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カウンセリング/23回目

夫との過去を振り返る

今回は夫についての過去を徹底的に振り返った。
ここで細かい出来事について書くのは避けるが、私は付き合った相手は夫のみで、かなり長く交際して、途中2度ほど別れてから復活して結婚した。
いわゆる腐れ縁というやつである。

付き合っていた時期の夫は本当に子どもで(とアダルトチルドレンの私に言われたくないだろうけど)、体調が悪かったり私には関係の無いことで不機嫌だったりしてもそれを私にまき散らしてぶつけてくる人だった。
本当に偉そうで地雷がどこにあるかわからないことですぐに怒っていて、今の私だったら「何様なんだよてめえ」と後ろから蹴りを入れたい男だった。

その後夫は年と共にだんだん丸くなり、最近は「根はいい奴」という部分が前面に出てきたように思う。というか、うつ病になり一気に弱ったと同時に、人間的に角が取れた感じがする。うつ病は本人が苦しいし、なってよかったとは思わないが、そのおかげで夫も人間的に成長したのかもしれない。

私はこれまでに振り返った通り、恥と自己否定で生きてきていた。そんな私だが、夫には私から告白して付き合うことになった。
こんなに偉そうな男に?と思うが、離れて見ていた時は大人っぽくしっかりして「できる男」にだけ見えたのだった。しかも好きになった当時は16歳で、人を見る目や恋愛についてなど何も分かっていない年齢だった。
ただ、夫はえばりんぼのクソガキだったけど、その一方でやはりしっかりしている「できる男」ではあった。人にはいろんな面がある。
そして今、至極当然のことに気づいたのだが、付き合った当初は夫も私と同じ、ただの10代の若者だった。クソガキというより、本当に子どもだっただけだった。未熟なところがあっても当然だ。

晴れて付き合えることになった時「これで私も恥ずかしい人間じゃなくなるかもしれない」「彼(夫)が私のことを引き上げてくれるかもしれない(どこに?)」という意識でいたことに今回気がついた。結婚など全く考えていなかったけれど(したいかどうかすらもわからなかった)、家とは違う場所を見つけられるかもしれないという希望の光に見えた。

付き合い始めて最初に思ったのは「めんどくさ!」であった。
世の中の男女交際ってこんなにも面倒なのかと驚いた。電話したりいちいち会ったり、そんなに話すことなんて無いのに…と疲れ切ってしまった。本当は好きではなかったのか、私がそういう性格なのかはよくわからない。
さらに夫のえらそうな態度で、すっかりガッカリしてしまった。こんなはずではなかった。でも別れるのは早いんじゃないか。後悔するかもしれない。それに、別れようなんて言うのは怖い。私が我慢しておけばいいし、私が悪いのかも知れない。とにかく怒らせないようにしよう。
そんな風に思い、自分をごまかしつつ、好きな気持ちは時と場合によって上下しながらも関係を続けていった。
友人たちには愚痴っていて「何で別れないの?」と言われたが、自分でもよくわからなかった。かなり自分を粗末にしてきたのだと気づいた。

結局、私は親との関係を夫に対しても再演していたのだった。
わかってくれない、わかってほしい、見てほしい、認めてほしい、私がダメだからなんだ、怖いことになったら困るからやり過ごす、感情の面倒を見る、怖い場面になると固まってただ謝る…全部繰り返していた。
当時の私は夫に対して言いたいことを言わずに飲み込み、怒りの感情も抑え込んで過ごしていた。
「よくわからないことでそんなに怒らないでよ。いつもそんなに怒ってばかりいたら、私は楽しくないし一緒にいたくなくなるよ。もっと私のことを尊重してよ」と本当は言いたかった。
それで別れることになってもよかったのに、関係が崩れることを怖がっていた。

自分から別れを切り出すことができなかった。自分で切り捨てた後に後悔しても、向こうはとっくに私を見捨てているだろう。そういう事態になるのが怖かった。今は離婚するつもりは無いが、同じように考えている。
それなら、死んでくれた方がいい。どうにもならないし別れを切り出すより楽だ。これは、親にも時々思っていたことだった。

