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ロボットだけじゃない!トクイテンの栽培技術についてご紹介

こんにちは、豊吉です。暑くなってきましたね。

今月からはセントレア空港(名古屋国際空港)直結のセントレアホテルでトクイテンのトマトが取り扱ってもらえるようになりました。朝食のサラダででるのです。料理長や総支配人にも農場に来ていただきました。国際線のある空港の朝食ということで勝手に日本代表に選ばれたような気分で、恥ずかしくないものを出してはいけないと気が引き締まりまっております。

さて、今回はトクイテンのロボット以外の栽培技術の話を紹介します。この1ヶ月はさまざまな方に見学に来ていただきましたが、結構話していると「栽培もそんな精度でやっているのですね」と驚いていただくからです。

トクイテンのトマトの美味しさの秘密はここにあります。ぜひ一部になりますがご覧ください。

栽培の技術

ここは書き切れないぐらいあるので「そんなことやってるんですか!」と見学にきた人が驚いてくれたことを列挙します。

まずは土づくりですが土壌分析ということをします。

隣の耕作放棄地を土壌診断した時の結果(慣行農法用の分析です)

土を専門の機関に土を実際に送って分析してもらうのです。この内容を見て何が足りていないか、何が多すぎるかということを判断して次に導入する資材を決定します。

ここでうまくやらないと植物が正常に育たないのは当然として、余分な栄養が河川に流れていって汚染の原因にもなるので、各自治体が出している施肥基準を守ることも大切です。

愛知県のミニトマトの施肥基準 この量を超えてはならない

そして何を何kg入れたかは記録をつけておいて出荷先によっては提出します。そして栽培中も植物にかけたり、土に入れるようなものは全て記録しております。

次は生育調査です。毎週トマトの状態を調査します。農場内で何本か調査株を決めておいて調べます。

毎週行う生育調査

茎の太さが先週と何ミリ変わったか、花が何個ついているか、実のかずや蕾の数も数えます。土壌の状態もpHやECといった値を調査します。時間がかかり面倒臭く自動化も難しいのですが、これにより次の水の量や肥料の量が決まる非常に重要な調査です。

自動化の技術

ロボット以外も自動化しています。環境の制御にポケットファームという製品を入れています。ハウス内の温度、湿度、CO2などを計測し、窓の開閉や暖房のON/OFFなどを自動で行います。雨が降ったかどうかも検知して、雨が降ってきたら窓を閉じるということをしています。

ポケットファームの動作イメージ

また、水やりも1日に何回にも分けてやるようにしています。そのほうが生育に良いからです。タイマーで設定して生育調査の結果から1日に何リットル潅水するか決めています。水やりの量は生育調査の結果以外にも土がどれぐらい水分を含んでいるかによって調整しますが、これは人の手で土の団子を作ってみて調べています。土壌の水分調査というのは簡単なようで自動化が難しいのです。(電気を流して測定する方法があるのですが、電気を流し続けることでその電極周辺の特性が変わってしまうのです)

労務管理の技術

誰が何の作業を何時間したかということがわかっていないと作業の内容や栽培方法の改善ができません。そこでアグリノートというクラウドサービスを使って記録をしています。

いつ誰が、どこで、何をしたかを記録

まとめ

この光景の裏側にはさまざまな数値・計測・経験が詰まっております

今回はロボット以外の栽培技術について一部紹介しました。「思ったよりしっかりやってるな」と思っていただけたら嬉しいです。

これらのことをきちんとやるのはさまざまなメリットがあります

  • トレーサビリティにより安全

  • 収穫量が増える

  • 作業効率が良くなりコストが下がる

  • 味もコントロールしやすくなる

といった感じでしょうか。今のように暑い時期は日々の作業をするだけでも本当に大変なのですが農場メンバーは短期のことだけでなく中長期のことも考えて本当によくやってくださってるなと思います。

こういった栽培を続けていくことで、おいしさだけでなく、安心・安全も追求していきます。

ではまた!

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