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当たり前 千葉恭馬

立命館大学体育会サッカー部3回生 食マネジメント学部の千葉恭馬です。

拙い文章ですが、読んで頂けたら幸いです。

新歓の時に学部を言った時にどよめきが走った事がつい最近のことのようで、大学生活もあと残り1年足らず。年々時間の経過が早く感じる。

この自粛期間で、今まで当たり前だった日常を失い、何不自由ない日常のありがたみに気付かされる良い機会になったと思う。

サッカーが出来ること
練習後のたわいのない会話
友達と遊べること
飲みにいけること

4回生にとっては最後の1年。
3回生にとっては先輩とサッカーができる最後の1年。
2回生にとっては勝負の1年。
1回生にとっては期待の1年。
それぞれが思い描く1年があると思う。部活が再開した時には、先輩や仲間との時間を大切にしていきたいなと強く思う。

「サッカーが出来る」

私には、サッカーが出来る事は、当たり前ではないと気づかせてくれた経験がある。

高校3年生の7月に右膝前十字靭帯損傷 全治9ヶ月
大学1年生の6月に左足関節脱臼骨折 全治4ヶ月

高校時代は怪我のみならず、様々な経験をした。高校サッカー部での経験を話すと長くなるので、割愛する。

そうした様々な経験も踏まえて、高校3年生の最後の年に、14年ぶりに選手権に出場出来た事は奇跡だったと思う。人生で初めて勝って泣いた。泣いて立ち尽くした。ほんとに一生に一度の貴重な経験だと思う。監督、スタッフ、仲間、応援してくれた友人、父兄の方々の存在は今も忘れない。

しかし、そんな貴重な経験でさえも、怪我でピッチに立てず、何も出来ない自分。一方で、試合で活躍して、注目されていく仲間の姿は、素直に心の底からは喜べなかった。試合に勝つたびに、悔しさだけが募っていき、複雑な心境だった。

高校サッカーは不完全燃焼で終わった。
だが、この経験が現在も大学でサッカーを続けるきっかけとなり、原動力になっている。

そして、大学1回生の6月。右膝の9ヶ月に及ぶリハビリが終わりに差し掛かり、部分復帰を許可された3日後の悲劇だった。練習中に左足首を脱臼骨折した。

パンパンに腫れた足首で、バイクに乗って、電車に乗って、松葉杖をリュックに突き刺して、自転車で帰ったのを今でも鮮明に覚えている。

この怪我で、1回生の1年はほぼ何もせずに怪我で終わった。グランドにいる時間より、圧倒的に病院でリハビリをしている時間の方が長かったと思う。

これらの怪我のお陰で、サッカーが出来ること、走れること、歩けること、日常の当たり前の事を失った事で、初めて幸せに気付く事が出来た経験だった。

「頑張るのは当たり前」

大学でサッカーを続けていくにあたり、活躍を期待して応援してくれている両親や友人の存在、刺激を与えてくれる仲間の存在、誰かしらの存在がそれぞれにあると思う。

私にもそうした存在がいる。
部内では、練習の1時間前にシュート練をする人、練習後に必ず自主練をする人、練習後に必ず有酸素やる人、食事に気を使う人、プロを目指す人、天皇杯でプロと互角に闘ったAチームの存在…

中高の同期には、下から這い上がってAチームでスタメンを獲得した人、ラグビーで日本一になった人、筋トレを頑張る人、バイトを頑張る人…

それぞれの土俵で、いつも刺激を与え続けてくれる友人、仲間の存在がある。

だからこそ、自分も何かしら、結果を出して期待に応えたいって思いは強くある。

自分は足元が優れている選手でもなければ、足が速いわけでもなく、一人でドリブルして打開できる選手でもない。

だけど、幼い頃から体格には恵まれた。逆に体格だけでよくここまでやってこれたなと思う。

残りわずかのサッカー人生の中で、チームが勝つためなら、身体を張って、泥臭くプレーしていきたい。他の選手と同じ事をやっても時間が足りない。そのためには短所を克服するよりも、長所を伸ばすための行動が必要だと感じた。その結果が筋トレを継続してやってきた今の自分。

でも、自分が頑張ってると思っている時は、どこかで必ず誰かが頑張っている。

だから、頑張るのは当たり前。

結果を出す。

チームに貢献する。

期待してくれてる人に、活躍してる姿を見せる。

Aチームに上がって試合に出る。

私は、プロサッカー選手になりたいという淡い夢は、中学の入学と同時に諦めた。そもそも本気で目指してなかったと思う。

客観的に自分はプロになれる選手じゃないと確信したから。

だけど、今もサッカーを続けている。

なぜか。

中学時代の監督に本気でサッカーをする楽しさと教真剣勝負の楽しさを教えてもらったから。

まだ、本気の勝負を楽しみたい。

日本一を目指す組織に
確約されたポジションなんて一つもない。
いつ下に落とされるか分からない。
競争は激しい。

みんな覚悟を持って入部した。

日本一の目標は遠く険しい。

必ず成し遂げよう。

千葉恭馬。