い日々に戻ってきたら、観察力を補給しに旅に出る。このサイクルを回すために、そして限りある人生を太く長くしていくために、僕は旅に出ます。

さあ、読んだことない世界へ!


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