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恋愛

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#ミスチル

【歌詞】キャンディーの中の恋愛感情: Mr.Children『CANDY』

 Mr.Childrenの「CANDY」は、傑作である。その理由は、キャンディーという比喩が恋愛感情を豊かに描いているからである。

 キャンディーは恋愛感情やそれに伴う複雑な心情を表現するために使われており、甘酸っぱさやほろ苦さといったキャンディーの風味がその感情の様々な側面を象徴している。

「上手に包んで仕舞ったものが「飛び出したい」と疼いてる」

 抑えようとした感情が自然と表に出てくる状

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【歌詞】恋の枯渇: Mr.Children『渇いたkiss』

 「渇いたkiss」の歌詞は傑作である。
 それは、恋の枯渇を見事に描き出しているからである。

「もう うんざりしてるのは僕だって気付いてる」

 ここでは、「うんざりしてる」という表現を用いることで、恋人への飽きや疲労感が鮮明に描く。自身の感情に気付くことで、内面的な葛藤が示されている。

 一方、

「君が最後の答えを口にしてしまう前に
渇いたキスで塞いでしまう」

 恋人から何か決定的なこ

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【歌詞】恋の多様性: Mr.Children『LOVE』

 Mr.Childrenの「LOVE」の歌詞は、傑作である。
 それは恋愛の一般的な枠組みを超えた特別なつながりが描かれている点にある。

「彼になる気もなくて 責任などさらさらさ
でもね 少し胸が苦しい」

 特定の女性に対して抱いている複雑な感情を表している。彼はその女性と正式に付き合うつもりはないものの、彼女に対する特別な感情があり、そのために胸が苦しくなることを告白している。この矛盾した気

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【歌詞】愛の不確実性と美: Mr.Children『しるし』

 Mr.Childrenの「しるし」は、傑作である。
 それは愛の不確実性と美が巧みに表現されているからである。

 「半信半疑=傷つかない為の予防線」は、人間関係の脆さと不確実性を象徴する。
 これは、深い関係を持つ際の脆弱性を防ぐための防衛メカニズムを暗示している。この感情的防衛は、自己を傷つける可能性から保護するものの、同時に深い絆を築く可能性を制限するという複雑な矛盾をもたらす。

 また

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【歌詞】「愛してる」の真偽: Mr.Children『フェイク』/『Any』

 Mr.Childrenの「フェイク」と「Any」は、両曲ともに傑作である。
 共に愛をテーマに扱っているが、その捉え方は正反対である。

「「愛してる」って女が言ってきたって
誰かと取っ替えのきく代用品でしかないんだ」
(「フェイク」)

 という歌詞は、愛の表現に対するジレンマと冷淡さを示す。これは、恋愛に対するシニカルな態度を反映し、愛情表現が独自性や深い絆を持たず、交換可能な「代用品」であ

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【歌詞】愛は必ずしも理解を要さない: Mr.Children『ファスナー』

 Mr.Childrenの「ファスナー」は傑作である。

 それは、「ファスナー」という比喩を通じて、愛は必ずしも理解することだけではないという気づきを与えてくれるからである。

「君の背中にもファスナーが付いていて
僕の手の届かない闇の中で
違う顔を誰かに見せているんだろう」

 他者の全貌を理解することの難しさを示している。「ファスナー」の内側は、人間の内面や秘密を暗示する。相手が隠している

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