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ソマティック・エクスペリエンシング/1回目

この場所は安心できるかどうか

今回も部屋に入ると、好きなぬいぐるみや膝掛けを選ばせてくれた。今回は大きめの白いアザラシを選んだ。椅子の上に湯たんぽもあったので、それを膝の上に乗せ、その上にぬいぐるみを乗せて抱き抱えた。温かくてホッとする。

そして、カーテンは閉めてもらい(閉塞感が嫌なクライアントもいるのだろう)、空調の確認をする。座って落ち着いたら、ゆっくりと首と目をめぐらせて「ここが安全な場所かどうか」を納得がいくまで確認する。

おそらくここまでは毎回の一連の流れになっているのだと思う。安心できないところでSEのセッションをしても意味がないので、とても大事なことだ。


私はこのままの私でいい

セラピストは相変わらず柔らかい感じで優しい。

私にとって心を開くということと、依存してしまうことの線引きがまだちょっとわからない。なので、心を開いて任せ切るということに抵抗がある。いつの間にか「相手の望むような言動をして喜んでもらいたい」という言動になってしまう。

でも、それも全部「それでいい、そのままでいい」のだ。変わるとしたらそれもアリだし、抵抗があるのもアリだ。私は私のままでここにいたらいい。

セラピストには今回もそのようなことを繰り返し言われた。「ダメとか悪いとか、そういうことは無いんです。そのままのルルさんを感じましょう。そのままでいいんです。」と。

そうなのだ。このままでいい。


心臓の鼓動の音がわからない

初回のインテーク面接で少し触りだけやったが、体の感覚を「スキャン」する。内受容感覚を身につけるのだと思う。リラックスした状態で座って、体の内側に意識を向ける。セラピストがゆっくりと誘導してくれる。

まずは地に足のついたグラウンディングを行い、徐々に足から頭のてっぺんまでを感じていく。内受容感覚が身についてくると、腸の動きなども感じられるようになるそうだ。まだ何も感じられない。

心臓の鼓動も感じない。何となく、心臓の鼓動を感じるのが少し怖い感覚がある。どうしてだろうか。


リソースを作る

スキャンを終えて「体の感覚で気になった部分や快不快を感じた部分はありますか?」と訊かれた。

やはり前回と同じく、足が温かく感じられて、痺れのようなフツフツとした感覚がある。今回はそれが膝のあたりまで上がってくる感じ。足が炭酸飲料になったような感じがする。

あとはお腹。湯たんぽのせいもあるかも知れないが、お腹が温かくなっていて気持ちがいい。お腹に触れるともっと気持ちが落ち着く。

不快なのは、やはり喉の詰まりだ。声も出しにくく感じる時がある。念の為に先日耳鼻科へ行き、声帯や喉の部分にカメラを入れて診てもらった。結果はとても綺麗な状態で、喉には何の問題も無かった。ということはやはり自律神経系になるのだろう。

そして、この「足が炭酸飲料みたいになっているのとお腹の温かさ、気持ちよさ」の感覚を私のリソースにすることになった。SEでは、こういったリソースをいくつも自分の中に持っていくそうだ。そしていつでも自分でそのリソースを取り出して自己調整できるようになっていく。

ただ、リソースを闇雲に作ればいいというものでもないらしい。数が多すぎても混乱する。

このリソースをしっかり感じて身体で覚えておきましょう、ということで、じっくりと味わった。お腹に手を当てておくともっと安心する。

EMDRのリソースは自分の中に自分の情動を助けてくれるイメージを持つことなので、SEのリソースとはまた違う。いろいろなリソースがあるのだと思った。


共同調整

リソースとなる身体の感覚をしっかりと味わい、その後腹側神経系が活性化するワークを行った。ますます気持ちがいい。リラックスしながら、自律神経についての話を聞く。

この時点で喉の詰まりはどんな感じか訊かれたが、この時はほぼ詰まりを感じなくなっていた。もちろん、四六時中詰まりがあって苦しいわけではないのでそういう時もある。そういう時は腹側神経系が機能しているということなのだろうか。あるいは他のことに気を取られているか。

これを家でもやれたらいいのだ。このいい感じの安心感。ただ、自己調整できるようになるには少し時間がかかるので、最初の頃は自分ではうまくできない可能性があるとのこと。なので、セッションでセラピストと共同調整をして自律神経のバランスを取っていく。そういうことか。


徐々にゆっくり、少しずつ

そんなこんなをしていたら、あっという間に1時間経ってしまった。次回は1ヶ月後。劇的なものは何も無く、少しずつ少しずつなのだ。私は自分でできることをやり、このセッションで共同調整をしながら身体のトラウマを解放していく。

魔法のように楽になるものを求めていた頃に比べたら、これを受け入れられるようになったんだなとしみじみする。

次回は強迫性障害について向き合う予定になった。どんな風にやっていくのか想像もつかないが、楽しみにしている。
私は自分でもぼちぼち自律神経の調整をしていきたい。


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