義母の一回忌

九州に住む義両親は
一人息子の旦那にも、嫁の私にも
ものすごく愛情の深い人達で。

本当に本当に、大事にしてもらった。

結婚する前、
義母は精神病棟に2年程入院しており、
飛行機で二週に一回は帰っていた旦那は
正直、回復できないんじゃないかと思っていた程。

それが奇跡的に退院、
徐々に徐々に回復、
結婚式にも参加してもらえた。

このタイミングでなければ、
結婚式を見せられないかもという気持ちもあり
一人息子、一人娘、の私たちにとって、
結婚式、はまぎれもなく、
自分達の両親への気持ちを示すための式、だった。

結婚後、たまたま旦那の就職先が隣県だったため
私たちは頻繁に帰省、
そのたびに、少しずつ元気を取り戻してそう、
と義母の様子も距離をとって見守りながら、
それでも、ものすごく歓迎してくれて、
いつもお手製のちらし寿司を作ってくれ、
肉や魚や、豪華なご飯を準備してくれ、
誕生日にはプレゼントまで。

家族が増えて、純粋に嬉しかった。
自分の両親以外から、こんなに愛情をかけてもらえたことに、こころの底から感謝した。

その義母は、
2年半の入院の末、
昨年、この世を去った。

神道だったという義母。
宗教心の薄い私たちは
まだ家に祭壇をリビングの一等地に配置し、
遺骨も御霊代も遺影もそのままに、
義母と会話する毎日を過ごしている。

二年半の入院は、
本当に本当につらかった。
コロナ禍の中、亡くなったのも辛かった。
これはまた別の時に。

やっと、やっと、
家に連れてこられたね、
と、ほっとした気持ちと。
毎日遺影に話しかけるのは、
あの時こうしてればよかった、
ごめんなさい、の気持ちからはじまる。

こんな私たちでごめんなさい。
あの時は、本当に、ごめんなさい。