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半農半Xに役立つスマート農業Tips、実際に使っている製品名と一緒に紹介

12月10日に愛知県の半農半Xに関するセミナーで実践者として登壇させていただきました。我々トクイテンは半農半ロボットというわけです。

半農半Xとは塩見直紀氏が30年前に提唱した生き方で、時間の半分を農業に使い自分達の食べるものを作りながら、残り半分は好きなことや他のやるべきことに時間を使おうというものです。今回イベントは塩見直紀氏の講演もありました。

トクイテンは塩見直紀氏の定義からすると半農半Xとはちょっと違うかなと思いつつも、農業を自動化は半農半Xをよりやりやすくしてくれるはずです。そのため農業関係の知り合いを増やしたいのと、我々が半農半Xの広がりに協力できることもあるかもというので参加しました。

今回は登壇内容から半農半Xに使えそうなスマート農業のヒントご紹介します。

ネット回線の確保

まずはインターネット回線とWifi環境が欲しいのでそちらを紹介します。以前農場にネット接続するにはどういう方法があるかはこちらで詳しく紹介しました。

トクイテンでは現在はLTEルーターと言われる、SIMを挿せばWifi環境ができるものを使ってWifi環境を作っています。(ポケットWi-Fiとかって一般的に言われてるものです)これは電波も結構飛んで我々の農地では半径50mぐらいはカバーしてくれています。有線LANの口もついています。
これと楽天モバイルのSIM(月額約1000円)で、監視カメラやデータの収集ができています。

NEC Aterm HT100LN/HT110LN

NECプラットフォームズ Aterm PA-HT100LN-SW 据え置き型 LTE ルーター nanoSIM×1

SIMを使うときの注意はいわゆるギガを使い切って速度制限にかからないようにすることです。私は速度制限にかかり、潅水制御システムが動かないことにより水をやれなくなったことがありました。ネットワークに頼ったプログラムを書いていたことも悪いのですが、まさかそんなことがあるのかと驚かされました。

遠隔監視・防犯カメラ

遠隔の監視と防犯カメラにはATOM CAM Swingというものを3台稼働させています。防犯とハウス内の様子をみるのと温度計を見るためです。スマホからいつでもみることができ、本体内に入れたSDカードに録画もしてくれます。赤外線もついているので夜でもある程度見えます。

具体的な活用方法は「農業でつかえる安価でかんたんな遠隔温度監視システムのつくりかた紹介」に以前書きましたのでご覧ください。

遠隔のカメラは安価な割に温度計をみる、水門を見る、防犯に使うなど応用がとてもききます。農業だと「ちょっと往復10分歩いてみにいく」みたいなことが発生しがちですが意外とこういうので解決できるかもしれません。

ビニールの巻き上げの遠隔操作

ビニールハウスのビニールの巻き上げも自動化しています。我々は独自にプログラムを組んでやっていますが、スマートプラグと組み合わせるとプログラミング不要で遠隔化できると思います。モーターは1万円ちょっとぐらいで買えます。(逆転させて動かそうと思うと少し工夫が必要になります)

注意点としては周囲の雑草が延びて絡まってくると動かないばかりか事故になりかねないということです。我々の場合はハウス横のビニールをとめているバンド(マイカー線)に朝顔が巻きつき、その朝顔が巻き上げの軸に絡み、バンドをビニールが巻き上げてドライブ回路が焼き付くということがありました。朝顔自体はモーターで引きちぎれるけれど、朝顔に誘導された線にやられたというわけです。回路が壊れただけですみましたが、場合によっては火事になってもおかしくないかと怖くなりました。(ヒューズなど対策はしてありますが)

潅水・水やりの自動化や遠隔化

これもいろんな製品がありトクイテンでは1日10回以上に分けて分量を変えながら水やりしたいとかがあるので電動ボールバルブを独自システムで操作しています。それ以外の遠隔で水やりをしたい、タイマー制御したいということであればDoValveという商品がいろいろできて安定している印象です。

ただ、水やりは止まるのはもちろん、止まらないのも大問題になります。そのため別で土壌水分センサーをつけておいて潅水後にそれがきちんと反応するかどうかというのをチェックしていました。

さいごに

スマート農業のやり方はいろいろありますが具体的な製品選びはどうしたらいいのかというので迷うことがあると思うので今回の記事を書きました。もっとこういうのがいいよというのがあればぜひ教えてください。


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