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第25回 まちと住まいの将来設計:“理想の人生”からの考え方?

2018.03.17
山本和代
街角企画株式会社,一級建築士


概要
長く短い人生,どのような場所,どのような住まいで,どのように暮らして行きたいと考えたことはありますか.

移住しますか?定住しますか?「帰住」しますか?
家を買うのか,借りるのか?
いつ,どのような家がいいのか?に悩みませんか.
その延長上で,どのような“まち”や“むら”に住むのがいいかも考えると思います.理想の人生を送るには,まちもリフォームする必要があるかもしれません.

今回は,街と暮らしに密着する建築士として,ライフスタイルから見た住まいのあり方を提案されてきた山本和代さんをお招きして,まちと住まいをどのように考え,創ればよいか,『人生12相』にそって自分の人生計画をプロットしながら,まちと住まいの将来設計の方法を学び,考えてみたいと思います.

山本さんから頂いた裏テーマは,~女の人生・男の夢~??
この先を考える30・40代の女性の方,人生なんて考えたことがないという男性の方,これからの移住や帰住を考えている方,などなどさまざまな方々にお集まり頂ければと思います.


人生の中で,どのようなタイミングで,どこに・どのように住み,
物や人とどのように関わっていくかを考え始めるようになるのではないかと思います.

そのような住まいと人生との関係性について,山本和代さんにお話いただきました.

山本さんは,子どもの頃からイラストを描くのが大好きで,
イラストを描くのと似ていることから,建築設計に進まれました.
生まれは神戸で,現在は大阪にお住まいですが,今でも神戸が大好き,
神戸・ご実家を離れることは考えられなかったと話されていました.

神戸を離れるきっかけとなったのが建築設計の道に進み始められた大学進学で,そこから結婚や出産などを経て,家や家族の関係性が変化し,人生のフェーズを考え始められたとのことでした.

当時を振り返りながら,
人生のターニングポイントとなる「ライフイベント」と「住まい」
住まいの中にある「モノ」との関わり,
そして今回はさらにその住まいがある「マチ」との関わりを「人生12相」を基に考え,理想の人生はどのようなものなのかを考えるきっかけをいただきました.

今回はさらに,ご紹介いただくだけでなく,
参加していただいたみなさまのそれぞれのライフイベントから,
家とモノ,そしてマチとの関係性を「人生12相」で描き出し,
これからの理想の人生と家やモノ,マチとどのように付き合っていきたいかを設計しました.

「いつまでも若くありたい」という理想の人生を描かれた方は,
とても活動的で住まいを転々とされながら,それぞれのマチとの関係性を深めていかれているということが分かる変化が見えたり,
「現実的にはこうでしょ」という理想(?)の人生を描かれた方は,
どこで現実を見始めたのかが分かる変化のタイミングが明らかになったりと,人生とモノ,マチとの関係性が端的に分かり,とても有意義な時間となりました.

また,今までの人生とこれからの理想の人生をご参加者どうしでそれぞれ紹介しあいながら,男の理想と女の現実,男の現実と女の理想との関係性を紐解くこともできました.

もちろん,人生におけるライフイベントを通して,「住まい」は変化し,
モノも増えればマチとの関わり方も変化していきます.

人生を100年としたときに,どのように増えてきたモノを片付けていくのか.マチとの関わりの中で築いてきた人との関係性をどう残していくのか.

将来を見据えた上で,どのようなライフイベントを作り出し,そのために今,何をするのか,どのタイミングで何をするのか.それぞれのタイミングでの家やモノ,マチとの関係性を考えることが,理想の人生に近づくための一歩なのではないかと思います.

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