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今の時代にアイマス合作を伸ばすには

【注意】
再生数なんて所詮水物です。
個人作よりかはまだ数字に確実性があるのが合作ではありますがやはりある程度運が絡むことを忘れないでください。またこの記事は伸びてない合作を卑下したり批判したりするつもりはまったくありません。あくまで伸びてるものと伸びてないものに共通している違いを示し、たくさんの人に見てもらえる合作にしたい人に活かしてもらうための記事です。当たり前ですが再生数だけが動画の価値ではありません。

【本編 導入部分】

どれだけクオリティが高く天才的ですごいものであっても見てもらわないと評価もされません。ある程度は再生数がないと視聴者から評価してもらえる土俵にすら立てないわけです。やはり再生されることはそれだけの価値があると思っています。視聴者としてもやはり良いものが見たいわけですからクオリティが高かったりすごいものが埋もれてしまっていては視聴者にとっても都合の悪いことであります。

さて2019~2020に投稿されたアイマス合作は70個以上といっぱいあったわけですがこの中で1万再生を超えたものが10数個しかなく残りぜーんぶ4桁しかないんです・・・。現状のアイマス合作では1万再生のラインですら超えるのが果てしなく厳しいんです。
このように特別感やお祭り感を出すなどで再生数の集中化ができてたはずのアイマス合作がこんな状態なのです・・・。

【なぜ伸びなくなったのか原因は何?】

①ニコニコ利用者の移り変わり
そんなのニコニコ動画が衰退したからでしょと言われればまあそうです。

この方のブログのデータを引用しますと2016年のニコニコ全体の1日当たりの総再生と2019年の一日当たりでは1.7~1.8倍くらい差があります。

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・・・これに関しては私たちがどうにかできることではありませんし、私たちにできることは何も変わらずいつも通りに動画を作ることです。この記事では利用者数と運営の経営方針が変わったことへの批判をするつもりもありませんので次に移ります。

②アイマスカテで視聴者が見たいものの変化

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上のブログではアイマスカテについて再生数は減っていないと言っています。もちろんBEMYBABYなどアイマスカテ全盛期である2016~2017が突出しているだけで今は2011~2014年辺りの数字に戻ったと読み取れます。
自分もそう思います。アイマスカテ自体は。

今のアイマスカテで伸びてるものの大半ってなんだと思いますか?
はいそうです、デレステミリシタのMVです。ランキングは公式のMVが上位に座り、他にも声優まとめやら公式の生放送を動画化したいわゆる記録動画ばかりが再生されます。一方我々のような創作動画では公式に勝てるはずもなく見てもらえなくなりました。もちろん公式もコンテンツを盛り上げるために公式PVや楽曲視聴、新実装MVなどをバンバン出してきます。視聴者からすると「二次創作動画なんか見なくても別に公式だけ見ておけばよくね?」という声ばかりになるのはまあ当たり前です。
現在のアイマスカテは2011年頃と同じ総再生数に戻ってもデレステミリシタと環境が大きく変わって公式MVばかり再生されているということは二次創作動画の総再生は減りまくっているのではないですか?根拠が投稿者としての自分の感覚でしかないのと視聴者批判をするのもおかしな話なのでここで止めておきます。

③アイマス二次創作者の作りたいものと視聴者側の見たいものの乖離
視聴者にとっておもしろいものが投稿されないとよく耳にしますが二次創作なので投稿者に作るものの強要をするのも違うと思いますし解決はできないと思ってるのでここに関しては解決しなくていいと思います。個人作なんて好きに作るのが正しいわけですし。もうちょっと視聴者の耳に傾けた作品が増えれば今のアイマスMADは全体的にバランス取れると思うので投稿者の人らはたまにでいいので大勢の視聴者に向けた作品や公式にできないことをした作品も作ってみてねと思います。

