徳 瑠里香
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「はるのゆき」が降る日に、深呼吸をして
抜けるような水色の空に、ひらひらと雪のように舞い散る桜。昼食用に残り野菜とウインナーでスープを拵えて、近所のパン屋に娘とふたりで向かう途中、あまりにも気持ちのよい春の風に誘われて、立ち止まって空を見上げて大きく息を吸い込んだ。
自分で選んだ大好きなパン(ぶどうパン)が入った袋を小さな手にしっかりと握りしめた娘が「はるのゆきだあ〜!」と桜並木へ駆け出していく。ちなみに娘は、桜のことを「はる」と呼ん
自分のことがわからなくなった私の心を軽やかに弾ませてくれた考え方集
noteで人気の書き手、サクちゃんこと桜林直子さんの初の著書『世界は夢組と叶え組でできている』がもうすぐ(3月19日に!)発売となる。
やりたいことがない人は、どうしたらいいの? そもそもやりたいことって、なに? そんな問いを持って、サクちゃんが2年間考え続けたことが、なんとも気負わない軽やかな筆致で書かれたエッセイ集。
昨日、一足先に、刷り上がった書籍を手に取って、にんまり嬉しい気持ちに満た
ほぼワンオペ我が家のライフライン #あの日のLINE
我が夫はよく“漁”に出る。と言っても漁師ではない。夫は一年の半分は出張で不在、東京にいても夜中というか早朝に帰ってくることが多く、私は2歳の娘と9時に寝て早朝3時頃(魚河岸タイム)から活動しだすゆえ、「我が家は漁師家庭スタイルでいこう」ということになっている。
我ながら意味不明だが、共働き核家族で、呼吸と同じレベルで働くウルトラ忙しい夫を理解し、俗に言うワンオペ・アウェイ育児を乗り切るためには、
バリに行けなかったサザエ
夫の長期休暇に合わせて、数ヶ月前から、年末前に行くぞと予約していた家族旅行。寒さから逃げるように、常夏のバリ島で、海辺のヴィラに泊まって、サファリパークで象に乗って、ウブドで森林浴をして、ハイビスカスに囲まれてマッサージをして、久しぶりに家族3人でゆっくり過ごすつもりだった。
この日のために、ただでさえ忙しい師走の年末進行のなか、睡眠時間を削って仕事を前倒しで必死にやってきた。
準備もままなら
自分で「自分を満たす」ことからはじめよっと
娘が生まれて働き始めてから、仕事と子育て、目の前のやらなければならないことに追われて、やりたいこと迷子になっていた。「今」しか見えなくて、未来に霧がかかっているような。どう考えても娘の命を守ることが最優先で、今は仕方ないと思いながらも、仕事にアクセルを踏み切れず、小さなインターネットの世界で他の誰かの活躍を横目に、勝手に焦って勝手に落ち込んで。夫は出張が多くほぼ不在で実家も遠く、フリーランスの仕事
もっとみる三世代家族旅行、奄美大島へ。#子連れ旅
夫が長期出張中ということもあり、最近は、なんだかんだ1ヶ月に1回くらいのペースで、愛知の実家の家族と会っている。先月は、妹が京都で暮らしていることもあり、みんなで夫が手がけるプロジェクト(下鴨神社糺の森光の祭り)を見に京都へ。
父と母がアウトドア・旅行好きということもあり、私が実家を離れて10年以上、家族旅行は毎年の恒例なのだけれど、娘が生まれてその頻度が増えている。じじばば愛、おば愛が炸裂!あ
編集者と、読者の力。たった一人のあなたへ
本、とてもよかったです……!
中にはもちろんシリアスなトピックも出てくるのですが、暗いトーンではなく、徳さんのやさしく、真摯な文章がとても響きました。
「母親」や「家族」といった、一見みんな共通のイメージがありそうな大きく言葉が、一つひとつの小さな物語を通じて、解体されていきました。小さな物語を知ることで、救われるような思いを抱く人もきっといるのではないかと感じました(ぼくもその一人です)。
優しさと想像力がほしい。書籍出版! #あとがき公開
いよいよ、初の自著『それでも母になる 生理のない私に子どもができて考えた家族のこと』が発売となります! どきどき。どきどき。
「わたしの選択と家族のかたち」をテーマに、私自身の妊娠・出産・子育ての記録をリアルタイムで書き残しながら、身近にいる人たちに話を聞いて書きました。
家族ってなんだろう? 母になるって?
結婚、出産、不妊、生と死、性転換、里親、特別養子縁組……。
そんな、普遍的な
家族のかたちを手探りで #働くワンオペ育児録
7月が終わってた……!現在、我が家は毎年恒例、夫の長期出張に伴い、絶賛ワンオペ育児中。7月は仕事の山場(著書の校了)があり、定期的な仕事に加え、イレギュラーな仕事(雑誌の取材で出張など)もあったので、内心ドキドキひやひやしていた。
そしてそれは、杞憂、には終わらなかった。娘(1歳9ヶ月)は7月に入ってすぐ全国に蔓延する手足口病にかかり、1週間保育園に行けなかった。20人以上いる1歳児クラス全員が
親子で博多華丸大吉さんに惚れた話
はじめてルミネtheよしもとで、漫才を見た。
新宿末廣亭へナイツを見に行ったくらいで、お笑いライブへ足を運んだことはほとんどなく、実はM-1すらちゃんとみたことはない。それくらい私はお笑いに疎い。というか、恥ずかしながらその魅力をちゃんと知らなかった。
そんな私が、生で漫才をみて、博多華丸大吉さんに射抜かれ、すっかり虜になってしまった。ふたりのことを思い出すだけで、心がほくほく、元気が湧いてく
子どもは思っているより、子どもじゃない
昨日、1歳8ヶ月の娘に助けられた。
恥ずかしながら私は、幼い我が子を抱きかかえた状態で2回、鍵(カードタイプ)を落としている。
1回目は生後3ヶ月の娘を連れて「大忘年会」を冠した友人の結婚式に参加した帰り道。産後久しぶりに出歩いた夜の街は煌びやかで結婚式も楽しかったけれど、師走で賑わう電車はヒヤヒヤしたし、一刻も早く娘をあたたかな布団で寝かせたいと心が逸る。
抱っこ紐で娘を抱き、両手にたくさ