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カウンセリング/24回目

両親に会った時の心の変化

前回のカウンセリングのあった週末に、用事があって両親と私の3人で食事をした。LINEなどで連絡は取り合っていたものの、会うのは5月以来だった。食事をしてとりとめもないことや近況を話しただけだったが、私の中ではかなりな心境の変化を感じた。

両親と話していて「なんか幸せそうだな」というのがまず感じたことだった。母は老人会のツアーに明日は行くと張り切り、父はマイペースで過ごしている。もう喧嘩するようなネタもほとんどない。
そして、弟夫婦と私の思っているよりも結構行き来していることがわかった。弟の奥さんがとてもいい人で、両親を気遣ってくれている。そのせいだとは思うのだが、話を聞く限り穏やかで楽しそうだった。

あら?なんか私以外は楽しそう…?
急に、過去のどろどろした穴の底でもがいているのは私だけなのかとふと我に返った感じだった。もちろん、両親にも弟にもそれぞれ思うところは当然あるだろうし、それは私にはわからない。でも、もう両親は「私がハラハラして見張っていないといけない人たち」ではないし、弟も「私がもっと優しく寄り添ってやりたかった子ども」じゃないのだといきなり腑に落ちた。

それでも、子どもの自分がズキンとするような場面はあった。
「私の話を分かってもらえない、聞いてもらえない、分かってほしいのに」という気持ちが出てきた。
結局、父も母も自分の話したいことだけを話していて、人の話を聞かないのだ。それは夫婦間でもそうだった。
カウンセリングやいろんな本を読んで、受け止めることや認めること、「あなたはどう思うの?」と相手を待つ態度、というのが、両親には一切無かった。きっと両親もそういう風にしてもらったことがなかったのだろうと思う。そして、私も子どもにそういう態度でやってきたように思う。ゾッとする。

その日の夜、自分と対話をして自分の気持ちを聞いた。分かってほしかった、私のことを分かってほしいという強烈な気持ちが私の中にはずっとあるのだと改めて思った。誰も分かってくれないし認めてくれないと、ずっと思ってきた。母の態度は私のその気持ちをますます強くさせるのだ。
それでも、自分の気持ちを聞いて「そうだったね、聞いてほしかったね、寂しかったね」と認めると、そのうちだんだん薄くなっていく。


ようやく両親に別れを告げることができた

カウンセリングを受ける前、カウンセラーから勧められた本がある。

分かりやすい本は他にもたくさんあると思うので、特に読んだ方がいいとは思わない。が、カウンセリングを受けながらこの本を読み、丁寧にワークをして成育歴を洗い出すことで、自分の中がかなり見えたように思う。

この本の中に、成育歴を振り返った後に「乳児期から思春期までの過去の自自分を生まれ育った家から全員連れ出し、両親に別れを告げて家を出て行く」というワークがある。
私はこのワークをやろうとすると、涙が出てどうしてもできなかった。両親を残して去ることができなかった。結局、両親の感情の面倒を見てきたので、かわいそうだと思ってしまっていたのだった。

この日の夜、ふとこのワークをやってみようと思い立った。両親の感情の面倒はもう見なくていいんだろうなと腑に落ちていたからだった。
過去の不安だったり暗い顔をしているいろんな年齢の私を実家から連れ出し、両親に挨拶をした。「また遊びには来るけど、この過去の私たちはもうここには来ない。来るのなら大人の私だけで来る。今までありがとう、またね」と言って、全員で手を繋いで家から出て行くことができた。
過去の自分たちを実家にずっと置いたままにしていたのは私だったと思う。両親の感情の面倒を見つつ、自分のことを自立しないようにしてきたのかもしれない。
これで、ようやく自分のことを育てることができるのかもしれないと感じた。


夫の生きづらさは夫のもの、はあるけれど

夫については、前よりも怒りの程度は収まったものの、やはり怒りは出てくる。こうやって離れて冷静にしている時はいいけれど、目の前にいるとうんざりした気持ちになる。
おそらく夫は特性が強くて、かなり生きづらそうに見える。ただ、自覚しているかはわからない。そして、その自分の生きづらさに向き合って対策しようと自分から動くようなタイプではない。怖くて深淵を覗けないタイプ。深淵を覗きすぎて入り込んで泥さらいをしてしまう私とは真逆のタイプだ。
(どっちがいいかはわからない)

夫の課題は夫のものだし、私がどうにかしようとして口を出すことではないと思っている。自他境界は意識しておきたい。
ただ、「何かあれば言ってね」というところまではこちらから言ってもいいような気もする。一緒に暮らしている中で「私が感じていること」を伝えることは大事なのではないか。
その上で、もしも夫が相談してきたら私ができる範囲で受け止めたいと思うようになった。私にも生きづらさはある。それから、私のやることが「正しい基準」だと思わなくなった。


私の望んでいること、なりたい姿

私は、他にもいろいろあるけれど、最近望んでいるのは「自分の思ったことを相手に伝える」ということだ。
「どうせわかってくれないから」とか「私はダメだから無理」とか、そんなことを思って躊躇せずに、感情をぶつけたり相手をコントロールしようとするのではなく、ただ自分の思ったことを伝える、ということができるようになりたい。これまでやってこなかったことだ。やり方がわからず、失敗してきた。
そして、伝えた後にその相手がどう受け取るかは、相手の問題なので私が気にすることではない(もちろん、相手を傷つけるような言い方などは論外だけど)。拒否されても「そう思ってるんだな」と受け止めて、傷つかない。
最近徐々にできているが、夫にはまだできない。夫に対しては過去にたくさん失敗してきたせいもあると思う。


もっと間を空けてもいいかもしれない

このカウンセリングでは話すことがあまり無くなってきたのかもしれない。
過去はほぼ振り返りきったし、あとは自分の中の子どもを養育するということなのだけど、それをこのカウンセリングで続けるべきなのか迷っている。
もう少しで卒業なのかな、と思っている。




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