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チケット転売問題について(0)〜私の考え

イメージ画像は特に意味はない。古い様式のチケットなので、そのままアップしても問題はないと考えて使用している。

さて、もう何年も前からチケット転売問題については考えてきたし、何かしらの発信をしたいと思っていた。閉じたFBの世界ではそれはすでに実践しているが、今回改めて、公開される記事として書いてみたい。
その思いを強くしたのは、今回、予想を遥かに超えて2019年帝劇『レ・ミゼラブル』のチケットが入手困難となっており、方方で話題となっていることも大きい。(というわけで、前提となる世界は観劇の界隈の話であり、ライブやスポーツには当てはまらない事情もあるであろうことはご容赦願いたい。)
どれだけうまく書けるかは非常に心許ないし、真意をうまく伝えられないケースがあるかもしれない。だが、ひとまずは自分のスタンスと考え方をシンプルに表明するところから始めたいと思う。

私は、チケット転売は容認すべきと考えている。

これは主に、売り手のことよりも書い手の目線で考えてのことだ。チケ難公演が、俗に言う転売屋のせいで一層チケ難になっているという側面は否定できないものの、転売屋がいなくてもチケ難なものはチケ難であるという事実がある。また、当然であるが良席(観劇では最前列センターを良席と考える人口が一定数いることは疑いようもない)の数は限られる。
その場合、その公演にどうしても行きたい人、あるいはどうしても良席で観たい人が、定価を超える金額を払って観に行く権利を守ってあげるべきだと思うのだ。

昨今、チケ難公演の入手方法では、先着順が次第に減少しており、抽選方式が増えているが、いずれにせよそのふたつに集約されると言ってもよい。もっとも、その前に、その先着や抽選を”どこで”チャレンジするのかという”情報戦”が待っている。どこで申し込むかがわからなければ、戦うことすらできないのだ。
劇団四季のように、大半のチケットを直販している興行主は極めて稀で、大抵は数え切れないほどの販売チャネルを持っている。逆に言えば、それだけチケット入手のチャンスが増えるということでもあるが、その情報を得ることだけでも一苦労である。

つまり、チケ難公演のチケットをゲットしようと思ったら、まず情報を収集し(これが結構面倒。もはやスキルの域。場合によってはコスト発生)、先着順で勝ち抜くか(スキルが必要。しかも競争相手がbotのことも多い)、あるいは抽選に当選する(大抵はすごい倍率)しかない。これを何度も(販売チャネルごとに)繰り返すのだ。
もちろん、”本当に観たい人”はこれくらい苦とも思わずやっている、という意見もあるだろうし、事実そうであろう。私もやっている。
だが、それ以外の選択肢があってもよいではないか? そしてその方法が高額を出すことであってもよいではないか?、と思うのだ。

よく、転売屋がチケットを買い占めるせいで観たい人が観に行けないなどと言われるが、それはまやかしだ。高額を払ってでも観たい人が観に行くわけで、それこそ(ある意味)最高のファンが来てくれるのだ。

これはまったくの邪推であるが、上述のような情報収集に時間を取れず、あるいはスキルを磨いていないファンの人たちは、実は転売屋に感謝すらしているのではないかと思っている。だって、お金さえ出せば、たとえ後からであっても完売チケットを入手することができるのだから。

時間やスキルがなかったりする人が高額を出すことでチケットを入手できる現状は、非常に理に適っている。運やスキル以外にチケットを入手する手段があるという現状こそが健全なのだ。

と、ここまでがひとまず私のスタンスだ。

もちろんこういったこと以外にも、考えるべき案件は山ほどある。転売屋の濡れ手に粟問題、興行主のプライシング、初日を迎えるまで出来がわからないこと、当日券の扱い、交換用にチケットを取る人たち、チケ取りのためにファンクラブに入ることの是非、などなど、キリがない。
が、それらの諸問題を抱えているとしても、それでもやはり、チケットの転売は是認するべきだと思う。

次回以降の記事では、それら諸問題についてまた考えていこうと思う。(不定期更新。)

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