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『ONE.』 プレイ記録

プレイ記録

2024/01/01 プレイ開始
2024/01/01 椎名ルートクリア
2024/01/02 澪ルートクリア
2024/01/02 七瀬ルートクリア
2024/01/03 みさきルートクリア
2024/01/03 茜ルートクリア
2024/01/04 長森ルートクリア
2024/01/04 シュンルートクリア

雑感メモ

◾️共通ルート

まず長森がキャラデザもアフレコも言動も可愛すぎて推しになることがプレイ数分で確定する。
全体的にリブート作品っぽく現代でプレイしても違和感ない仕上がりになっているし、UIUX面も違和感なし。漫画長にデフォルメされて時折挟まるコミカルな演出もメリハリが効いてていいなと思った。多分リメイク版ならではだよね?

共通から個別への派生のタイミングは結構わかりにくいかな。特に表示も変わらないので。

■椎名繭ルート

シナリオ評価: 4/10
ヒロイン評価: 4/10


小さい女の子が、少しだけど大きく大人になるための一歩を踏み出す物語。まずはこのルートからプレイした。

事前情報を何も入れてなかったのでまずはこんな小さなヒロインがいることにびっくりしつつ、この子が無理やりに同じ高校(?)に紛れるというトンデモ展開は流石に現実感なさすぎない!?と思ったけど大筋の展開は綺麗だったね。

浩平と長森、時々七瀬がある意味親代わりとして椎名の面倒を見て、時には背中を押してあげてという構成。椎名の複雑な家庭事情の深堀がかなり少なかったので少し実歳よりも幼く映るキャラに対して感情移入がややしづらかった面はあれど、感情を押し殺して”自分の”学校に通えていなかった椎名が最終的に成長して行く様は感動的だったね。

あとこれはプレイしながら理解が深まる部分だと思うけど、構成面で完全に個別ルートのクライマックスにかけて世界の秘密を徐々に開示して行く感じなのかな?やはり世界観モノはその開示が大きな見せ場なので次のルートも楽しみ。

■上月澪ルート

シナリオ評価: 5/10
ヒロイン評価: 6/10

2番目にプレイしたのは”言葉を発することができない”上級生の上月澪。可愛らしくて小さいビジュアルでなかなかいい感じのアプローチ。

物語は澪が演劇部の部員として舞台に挑むところを中心に展開。スケッチブックを通してしか言葉を交わすことができない澪が一生懸命頑張る姿や消えゆく浩平の存在に気づく展開とかは良かったね。幼い頃に出逢っていた、という設定も唐突ではあるけど納得感はある程度あったかな。ややあっさりと感じられるけど展開としては好き。

世界観の開示的な要素は結構各ルートバラバラなのかと思ったら基本は共通なんだね。浩平がなぜ各ヒロインとの個別ルートに入ると世界の秘密に気づき、最後を意識するようになるのかが気になる。時間?それとも誰かとの接触?

■七瀬留美ルート

シナリオ評価: 6/10
ヒロイン評価: 7/10

3つ目のルートはツンデレ系の七瀬。立ち位置的に2番手っぽさがあるので最後の方にしようか迷ったけど参考にした攻略サイトで3番目だったので順番通りに。

これまでのルートの中でシナリオ、ヒロイン共に1番好きだった。ヒロインの七瀬がツンデレ系とは書いたけどまっすぐで愛らしい側面がすごく強いキャラで接するたびに可愛く見えてきたね。ヒロインとしての魅力がすごく高いキャラで、ちゃんと美少女ゲーしてる感。過去に剣道で辛い経験をしてきた中で、引退後に先輩からかけてもらった一言をきっかけに乙女思考になっていくのも納得性があったし、人としての強さの根幹も垣間見えたね。
このルートはマジで浩平が中盤バカすぎてぶん殴りたくなったけどそれすら許せちゃう七瀬の人間力よ。

意外と嫌がらせパートあっさりしてるなとか浩平さすがにクリスマスにラーメン屋は..とか気になる部分はあったけどちゃんと浩平と七瀬が恋愛していてお互いを求めていたのが良かったね。

結局このルートでも一つ前にプレイした澪ルートでも最後に浩平が帰ってきていたのでその過程になにが必要なのかが気になる要素だね。

■川名みさきルート

シナリオ評価: 8/10
ヒロイン評価: 7/10

盲目の先輩、川名みさきルート。
目が見えないというハンデを背負ってるのに気丈に振る舞う彼女は”学校の中”という安寧の地があってこそ。だからこそ卒業に向かっていくというテーマと相まってすごく物悲しさがあるシナリオだったね。

