見出し画像

あの日の私へ

あの日の私は、リビングのテレビでコンサートDVDを流し、Hey!Say!7の「ただ前へ」を聞いていた。4人が輪っかになって歌うあのパフォーマンスを見ていた。泣きながら自分自身と戦いながら見ていた。中学2年生の春だった。

あの日の私は学校に行けなかった。それでも夢を持っていた。その夢を叶えるためには大学進学が必須でそれでいて特定の学部に入らなければならなかった。その夢を叶えることなんて出来ないと思っていた。それでも心の奥からふつふつと湧いてくる思いがあった。それはやっぱり夢の職業に就きたいという思いだった。もうだめだと思っていたのにそれでも諦められなかった。

「ただ前へ」は私に進む勇気をくれた。頑張ることすら出来ない日もあったけど一歩一歩進む力をくれた。たくさんの肯定の言葉を胸にやがて花になることを願って、私は壁にしか見えない扉を開き続けた。

そうして今の私になった。今の私は大学3年生になり、あの時は届かないと思っていた希望の学部で学んでいる。夢まではもう少しだ。今は夢というより目標になった。そんな私に驚く知らせが届いた。あの時私を確かに救ってくれた「ただ前へ」のアフターストーリーである「あの日の僕へ」という曲が発売されるというお知らせだ。

昨年のコンサートツアーで「ただ前へ」を歌ったことは記憶に新しいけれどこのタイミングであの続きに出会えるとは思わなかった。中学生の私に戻ったみたいに飛び跳ねた。あの時からまた何かが動き始めたような気がしてドキドキした。

発売日がどんどん近づいてくる。表題曲だけではなくカップリング曲もラジオで流れ始めた。そしてついに「あの日の僕へ」がラジオで流れる。

思わず泣いていた。これは私の曲だ、と思った。もちろん私は作詞家の方と面識はない。それでも私が歩んできた道が詰まっているように思えた。

「やがて僕らは気付くんだ この姿こそ描いていた未来だと」という部分が聞こえた瞬間、全てが報われた気がした。あの時描いていた夢は「夢の職業になるために学びたい」というものだったのだと思う。私はただ夢を目指す環境が欲しかった。あの日々を乗り越えてからも辛いことはあって、大学に入ってからでも泣いた日はあった。それでもあの日何も見えていなかった私が確かに描いた夢は理想の未来は「今」そのものだったと気付かされた。

夢は時に全てを美化してしまう。夢を叶えればキラキラした生活が待っているようにも思う。でもきっとそれは違う。どれだけ今が綺麗に思えなくたってあの時夢を描いていた中2の私には今はとても綺麗に見えるのだと思う。私はついに扉を開いた。喜びも悲しみも花になっているであろう今、私は過去の私ごと抱きしめることが出来ているように思う。

「ただ前へ」が私を救い私を育ててくれたように、「あの日の僕へ」も私を救い認めてくれた。ラジオや公式HPでの視聴、TikTokでしか聞いていない今でさえそう思う。ただ前へで点だった物語はあの日の僕へを通して線になった。その線には私を含めたくさんの人の人生の夢物語が存在しているのだと思う。これから先挫けそうになったとしても私にはこの2曲がある。それがある限り私は夢を忘れず過去を愛して生きていけるのだと思う。

だからHey!Say!7にありがとうを伝えたい。
そしてついでにあの日「ただ前へ」を応援歌にした私へ、『夢は叶うよ』

改めて、Hey!Say!JUMPシングル発売おめでとうございます!
これからもHey!Say!JUMPが大好きです!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?