そして、私は当時の夫に怒っているけど、当時の自分にも怒っている。
自分のために怒ったり、自分を助けたりせずに、押さえつけて粗末に扱ってきたからだ。そんな自分を更に軽蔑してもいた。
本当にごめんなさい。

イメージする。
彼(夫)が私に対して不機嫌をぶつけている時に、今の私がそこに行く。固まっている私の手を取って、夫に「訳の分からないことで怒るんじゃない。この子は悪くない。お前の機嫌はお前が取れ」と言い、そのまま私を連れ去る。そして、当時の私の話や気持ちをたくさん聞いてあげて、頭をなでてハグをして言う。「あなたは何も悪くない。そのままでいいんだよ。一緒にいて疲れる相手とはもうお別れしてもいい。怖いことは起こらないよ。怖かったらいつでもこうやって来て一緒にいてあげる」
その後おいしいものを2人で食べて、家に送ってあげる。もしも必要だと当時の私が思うのなら、夫を呼び出して決着を付けるのを助ける。何があっても私が守る。

ただ、親とのこととは違って、夫については自分で選択したことだ。親子関係とは違って、夫とは50対50の関係なのだから、夫にだけ非があって夫だけが悪いのではないと思っている。もちろん私にもいろんな原因があった。


今現在との折り合いってどうするのか

私には、当時の夫は「大きな人」に見えていた。力のある、頼れる人。だから怖いことも起こせるし逆らうことはできない。私とは対等ではない。
でも、今の私には今の夫は対等な人だと感じている。最近夫が弱ってきたのと丸くなってきたことと、私自身が成長したことでそう思えるのだと思う。
だから、これまでに抑えていた怒りが噴き出している。今の怒りではなく、過去の溜まっていた怒りがドバドバ出ている感じがする。

この過去の怒りは、辛抱強く向き合って受け止めていくうちに昇華できると思っている。
私が混乱していたのは「現在と過去との折り合い」についてだった。
今の夫と離婚する気はないし、夫にはいいところもたくさんある。特性があって一緒に暮らすのはきついと思う反面、夫がいてくれてよかったと支えになるところもある。特に親として子どもを見守る部分では、同じ方向を向けていてとても心強い。
何と言っても、子どもが生まれたことは本当に嬉しいことだった。夫とのことを否定することは、子どもを否定することになるのではないか。

当時の私の本当の気持ちは「ちゃんと思っていることを伝えればよかった、それでだめならさっさと別れればよかった」だ。
でも別れていたら今は無い。子どももいない。いろいろと面倒な夫ではあるが、それは困る。でも当時は別れときゃよかったと思う。
あれ?これどうすんの?と少し混乱した。

カウンセラーと話していて、私は白黒思考ではっきり整理したいと考えているのだと気づいた。グレーが許せない。
「まあ昔はそういう風に思っていたこともあったけど、今は今でこんな感じでいっか」という気持ちになれない。
もう20年以上前の話を、数か月前の出来事みたいに覚えていていちいち腹を立てている。
「それだけきつかったし、頑張ってきたんですよ」とカウンセラーに言われた。自分でどんどんきつくしてきたのだなと思う。

過去の夫に対する怒りがまだまだ残っている。これを受け止めてしっかり内観することを続ける必要がある。そうすると、残った感情が消えていくのは経験的にわかっている。
カウンセラーによれば、その感情が消えていったら「あー昔は嫌だったよね」ぐらいになるのでは?ということだった。そうかもしれない。楽しみだ。


カウンセリング回数を減らしてみた

次回から、毎週ではなく10日おきにカウンセリングの回数を減らしてみた。
もしもそれでしんどかったら、また週1回に戻す。でもたぶん大丈夫だと思う。
それに、他にちょっと試してみたいことがある。今のカウンセリングで気持ちを見つめることをするのと同時に、身体からのアプローチも受けてみたい。
それについてはまた書こうと思う。



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