多分初めて(?)由起子さんに忘れられている描写もされていて身内にまで忘れられる怖さを感じたね。長森にさえ..。それでもみさき先輩だけは覚えてくれていた屋上のシーンは印象的。
あと浩平が図書館に本を返しにいった時に擬似的に暗闇の世界を体験してみさき先輩の怖さを理解したシーンはリアルだった。自分で想像しただけでもすごく怖いから、みさき先輩がどれだけ強い人なのかが窺い知れる。本当に随所にみさき先輩の強さが見えて、すごく好きなキャラになったなあ。

これまでプレイしたルートの中で圧倒的にシナリオ好きだったし、浩平の行動にも一貫性があって好きになる過程もすごく理解できた。いいルートでした。

■里村茜ルート

シナリオ評価: 8/10
ヒロイン評価: 6/10

大人しくどこか変わった雰囲気を持つ里村。とっつきづらい雰囲気がどんどん柔和になっていく様がとても可愛かったね。

このルートはこれまであまりなかったヒロイン同士の絡みが澪と茜で見られたり、詩子はじめ他のキャラとの絡みもあったりとかなり美少女ゲーとしても完成度が高いシナリオだったのではと感じるね。やはりヒロインキャラ同士の関連性は大事。

何より良かったのは世界観の開示が割と進んだ(?)こと。浩平だけじゃなくて”永遠”を求めたケースが存在していて、茜はその人との別れも経験していたということ。そして記憶はやはり特別な接触があればとどめておくことができるということ。”なぜ”の部分への言及は薄かったけど事象としての解像度は上がってきた感があり面白かった。

■長森瑞佳ルート

シナリオ評価: 8/10
ヒロイン評価: 10/10

正妻、長森。共通のところでも書いたけどこの子は自分にブッ刺さりすぎた。個別をクリアした今、余計に愛が深くなった。歴代ヒロインの中でもトップクラスだよ、この子に出逢えただけでもこのゲームをプレイした価値があると思えた。石見さんの演技も相まって素晴らしいキャラだったなぁ。

ルートの内容はとにかくしんどい。今まで幼馴染が故に曖昧な関係を続けてきた2人が些細なことから一歩を踏み出すが故に傷ついてしまう。長森を傷つけるようなことは一つでも言いたくないのに、その選択肢を選ばないとシナリオが進まないのがこれ以上なくしんどい。あとこのゲーム通じて言えることだけど浩平の思考がはちゃめちゃすぎてそこは大きく感情移入を阻害するポイントだったかな…。

ただ、紆余曲折はありつつも最終的にふたりがやはりずっと一緒にいたい、お互いを好きだという気持ちを再確認できたのはすごく綺麗だったし感動的だった。なによりも長森が報われた気がしてよかった..。浩平のことは自分でプレイしておきながら全く好きになれないけど長森が好きなやつだから許してやるよ。

なんかもうちょい出会いの頃の話とか掘り下げても良かったなぁと思いつつ、面白かった。

さて、これで”ヒロイン”は全員クリア。世界観について、特になぜ浩平が戻ってこれたのか?なぜあの世界が構成されたのか?については明かされるのかそれとも謎のままなのか…。
次が最後のルートかな。

■氷上シュンルート

グランドルート…というよりは補完的な意味合いが強いサブルートかな。でもこのルートをクリアしないことにはこの作品の真意は伝わってこない、そういった特別なシナリオだったね。

“人との絆があったから戻ってこれる”。これが各ヒロインのルートで浩平が戻ってこれた理由。そして幻想の世界は誰にでもある、現実同じという言葉。浩平が世界から消える謎が最後まで明示されることはなかったけど、自分の解釈としては幼き日に亡くした妹のみさおを留めておけるような”えいえん”の世界のことを指していて、ほぼ”死の世界”と同義なのだと思う。なので浩平が世界から消えてしまうのはもともとおそらく1999年の3月を節目に”永遠の世界”に身を置こうとしていたから、で戻ってこれたのは”ヒロインとの間に絆が芽生えて戻ってきたい気持ちが永遠の世界にいたい気持より強くなったから”かな。過去の妹の死に囚われ続けていた浩平が前を向けるようになるまでの物語、というのが伝えたい大きなメッセージだったのかなと感じた。

かなり世界観の開示もあっさりだなと思いつつ、割と合点がいく部分も多く気持ちよくプレイできたかな。まぁ割と脳内で保管した部分も多いけど…w

まとめ

KEYファンとしてはほぼ創設メンバーが作っているこの作品をプレイしないわけにはいかないけどなかなか手が伸びないなぁと思っていたタイミングでのリファイン作品発売だったので願ったり叶ったり。のちの作品のベースになっているなぁと思う部分は多分に感じられたね。

シナリオ面でちょっと(というかかなり)最後の押し不足というか盛り上がり不足、説明不足な部分はあるかなと思いつつ全体通してみるとバランス良く楽しめたので買ってよかった。このあたりはKEYの後続作品には生かされているんだろうな。
あとなにより長森に出逢えたことに感謝。早速グッズが欲しい。

とりあえず新年1発目のゲームクリアはこの作品でした。

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