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Flash night


・1日に2回も忘れ物をした。1回目は新横浜、2回目は名古屋。

・忘れ物承り所はとてもひっそりとした小部屋で、美術館やライブハウスよりも非日常的な空間に感じた。部屋のなかには常に4人くらい忘れ物を探している人がいる。1人減ってもまたすぐ誰かが現れる。新幹線でシュガータイムを読んでいたから、小川洋子の小説みたいだと少しわくわくしてしまった。忘れ物は見つからなかった。

・初めて東京以外で観る好きなバンドは眩しくてかっこよくて、なにもかもここに置いていきたい気持ちになった。大体いつもピンクの照明で演奏される曲が、この日は青い照明だったので印象に残る。忘れたい思い出、慣れない土地での忘れ物、忘れたくないライブそれぞれを、青いスポットライトは平等に照らしてくれた。

・クッキー生地を薄く均一に引き伸ばすこととひとり旅は似ていると思う。



・新橋のスタバ、新世紀のラブソング、中秋の名月の前日、きみの連作、レッサー・ユリィの夜のポツダム広場

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