【じゃあどうすれば合作を伸ばせるのか】

ニコニコもアイマスも運営や公式が劇的に人口を増やしてくれない限りもはやどうしようもないことなので血も涙もないことを言います、残った視聴者層の奪い合いに勝つしかありません

①ターゲット層の範囲を広くする
経営学部や経済学部などのマーケティングの講義ではイノベーター理論ってのを学ぶと思います。ターゲット層の把握や数字感覚把握の参考に知っておくといいかもしれません。

まず私はシャニマスの合作の目標再生数を企画時に10万と参加者に伝えてましたのでそのためにどこの層を重点的に狙うか考えました

・静止画MAD巡回層
・音MAD巡回層
・シャニマスMAD巡回層
・アイマスカテラン層
・ニコニコカテラン層
・シャニマス一般層
・アイマス一般層
・昔はMAD見てた一般層
・ゲーム好きなtwitter一般層

MAD動画見てくれるのってこの辺までかなーって思います。まあこの辺は私の感覚で語るしかないわけですが。

まず音MADタグを巡回するような音MAD層は1万で限界です。どんなに音MAD界隈の常識をひっくり返した悪魔城メガキュラでも1万ちょっとな時点で音MADの内輪ネタじゃ1万が限界なわけです。同じように静止画MAD層も3000くらいが限界なんじゃないんでしょうか、あれも結局は二次創作として原作ファンが見にくるのであって静止画MADだから見るっていう層は限りなく小さいです。オリキャラの静止画MADとかやって3000再生を確実に超えれる自信ありますか?無理ですよね。
では視聴者の大多数となるであろうアイマス層を考えてみましょう。2020年1月末のアクティブです。


・・・まあこの通り現行シャニマスユーザーだけじゃ10万再生どころか5万再生すら無理です。
前までシャニマス触ってた人やライト層、デレミリなどのアイマス層にまで見てもらわないと10万再生は無理なわけですね、シャニ以外の層にも見せる工夫が必要なわけです、難しいですね。いくらアイマスが二次創作が盛んなキャラゲーコンテンツとはいえ一般アイマス層といっても実際にはいったいこのうちの何割の人がMAD動画という二次創作を手に取ってくれるのでしょうか。

さてこれだけ言っておきながらですがターゲット層を広くするのに具体的に何をすればいいのかということに関しては事前知識が必要なネタ(内輪ネタとか)を避けるのと芸術性よりエンタメ性を重視するなど誰にでも分かりやすく伝わりやすい表現や作風にするくらいしか思いつきませんでした。なので次です、というか次が9割なので次の項目をまじで目に焼き付けておいてください。

②作品を売り込む力
これです。二次創作者にも求められるスキルなのにできてる人が全然いない作品を売り込む力です。皆さんは適当に思いついた作品を作って投稿して終わりにしてませんか?アイマス合作で伸ばすために1番重要なのはメンバーの豪華さとクオリティだと思ってませんか?
違います。今まで自分が感覚でやってきていて言語化できずセンスだとか伸びるものへの嗅覚だとか言って説明を放棄していた部分なのですがやっとどういうことか最近わかりました。
島田紳助のXY理論でぐぐってください。
一応簡単に説明します。

誰に見てもらいたいのか?それはどんな人たちなのか?そのためにどんな動画をつくるのか?
それが「X+Y」の公式です。ここでいうXとはつまり自分(の能力)であり、Yは時代の流れ、世の流れを指します。
その時代時代でどんな人が、どんな動画がウケていたのか。そしてそれがどのように移り変わっていったのか。あるいはずっと共通するものがあるのか。それを徹底的に調べ研究する。これがこの公式で言うところの「Y」です。
そして次に「X」。これは自分の能力。つまり自分には何ができるのか、どんな動画を生み出せるのかということ。自分は何が得意で何が武器なのか理解しておくのです。
成功するのは、この「X」と「Y」が噛み合ったときです。
「伸びない作者」はこの「X」と「Y」を理解していなかったりどのへんに「X」や「Y」があるのか見えていない人。「伸びる作者」はこれがわかっており、「Y(=時代の流れ)」に「X(=自分)」を合わせて常に変化に対応しているのです。
運が良く適当にやっていてもたまたまXとYが噛み合い伸びることもあります。しかし、このXとYが分かっていない作者は他のヒット作を出すことがなかなかできない。
芸能界で一発屋芸人が生まれてしまうのはこれが原因だそうです。

