学ぶということ

はじめに

 私は現在大学生として日々を過ごしています。学部の特色上、所謂「人生の夏休み」と呼ばれるようなものではなく、様々な課題と共に生活しているような日々です。そんな私にとって「学ぶこと」は日常です。大学生になって世界が広がり、より能動的に行動することが求められるようになり、「学び」は私にとってかけがえのないものになりました。
 そんなことを考えていたタイミングで高校生の頃から様々なコンテンツを通して応援しているQuizKnockさんの学生記者発表会QK REPORTに参加させて頂くことが出来ました。この記事はそのQK REPORTを通して得た「学び」の知見を私の記事を読んでくれる誰かに少しでも伝わるといいなと思って書いています。
 企画をして下さったQuizKnockの皆さん、そして実際に質問に答えて下さった伊沢さん、須貝さんにこの場で改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。

学び

 現在日本では小中学校の9年間義務教育として勉強をし、ほとんどが高校に進学していきます。その後の進路も専門学校や短大、四年制大学など「学び」には多様な選択肢が与えられています。しかし、学ぶことが当たり前になることによって、「能動的に学ぶこと」や「楽しく学ぶこと」の観点を持てないまま学生を終える人も一定数いるはずです。
 そんな中、私は能動的に学びたいと今日までの学生期間を過ごしてきたつもりですが、それでも「学ぶ」ということがどういうことなのか見失うこともありました。
 そもそも学びという単語は明確に定義できるようなものではないように感じます。「学び」は人によって解釈が異なりながらも、「必要なもの」であり「大切なもの」であるという共通認識を持った不思議な単語なのだと思います。
 私は今日も明日も学び続けます。私は全てのことが学びであると考えています。その中でも学生時代は特に学びと向き合う期間であり、高校卒業以降はその学びに色々な選択肢が出てきます。今回は大学生以降の学びについて書いていこうと思います。

大学院という選択

 高校を卒業すると様々な進路が開かれています。大学という場所に籍を置いている学生でも、学校や学部によって状況は全然違います。その先の進路に至っては、資格を取り同じような資格職に進む学部から学生によって全然違う進路を歩んでいく学部、ほとんどが大学院に進む学部と様々です。
 就職という進路については学校もそして親や世間も色々なことを教えてくれます。しかし、大学院については経験していない人も多くその進路について教えてもらえることは今まであまりありませんでした。今回は大学院に進学し博士号を取得された須貝さんに、大学院についてお聞きすることが出来ました。
 私は大学院という場所を「学ぶ場所」であると捉えていました。大学だけでは学び足りないような人、まだ学んでいたいと思う人が学ぶ場所であると思っていました。しかし須貝さんは大学院は「勉強というより研究」とおっしゃっていました。須貝さんの意見が全てではないですが、私は大学院を漠然と小中高大の延長線上にある教育機関だと認識していたのですが、その認識を少しずつ変えていく必要があるのかもしれません。
 須貝さんは、博士課程において専門性を身につける際に汎用的な能力も沢山必要であるとおっしゃっていました。また大学院において新しいことをやるためには勉強もたしかに必要であるともおっしゃっていました。大学院は大学までの教育機関とはまた違うと前述しましたが、100%違う場所であるとは言い切れないように思いました。大学までは勉強や学びというものが「目的」になることも多いように思いますが、大学院においては「手段」でしかないのかもしれません。

今の私に出来ること

 大学院という選択肢を選ぶときに、または選ばなかったとしても検討するときに今の私に出来ることは何なのでしょうか。また大学卒業後も学び続けるというのはどういうことなのでしょうか。
 須貝さんは「大学院に進むにあたって学部生時代に心がけていたことはあるか」という質問に対して、「知識を得るという意味での勉強は学部生で終わりにしなきゃいけないという気持ちがあった」と答えてくださいました。だから「今ある普通の勉強は終わらせる」という心がけを持っていたそうです。そのために大学院の授業に参加したり、自主ゼミをして有名な本は読んだりしていたそうです。
 これらの話を聞いて私は改めて学びについて考えました。学びというものは生活の全てから得られると思います。しかし日々の生活は必ずしも学びのためだけにあるわけではありません。大学までは生活のほとんどが学びであると言ってもおかしくないけれど、大学院や社会人は違うように感じました。より学びを得るには学びのために学ぶのではなく日々から学びを得ていくことが大事なのではないかと思います。学びは目的ではなく、あくまでも手段です。これからは、学びたいという目的のもと進路を選ぶのではなく、学びや勉強以外の観点からも進路を選んでいくのだと思います。しかしそれは完全に学びから離れるということではなくて、私たちは、生きている限り手段として学びを得ていくことは大事なのだと思いました。
 私は今日も明日も学びます。今はまだ掴めない遠い未来であってもまだ学び続けられていたらいいなと思います。しかしそれは学びのための学びではなく、より良い明日のための学びでありたいと思います。何が役に立つか分かりません。役に立たないのかもしれません。それでも私は学びを蓄えていきたいです。その学びがいつか誰かの勇気に誰かの希望になるのかもしれないと信じられるようになったからです。

最後に

 ここまでお読み頂きありがとうございます。私自身もnoteというものを書いたのは初めてで上手く書けているのか分かりません。それでも誰か1人でもこの文章が届いたいいなと願いながら書きました。私は文章を読むことが好きです。書くことも好きです。でも書くことの難しさも感じました。最近の世の中はSNSやWebサイトなどで文章で溢れかえっているけれどそのひとつひとつに努力があるのだと感じました。改めてメディアという存在に文章を掲載している全ての方を尊敬します。
 この記事は私ひとりでは書けませんでした。貴重な機会を頂けたことに感謝の気持ちでいっぱいです。よりたくさんの人が楽しい学びに出会えますよう願っています。

2022年7月 瑠璃

【質問させていただいた皆さまのご紹介】

●QuizKnock
QuizKnock(クイズノック)は、東大クイズ王・伊沢拓司が中心となって運営する、エンタメと知を融合させたメディアです。「楽しいから始まる学び」をコンセプトに、何かを「知る」きっかけとなるような記事や動画を毎日発信中。現在、全国の小・中学校、自治体での講演活動も積極的に行っています。YouTube(https://www.youtube.com/c/QuizKnock)チャンネル登録者数は184万人を突破。(2022年5月時点)

●伊沢拓司
QuizKnock編集⻑、株式会社QuizKnock CEO。2016年10月にQuizKnockを立ち上げ、2019年に会社化。WEBの編集やYouTubeへの出演のほか、テレビ出演や執筆、講演登壇など活動の場を広げている。「高校生クイズ」2連覇、「東大王」優勝などの戦歴を誇るクイズ王。東京大学経済学部卒。

●須貝駿貴
2017年にQuizKnockに加入。主に動画に出演し、「ナイスガイの須貝」が決め台詞。動画企画「QuizKnock Lab」の実験制作などを担当し、書籍化した。国立科学博物館認定サイエンスコミュニケーター。東京大学教養学部統合自然科学を卒業ののち、東京大学大学院総合文化研究科後期博士課程を修了。学位は博士(学術)。東京大学教養学部卒業の際に「一高賞」を受賞。2018年日本物理学会で「学生優秀発表賞」を受賞。趣味はマンガやアニメの鑑賞、アイドル・声優の応援。ゲーム全般も好きで、最近は将棋や麻雀も好き。

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