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シェルブールの雨傘🇫🇷☂️

終わってからずっとテーマ曲を聴いております。
頭から離れません。
余韻が凄まじい、、

テーマ曲聴きながら、公演当日の夜、3時間ほどかけてつらつらと感想をまとめました。


まずは全編歌という新しいミュージカルに対して


今まで見てきたミュージカルと違って、テーマとなる曲がひとつしかなくて、そのテーマ曲に沿った音楽がずっと流れてる中で物語が進むから演者に全てが委ねられていた気がする。歌唱力も演技力もダンス力も全てが卓越していないとできない舞台。
もちろん演出もあるんだけど、ガラッと雰囲気が変わることは戦争の場面くらいであとはずっと同じ雰囲気の曲が流れて、それに沿って歌いながらセリフが紡がれている。本当にストリートプレイのセリフが全て歌という感じ。新しい感覚。
でも、物語に置いていかれることは全くなくて、セリフはしっかりわかるし物語の展開もわかるし、歌であることが気にならなかった。セリフは短いけど、歌だからこそ背景にある思いの表現が素敵で奥深い空間だった。
上手く表現できないけど、ずっとふわふわ浮いてる感覚もあったかな。心中を歌うことがなかったのも新しい。セリフを歌に乗せて紡いで、それだけで感情を表現してるの。テーマ曲に決まった歌詞がないというのも不思議な感じ。終演後、ずっと頭の中にテーマ曲流れてるんだけど、歌詞がないの。歌詞はセリフとして残っててテーマ曲はテーマ曲として離れない感じ。


この卓越したものが試されるミュージカルで一際輝きを放っていた大我くん。新境地を見た気がする。


さあ、ギイを順を追って振り返ろう

〜1幕〜

まず登場がびっくり!まさかの花道!

何度見ても(数回しか生で見てないけど)いつも画面越しで見ている大好きな大我くんがすぐそこにいるという感動は薄れないね。まじ綺麗、かっこいい、好き。物語に入り込む前にその現実を受け止めることに時間を要します。

それはさておき、登場からオーラが、キラキラ素敵オーラが凄まじい。それもそのはず、最初は出会いの場面だったのです。本当に数秒。雨に濡れて困っていたギイにジュヌヴィエーヌが傘を差し出すというそれだけ。歌もない場面だっけど、素敵な音楽とジュヌヴィエーヌに向けたギイの視線で素敵な出会いだったんだなとひしひしと伝わりました。

(あ、ちなみに大我くん日焼けするといってたけど、人並み程度の肌色になってただけで安心しました。ガタイは良くて男らしくて、カッコよかったです。)

そして始まったコンテンポラリーダンス

う、美しい!!しなやか!!輝いている!!
大我くんのコンテンポラリーダンス珍しいけど、私が大我くんのダンスで大好きなしなやかさとキレと指先まで神経の行き届いた心震わせるダンスが似合いすぎてました。特にターンとターン終わりの止めが好き。
このダンスが何を意味するのか。私なりに思ったのは、このシェルブールという舞台の優雅な海街と儚き恋物語の始まりを示しているような気がする。
ただただ見入ってしまった(中盤に出てくるコンテンポラリーをみたあとでは、このコンテンポラリーが違ったものに思えてくるのだが、、)

ガソリンスタンドで仲間とボールを投げ合うのも可愛かったなぁ。投げるの上手だったなぁ。今いる仕事の環境も好きなんだと言うことが伝わった!

続いて2人のキラキラおデート

若き2人が互いを強く思い合っているのが伝わる眩しいくらいのキラキラした雰囲気。彼ら絶対周り見えてない。待ち合わせ場所で出会った途端にお互いしか見えなくなるのがわかる。ギイはひたすらジュヌヴィエーヌに愛おしい視線を向けていて胸が苦しくなりました。
そしてハグが多い!いいんだけども!ハグする時の表情と腕が大好きすぎるのでいいんですけども!腰に手を回してエスコートする感じもたまらんのよな。腕が優しいの。キスシーンも、あ、もうこれ普段からキスしまくってんなこの2人というのがわかるくらい自然で見入ってしまったよ。
ひょえーとなりながらも、ギイの愛情表現がとても素敵で温かくて私まで温かい気持ちになりました。歌声も優しくて温かいのよね。思ってたより低いパートが多いのは驚きだったけど、だからこそ懐の広さみたいなものを感じた。

2人のダンスシーンもよかった。踊りたいって言ってたもんね!踊っちゃうよね!という愛おしい気持ち。ドリンク頼む時に、同じものを、と言うギイも好きだった。完全に彼氏だった。

そして家には叔母さんとマドレーヌがいるの。叔母さんへの接し方が良い姪っ子すぎるのよ。叔母さん幸せね!そしてジュヌヴィエーヌのことを嬉しそうに報告するのも可愛い。叔母さん、何処かで見たことあるなと思ったら、流星の音色に出てきてました!びっくり!

