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魚座の海王星と木星

海王星と木星のコンジャンクション
4月12日 魚座で海王星と木星が重なります。
2020年12月の木星と土星とのコンジャンクション(グレートコンジャンクション)以来となる、占星術的に大きな節目となるアスペクトです。

まずは、魚座、木星、海王星のキーワードについて書こうと思います。

魚座

魚座は牡羊座から始まる12サインの最後の場所で、境界を無くし、次の牡羊座での誕生に備える星座(サイン)です。
1つ前の水瓶座で培った集団の意識と自由な個人とのつながりをさらに昇華するサインです。魚座でわたしたちの成長の物語が一つの完結します。これまで通じて学んだことの全てを統合し、自我(アイデンティティ)も無に帰り、宇宙との融合が始まります。
魚座は、最終段階であると同時に、新たな始まりも予感させます。高めた個人の力を宇宙に返し、再び、宇宙から新たなテーマを受け取って、次の新・牡羊座へとつなげていきます。

魚座の木星

木星は魚座の副支配星です。現在は、魚座の支配星は海王星ですが、海王星が発見されるまでは、木星が魚座の支配星でした。
そのため、魚座の中の木星は大変に居心地が良く、力を発揮できる場所と言えます。
木星の限りなく広がる力は、霧のようにまんべんなく広がります。
どんな障害物も通り抜けていきます。障害に気づくこともなく・・・。
「拡大」の木星の本来の力が一番発揮されるサインが魚座です。

一つ前の水瓶座で木星が見つけてしまった水瓶座の境界やそれに伴う分離。
魚座の木星は「すべての境界・分離・差異は単なる幻想である」という真実を見抜きます。私たちはすべてつながっていて、根源の一部であり、すなわち宇宙の一部であるということを知ります。
そしてまた、魚座の木星は、すべてのものへの深い同情で満ち溢れ、他者が感じる喜びや快感、痛みや不快感への感受性もあります。

魚座の海王星

海王星は、魚座の支配星です。
占星術における海王星は「高次の木星」とも呼ばれる「拡げる」天体です。
境界と構造の溶解、空想と逃避、神秘主義やサイキック、芸術、中毒、宗教
このようなキーワードがあります。

また、海王星には「喪失」という意味もあります。私たちは他者や物事に執着することがあります。それはすなわち「自由を失う」ことだという事実を、海王星は教えてくれます。つまり、喪失感や混乱を経験するのは海王星のせいではなく、果てしなく現状に執着する自我の裏返しなのです。

海王星と木星のコンジャンクション

海王星も木星も、無限の広がりを扱う天体です。この天体どうしが重なるコンジャンクションは、約13年毎におこります(前回は、2009年12月水瓶座で、次回は2035年3月牡羊座で)。今回の魚座は木星も海王星も支配星という特別な場所です。

魚座という深層心理をも表す場所には、さまざまな幅広い概念や抽象的な概念にあふれています。その一見つかみどころのない場所で、何かしらのアイデアを吸収し、それらを意識することもなく、ごく自然な形で取り入れることができます。直感や霊感といった感覚がさらに研ぎ澄まされたりもします。
精神的な広がりだけでなく、実際の体験や経験を広げる意味で、旅や学びへの新たな興味が沸くことも示唆されます。

木星が持つ楽観的な部分を海王星がさらに広げる配置でもあるので、楽観的で幸運を感じることもあります。
しかし同時に、信じやすいという気持ちも広げますので、普段であれば興味すら持たない陰謀説を信じやすくなったり、悪意のある他者からの洗脳や依存される危険性もあります。

木星と海王星がもたらす「拡大・さらに拡大」は、私たちの視点を広げる役割がありますが、広がり過ぎた視点は、普段であれば絶対に見逃さないであろう重要な情報を見落としてしまうこともあります。気持ちが大きくなっていて、例えば、大きな買い物をして、注意書きを読み落としてしまいとても損をしてしまったり、契約を解消できない事態になることなどが考えられます。
木星と海王星により、寛大で、慈善的で、思いやりのある気持ちになります。これは、特に今の時期の政情不安な時には必要不可欠な気持ちであることは疑いようがありません。支援やボランティア、寄付といった慈善活動には最適な配置です。

しかし、何事も表裏一体なのが、西洋占星術での考え方なので、この寛大な気持ちはがあらゆる事柄に向かうということには注意を払う必要があります。拡大の気持ちが自分のみに向かう時、先ほど述べたような、洗脳や依存、中毒となって現実化することがあります。なので、この時期は、ギャンブルや投機には細心の注意が必要となります。



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