メカPや関内兄貴などはこの変化し続けるYに自分のXを軌道修正するのがとにかく上手いんです。だからこそ10年以上昔からずっと、伸びにくくなった今ですら毎年のようにアイマスでも伸びてる動画、ましてや10万越えを連発できるんです。二人のように新しいものを取り入れて変化を受け入れてく人は本当にクリエイティブな思考を持つ人だと思います。

(このXYを理解しておけば自分の好きなアイドルで好きなことをしつつも普通よりたくさんの人に見てもらえるわけです。他の動画作者やヘビー層だけでなくたくさんの人らからもコメントや感想などましてやチヤホヤしてもらえると思います。これができると超楽しいぞ!!)

これが作品を売り込む力の大部分を占める動画のデザイン力や企画力です。個人作だと流行りに便乗でもあながち間違ってないのでまずはそれでいいです。というか個人作の数字は水物すぎてあまりにもYの振れ幅がでかいのとライバルが多すぎて早さでの視聴者争奪戦の方が数字に影響しやすいため供給過多になる前に真っ先に伸びてるものの真似しときゃいいです。スピード勝負。さらには運も絡みやすすぎるのでコンスタントにとびつきまくるぐらいじゃないとやってられません。自分でも個人作だとなんで伸びたのかが運だとしか答えられないものが多々あります。ミリだとキンギョとか。

ではアイマス合作のYはなんやねんってことなんですがこれを私はシャニ合作の企画時にとにかく研究しまくりました。一度きりのチャンスで絶対に再生数を出して誰しもがシャニマスを代表する合作と認めるものにしなくてはならなかったので・・・。

天才な人だと無意識のうちにYが感覚でわかるのかもしれませんがそんなの私らでは無理なので見つけ方の基本を教えます。

伸びてるものと伸びてないものにグループ分けしてその違いの共通項を抜き出す。

これ、他にちゃんとやってた人いますか?最近のアイマス合作で調査や研究をしながら合作を企画したり進めた人はいますか?
みなさん伸びてるものは見て真似してますけど伸びてないものもちゃんと見て参考にしてますか?いわゆるネガティブデータも使えってことです。

伸びてるものの真似をするというのはみんなしますけど真似した部分が伸びてないものもしていることだと意味がないんです。
でもたまたま伸びてるものを真似したら伸びてないものとの違いの部分を取り入れまくってて伸びたってパターンがあるせいで皆さんこの本質に気づかないんですよ。

さて難しい部分があるとしたらここです。
「様々な合作を比較をして再生数に直結する違いに気づきそれを見抜けるかどうかはセンスと才能」
なんということでしょうか・・・結局はセンスと才能ではないか・・・と思っていましたがどうすればこれらの違いに気づくことができるようになれるのか言語化することができたのでこれも説明できます。

「認識の解像度」を上げればいいんです。
認識の解像度ってなんやねんってことなんですがピアノやってる人だと日常会話でも脳内で音階表示されてしまうやつです。我々MAD作者ならアニメをみてると無意識のうちにあっ!ここ素材に使えそうだとか思うことありますよね?そしてそれは一般人には絶対にない感覚だということも理解してるはずです、・・・え?理解してますよね?我々は異常者だということに。
その分野において認識の解像度が高い人と一般人が同じものを見たとしても脳内で処理される情報量というのは圧倒的に違うと思います。女の子のイラストを見ても一般人はかわいいとしか頭に思い浮かべないでしょうが絵師だと目のバランスだとか描き込み量、髪の一本一本の線の幅の移り具合だとかまで情報を一瞬で受け取るわけです、そしてそれを無意識のうちにしているのです。一般人とは見えてるものが同じでも解像度が違うわけです。感覚としてはtwitterで昔流行った頭のいい人とばななの人のものの見方の違いに似てますね。