それでもやってきてしまった兵役

2人が待ち合わせている場面なのに、ギイの足取りが重いの。顔も下向いていて表情分からないのに、あ、何かあったんだなとわかった。兵役だった。2年の。別れたくない。まだ一緒にいたいと、2人で抱き合って消えていく。切なすぎる。(きっとここで子供ができた)

そして流れ始めたテーマ曲
別れの場面

雨降ってて、演技も歌声も切なすぎて、、
特に印象に残ったのが「こっちを見ないで、顔を見るともっと寂しくなる」といって顔を背けるところ。ギイィィィ涙涙涙 
それでも最後にはジュヌヴィエーヌの顔を見て、待っていてくれと伝え、別れを惜しみながら出発していくギイ。
テーマ曲が素晴らしすぎるのと、その曲に負けないくらいの歌唱力と演技力があいまって心震えた。上手く言葉にできないのがもどかしいけど、あのシーンは何度も見たい。みたらわかる。

〜2幕〜

まず、アルジェリア戦争の映像が背景で流れ、戦地にいるギイと仲間と出てくるの。
真剣な眼差しで銃を構えて打つ姿は、皮肉にもカッコよかった。なにより、髪型がオールバックに変わってたのがよかった!
そしてギイをセンターにして出演者全員で横一列に並び、空を見つめる。
幕間後に一気に緊張感を会場にもたらせていた。

そして2度目のコンテンポラリーダンス

暗いステージでピンスポあたりながら踊るギイ。今回のダンスは戦地の厳しさを表すものだった。動きも激しく力強くなり、表情も険しく苦しい。もう瞬きできなかった。表情はラストマンの清水拓実を彷彿とさせるものだったけど、あの顔とはまた違う厳しさがひしひしと伝わった。
特に、ギイが両手を横に広げた状態でピンスポが後ろから差す場面は震えた。あと引っ張られる振りのとこ好きすぎる。
メインは戦地の厳しさを伝えてたとは思うけど、私はジュヌヴィエーヌと離れてしまった苦しみも垣間見えた。1幕の優美なコンテンポラリーがあったからこそ、今回の苦しいコンテンポラリーがより映えたし、1幕のものの優美さも増したと思う。
とにかく、その苦く激しいダンスに魅了されて目に焼き付いてた(ギイが出てこない次の場面でもなかなか残像が脳裏から離れなかったほど)

そしてなんやかんやありギイが帰還する
片足を負傷して。

帰還する時はジュヌヴィエーヌと再会する喜びを予感して笑みを浮かべているものかと勝手に思ってたけど全然違った。ボロボロだった。見てて辛いほどに最初からボロボロだった。
戦地の悲惨さを物語ってるのかなと思ったけど、違う背景もあったと後から思った。それは、ジュヌヴィエーヌとの別れを予感していたからなのではないかなということ。
そう、帰還して最初に向かった傘屋がもぬけの殻だった。ジュヌヴィエーヌはいなかった。もとからボロボロだったのに、少し希望のあった目が絶望に変わったのがわかったよね(本当に目の演技すごい)

そしてギイの足負傷してる動作がうますぎるし、悲惨さをより強調させていて辛いんよ

家に帰っても叔母さんは帰還を喜んでいてジュヌヴィエーヌが去ったことなんて大したことだと思ってないし、自分の苦しみを大切な叔母さんの前では晒したくない、、そんな葛藤がギイからひしひしと伝わった(そんな歌詞は一切無いけどね、それがすごいのよ余白なのよ)

そして自暴自棄になっていく(ここ好きすぎる)

まず仕事場
1幕であんなに楽しそうで輝いていたのに、めちゃ荒れてる。最終的に唾ペってして去っていくのヤバかった(ここ良かった!)
次に酒場
ワイン一気(飲むのがワインなの良い!)して飲んだ後に手で乱暴に口拭うの。(ここ好き!)
そして再び傘屋へ
酔っ払いながら傘屋行くのしんどい。んで業者来て荷物取り出されるのを見て、もっとしんどくなるギイ

どんどん目が死んでいくのがわかる
あとここずっと足引きずってるのがよりやばい

最後に誘惑の世界へ
色んな人に誘われながら断ってたのに、最終的にある1人の女性の誘いにのってしまうギイ。この時、まじで目に正気なかった。
でもその女性を選んだ理由はジュヌヴィエーヌの面影を感じたから、らしい。この場面で、なんでこんなことしてるのかと後悔の念が感じられた。

そしてマドレーヌの一言
「昨日、エリーズが!」

この一言がギイの目を覚まさせたのが後ろ姿でもわかったよ。私にとっても印象にのこる一言だった。

叔母さんが亡くなって泣き崩れるギイ、、マドレーヌに「そばにいて欲しい、ひとりにしないで」というギイ、、この時の大我くんの感情爆発してる感じやばかった。あとこの後「今のあなたは嫌い」「孤独になるのが嫌なだけでしょ」とマドレーヌに言われた後の図星感。(ちなみにここら辺から私はマドレーヌ推しになっていった)

なんやかんやその後ガソリンスタンドをゲット(最後の印象強すぎてここら辺記憶曖昧)
マドレーヌの気持ちに鈍感で、ただただ夢叶えたことで喜びいっぱいのギイ可愛い
そしてマドレーヌと一緒になると決めた

