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人工授精も来年度から保険適用へ

不妊治療の保険適用化に向けて議論が行われていますが、人工授精についても保険適用の範囲に含めるように方針が決まったようです。

1回あたりの費用は体外受精よりも安価だが…

これまで、人工授精よりも治療費が高額な体外受精などについて保険適用となるように議論がされてきました。

人工授精は平均的な費用としては約3万円と言われています。

一方で体外受精の平均的な費用としては約50万円と言われています。

1回あたりの金額としては体外受精と比較すると人工授精は安価です。

しかし、治療1回あたりの妊娠率は10%以下と言われており5回、6回と繰り返すことも珍しくありません。

培養士としての経験上、人工授精を10回以上されている方を何人も見てきました。

僕たち夫婦も人工授精の経験があり、通算10回以上行っています。

回数を積み重ねると、大きな負担になってしまいます。

保険適用で負担はどうなる?

保険適用になると支払いは3割負担になります。

仮に、平均額の3万円と診療報酬が定められると、患者が支払う金額は9千円となります。

この診療報酬の金額が決められるのは2022年初め頃になるようです。

人工授精は不妊治療専門クリニック以外にも広く普及している治療法なのでなるべく低価格になると嬉しいですね!

制限があるかも

人工授精は学会の指針で、6回程度の治療で妊娠しない場合は体外受精に進むことが推奨されています。

より高度な治療に進む、いわゆるステップアップというものです。

この6回という回数を参考に保険が適用されるのは6回までとなる可能性があります。

もし適用回数が6回までとなった場合、それ以上の人工授精を行うと全額負担となります。

患者に寄り添った保険適用になって欲しいですね

人工授精の良いところは身体への負担が少なく、より自然な治療法というところです。

採取した精液を培養液などを使って濃縮して子宮に注入するのが人工授精です。

体外受精の場合はたくさん注射を使ったり、採卵で針を刺したり、体の外で受精卵を育てたりと身体や受精卵への負担があります。

身体などへの負担はありますが、体外受精でないと赤ちゃんが授からない方もいます。

僕たち夫婦もそうでした。

でも、自然な方法を選びたいカップルもいるので、そういう患者さんの気持ちに寄り添うような保険適用になることを望みます。

具体的には金額、適用回数に期待したいですね!

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