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日本の自然環境 【林業1000日チャレンジ】32日目

今日からこの本で、森づくりの原理原則をまなびます。

今日は、日本の自然環境の特徴を学びます。

日本はまず温暖で雨が大変多いです。
ヨーロッパと気候が違うのでヨーロッパのリングをそのまま日本で行うことは難しいです。

ヨーロッパは氷河期の頃と同じような植生が残っています。
日本は氷河期が終わると割と速やかにヒノキやスギが再び栄えるようになりました。

日本列島は地震も多く、地中のマグマの紛失による火山形成と火山灰の効果や雨が多い環境も由来し、崩れやすい急斜面の地形が多いのが特徴。
日本の土壌は侵食を受けやすく一度森林がなくなると表土が流出し森林の回復が遅れるという負の連鎖に陥りやすく、日本ははげ山になりやすいです。

土壌が全くなくなるとまずはわずかな草やハンノキと言った大気中の窒素を利用できる植物しか育ちません。こういった植物の枯葉が土壌有機物となり粘土鉱物と結びついて土壌粒子になります。
これが蓄積されることで土壌の形成が進みます。
気が自然に生い茂るようになるまでには人手をかけても200年から400年かかるといわれており自然だけの力だともっと長い時間がかかります。

日本は雨の多い気候で樹木の成長には最適な条件ですが、台風や大雪など森林を破壊する自然現象もたくさん存在します。
専門用語では自然撹乱と言います。

現存の植生が土地の条件が一定のまま発達ししつづけた時に到達すると予想される植生のことを潜在自然植生と言います。

人々が森を利用する前にそもそも分布していた植生のことは専門用語で原植生と言います。

この原植生も人の手が入らずとも気候の変動などによって移り変わっていきます。

そのため森林を自然に近い姿に保ちながら林業を行おうとする場合その自然に近い姿を客観的に決めることは難しいです。


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