ついにラストシーン

まず、マドレーヌとの家庭の幸せオーラ半端なくてですね(それがよりラストを際立たせるのだが、、)すぐハグするし、キスしてるし。
でも1幕のギアとは違って大人な男感でてて惚れた。(あとマドレーヌめちゃ可愛かったデレッデレだった)
ギイから感じられた幸せオーラで印象に残ってるのは、唇ハムってして笑ってる笑顔と鼻をクイってする仕草、クリスマスツリーの人形を持ってる時の幸せそうな顔。唇ハム笑顔は、大我くんの笑顔で大好きな顔なんです。まじ可愛かった。人形持ってる時の顔は、後から考えるとジュヌヴィエーヌとの子供のことを考えていたような気もする。儚さも幸せオーラもあるとても印象深い顔だったのよ、、あの表情できるのやばい(表情でも余白つくるんよやばいって本当)

そしてジュヌヴィエーヌとの再会

再びテーマ曲が流れる
一気に雰囲気が変わる

はぁぁぁつらい
もう冒頭から辛い
この曲がもうだめ
あんなに幸せ空間だったのに、、

ジュヌヴィエーヌってわかった瞬間、目が変わったよね
どんどん目に涙浮かべてさあ「ジュヌヴィエーヌ、、」って。もう苦しいのなんの。でもそのお顔が美しくて仕方がなくて。目が離せない。
涙が出そうになって咄嗟に顔を逸らした瞬間に流れた涙、、涙流れてたよあれは、、そして流れた涙がバレないように秒で顔を手で覆って耐えるギイ、、綺麗すぎるって、、うますぎるって、、

そしてギイは問う「娘の名前は、、」ここでジュヌヴィエーヌの気持ちを試してたんだね、恐る恐る聞いてる感じが演技から伝わった。そして伝えられた「名前はフランソワーズ」(2人で考えてた名前じゃないかぁぁぁ涙涙涙)もう号泣よ、、

やり取りの間も絶妙だった

最後ギイは震えながらジュヌヴィエーヌの手を取ろうとするが、儚くも手に乗ったのはガソリン代のお金

はぁはぁ苦しい、、(こちらもギイの演技やばい)

きちんと見送りできぬままジュヌヴィエーヌは帰って行った

このシーン、ギイが再会に心震わせて感情抑えられずにいる中、ジュヌヴィエーヌは毅然としてて、その対比がすごかった。ジュヌヴィエーヌはただ伝えたい事実を伝えるのだという強い意志が感じられた。
正直、双眼鏡で大我くんガン見してたからジュヌヴィエーヌの表情あんまり見えてなかったけど、ギイより淡々としてた印象。
これは私の考察になってしまうけど、ジュヌヴィエーヌはギイに会うかもしれないと思いながらシェルブールに来たんだと思う(だって目的地のアンジェに行くには、あまりにも遠回りだもの)そしてギイに会った時には娘のことは伝えようと決めていた気がする。(もちろん大人になってパリで洗練されて変わってしまったという部分はあると思うけれども)

そして最後ゆっくりとドアを開けて外に出てジュヌヴィエーヌの背中をあの日々を思い出すかのような切ない表情で見つめるギイ

ここも良すぎた

しんしんと雪が降る中、テーマ曲をバックに大我くんの演技がもろ光
色んな色んなことが読み取れる奥深い素敵な表情だった。目に焼き付いてる。

余韻

は無いままカーテンコールへ

あの〜音楽に合わせてジャンプするの最後のギイと違いすぎて感情忙しかったぞ?可愛すぎて癒しすぎたけど?

ふぅ、、

兎にも角にも余韻からなかなか抜け出せそうにありません。
ぼーっとしてたら頭の中テーマ曲流れてギイの素晴らしき舞台姿を思い返しているなこいつと思ってください。

他のキャストさんも本当に本当に素晴らしかったのですが、、そこまで語ってたらやばいので簡潔に
ジュヌヴィエーヌは、序盤のキラキラ感と別れた時の苦しさが素敵だったと共に、最後の変わりようがエグかった
エムリ夫人は、音程高すぎてびびったのと、ひとり親で心配する感じ可愛かった
カサールは、歌の色気と視線の熱さが素敵
マドレーヌは、終盤のズバッという感じからデレデレになるところまで好きすぎて推しになりました可愛かった、、
エリーズは、もっと出番欲しかった、、と思うくらい!短い出番でもギイへの愛おしさが伝わりました

「あんな素敵な実力者なかなか身の回りにいないものよね」by北斗

そう。本当にそう。
歌が歌だと思えなかった、セリフだった
心中を語ってないのに、色んな感情が見えた
ダンスの緩急と表現に、釘付けだった

大我くん、どんな境地までいってしまうのか
本当に素敵でかっこよくて努力家で実力者で、やっぱり大好きです

本当に素晴らしいミュージカルでした✨

(締めに相応しい語彙がない不甲斐なさ笑)


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