【歌詞批評】報われない恋と苦悩: 今井美樹『半袖』/ドリカム『やさしいキスをして』

 今井美樹の「半袖」と、ドリカムの「やさしいキスをして」は、いずれも報われない恋のテーマを美しく描いている。しかし、これらの曲はそれぞれ異なるアプローチを示している。

 「半袖」の歌詞では、達成不可能な恋への深い悲しみと葛藤が描かれている。

「細く美しい腕が
白い半袖からのぞいていた」

 という一節は、恋人への愛情と憧れ、そして彼に対する激しい切望を象徴している。白い半袖という具体的なイメージを通じて、その人への微妙な気持ちが視覚的に描かれている。

 また、「決して愛してはくれない人」や、

「さようならさえ言い出さなければ
終わることのない二人だけど」

 というフレーズは、報われない恋とその苦悩を深く描いている。「苦しくて…苦しくて…たおれそうになる」という表現は、その苦痛の深さを強調し、彼女が直面している恋の困難を感じさせる。

「愛し続ける勇気を私はそれでも捨てない」

 という最後のフレーズは、報われない恋と社会的な制約にも関わらず、愛情を保持し続ける強さを示している。これらの詞は、聴き手に感動を与え、真の愛の価値を再確認させる力強いメッセージを投げかける。


 一方、ドリカムの「やさしいキスをして」は、愛情が報われないという困難に直面しながらも、それでもその人への思いを保ち続ける強さと忍耐力を讃えている。

「報われなくても 結ばれなくても
あなたは ただ一人の 運命の人」

というフレーズは強い決意を示している。


 これら二つの曲は、いずれも報われない恋をテーマとしているが、それぞれが独自の視点と表現で愛の困難さと美しさを描き出している。

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