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3度目のハロウィン

どうしていつもこうなんだろ
お金が足りず改札から出られなくて
50分かけて定期圏内の駅まで引き返した
年上の人とはうまく話せないし
電話では噛みすぎて自分で何の話をしてるのか
わからなくなる
どうしていつもこうなんだろ
今までも同じだったかもしれない
目をつぶっていただけ
弱い自分は見て見ぬふりして生きていたんだ
雲一つない快晴が駅から引き返す頃には
真っ暗になった17時11分
どうしていつもこんな風になってしまう
のだろうか
眩しく写る駅の大きな広告も
マンションの蛍光灯も
ありふれた光景が一つ一つが毒々しく感じる
昨日は中身のない思考語りに付き合わされた
硬派な考えを持つことに酔っているだけだと
すぐに勘づいてしまうけど
それで自我が保てるのなら生きていくために
少しでも前向きなになれるのなら
それはそれでいい
心は騙してこそ前を向けるのだ
結末のない散文を書きなぐり
途中で嫌になったりしながら
電車に揺られる
昔からこんなんだったかもな
暗闇を切り裂くこの列車で
僕の邪念も置き去りにしてくれよ

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