見出し画像

『終末、君と』のおはなし

こんばんは、るぅ1mmです。
コミックビームで連載していた終末世界の日常BL漫画、『終末、君と』が完結!単行本が発売しました🌷
わ~い!Bl百合HLにゾンビとご飯と命と、なんだか闇鍋のようにいろいろ入っている作品ですが、楽しく読んでいただけたら嬉しいです♪


書影

デザインは円と球さんです。めちゃかっこいい!上巻は蛍光っぽい感じでピカピカでとてもかわいいのです。ぜひ紙でも手に取っていただけたら嬉しいです!

終末、君と上
終末、君と下

私としては「おお~ついに!」という感じですが、いかんせん雑誌媒体だったので、はじめて見る方もいるかもしれません。
1話目がTwitterから読めるので、よかったら読んでみてください。



特典情報

コミコミスタジオさん

描きおろし漫画の小冊子が貰えます!うれしい

メロンブックスさん

イラストカードが貰えます!かわいい

https://www.melonbooks.co.jp/detail/detail.php?product_id=2390841


おまけ


連載宣伝アイコン
身長差らくがき
中学生の智也
1話宣伝
6話宣伝
9話宣伝
10話宣伝
最終話らくがき
カバーラフ
カバーラフ(裏)

原稿溜めずに毎月描いてたのでらくがきする暇がなかった……!そんなふたりでした。本編でいっぱい描いたから満足しています。
身長差が少しだけあるのが好きです。



終末、君とについてちょっと語る

※ネタバレを多く含みます!あとがきとして読んでね。

1話

『終末、君と』は、実は初連載!の作品です。
他は全部読み切りで(怪獣くんは卒業制作)単行本が出ているので、漫画自体はたくさん描いているのですが、初めての連載でした。ドキドキ。
何でも許してくれるコミックビームということで、「じゃあ」と思い、BL百合HLゾンビカニバリズム何でもありの闇鍋漫画を描かせていただきました。

もともとは8話のお話を読み切りで描きたいなと思っており、それをベースにして物語を展開しています。

8話

この漫画の舞台の大きなテーマは3つあって、
「世界」と「日常」、「愛」と「恋」、「食」と「魂」です。

世界と日常

箱庭的物語をよく描いていたので、ふたりを取り巻く大きな世界とふたりだけの世界、それを描きたいなと思っていました。
ゾンビがはびこってる世界なのに全然ゾンビが出てこないのはそういうことです。ニュースとかでしか見ないよね、みたいな距離感でずっと描かれています。
それでも大きな世界の変化は日常に少しずつ影響していくものです。
どんなに狭い世界でも、むしろ狭い世界だからこそ、外の影響を強く受けるのだな、と描いてて感じました。

愛と恋

愛と恋に関しては、物語の中で登場人物たちがそういう言葉を使っているので愛と恋、としていますが、実際は愛と恋と性愛の話です。

「両想いのはずなのに、性愛が無いせいで繋がれない」という葛藤が智也と修平の関係のテーマになっています。

物語の1話目で智也の恋(とそれに伴う性愛)が明かされます。智也は小さい頃からずっと修平が好きで、恋をしていて、修平に選ばれたいと思っていました。

一方3話で修平は自分の気持ちを「恋じゃないけど」と断定します。
また修平は智也が隣にいたときもいないときも別の人と付き合っており、その人たちは全員女性です。
ですが修平は人生をかけていると言っても過言ではないほど智也に執着しており、智也の一言一言、ひとつひとつの行動に大きく人生を傾けていました。
望まれれば食べたっていいくらい、キスしたっていいくらい愛してる、でも性愛はない。智也が誰と付き合っててもいい。
智也が誰と付き合ってもいい、と思っているのは「約束」をしており「すでに自分は選ばれている」という安心感があるからかもしれませんが、

修平は智也に気持ちを返せないと思い込んでおり、智也も自分は選ばれていないと思い込んでいる、という
そんなすれ違いのお話でした。

食と魂

食は言わずもがな、本編の「カニバリズム」や「ゾンビ」、ふたりがしている「食事」に大きくかかわっています。
「その人を食べることによって魂を取り込む」という考えが物語のベースにあります。
「好きな人と一緒になりたい」「好きな人を自分に取り込みたい」というのは人間に共通する欲だと思っており、
それが「食事」と相性が良く、なのに忌避感が強い行為であるということが面白いと思います。

この漫画では「魂」や「命」があるという考えで描かれています。
これも聞きかじった話で、「死んだあと、人生の振り返りをする」
そのときに「自分の気持ちだけじゃなく、相手の気持ちもわかる」らしいという話を聞きました。
答え合わせみたいで面白いですよね。
面白いし、そうだといいなぁと思って、最終話で描きました。
最後屋上でふたりが会うとき、智也の人生を修平が見ていたし、修平の人生を智也が見ていました。
ふたりはもう「全部わかった」ので、魂はずっと穏やかでいられると思います。

そんな感じで3つもテーマがある闇鍋漫画なのですが、絶対ここが伝わってほしいというよりは、日常のあたたかさと世界の薄暗さとか、そいういうぼんやりとした空気を楽しんでいただけたら嬉しいな~と思います。
別の解釈をしてもらったって大丈夫です。


おわりに

というわけで、長々とお話させていただきました。ここまで読んでいただきありがとうございました🌷
『終末、君と』楽しく読んでいただけたら嬉しいです!
2024.06.14 るぅ1mm


追記🌷
おもにコミックビームに載った読み切りをまとめた短編集も同時発売中です♪
BL百合人外ラブたちの、地獄と隣り合わせの幸せ物語です。よろしくお願いいたします!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?