あたまのいい人
2÷すさんのばなな

絵師って普段からどんな絵でもそんな細かいとこまで見ているのかよやばいわよ!って思うかもしれませんが絵師の人らからすると我々動画作者もそんな感じに映ってます。アニメ見ながらこことここ足せばマグロ式回転できるなとか普通頭によぎりません。
要は普段から無意識のうちにアンテナを張っていたのです。つまり普段から色んなところに意識して合作を見ていれば何が他と違うのかなどが感覚的にわかってきます。

さて↓の画像は2018~2019上半期までの期間内設定で検索したアイマス合作の再生数が多い順のものです。アイマスカテ全盛期の2016~2017のバブルが終わり低迷した中でも健闘した合作です。本当はこれに加えて伸びてないものも見せて違いを示した方がわかりやすい説明になるのですが量も多いので各自で検索して見てください。

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・・・とりあえず視聴者はまずサムネやタイトルの状態である一覧から見て手に取るかどうかを決めるのでこれらを見て伸びてるものと伸びてないものの違いを考えるのが一番の近道でしょう。

「結局伸びてるものにしかない要素の答えなんなんだよはよ教えろ」って言われそうなので自分の中でこの辺の違いだと思うことを教えてもいいのですが外れ値のような特殊例も多く、母数的にも誰しもが納得できるくらいの根拠になりにくい違いばかりなので真偽不明の仮説にしかなりえないわけです、自分は自信もってこれだと言えますが結局は各自の感覚で正しい答えかどうか判断してください。つまり伸びなくても私のせいにしないでね。まあそんな中でも決定的な根拠を出せるものを1つだけ。

自分としては合作形式としてメドレー式だってのが大きいと思っています。ここ2年、大規模アイマス合作だとメドレー式で伸びなかったものが存在しない、どれも3万以上あります。10万越えのような名合作はほとんどメドレー式です。今の時代のアイマスカテだと視聴者はメドレー式の合作を求めているってことですね。

もう一歩踏み込んでなぜメドレー式だと受けがいいのかって理由を考えてみましょう。私はメドレー式にすることで合作を10分ちょっとくらいのちょうどいい長さに抑えつつクオリティの集中化ができるからだと思ってます、よくありがちな30分だとか40分もあるアイマス合作を一般アイマスPがよし見てみるかとはなりにくいと耳にしますし、それに加えてメドレー式はクオリティが高いものばかりなイメージがありますのでクオリティの高さをわかりやすくサムネとタイトルだけの動画一覧の状態で表せられるからってとこでしょうか。

というかもはや合作ってタイトルにあっても伸びてないものばかりなので合作というブランド力がなくなってるから視聴者争奪戦に負けてるのだと思っています。アイマスカテだと合作なら見てもらえるという時代は終わっています。作るのにたくさんの時間をかける必要がある合作という形式で動画を出すならばたくさんの人に見てもらえるものであるはず、そうでなくてはならない、そうであってほしいという心理があるのかこの現実を受け入れられないまま従来通りの合作をしている人が多いのかもしれません。


・・・さて、もう一歩踏み込むなら視聴者争奪戦で生き残るためには伸びる要素を抑えつつ周りよりも光る石にならないといけないわけです。最近twitterで流れてきたものの中に良いものがあったのでこれ参考にしてがんばって考えてみてください。

あとはなんでしょうか・・・タグ、サムネ、タイトル、説明文は投稿後も変えれます。何かできることはあるはずです(投げやり)
視聴者がどうやって動画を手に取るか流通ルートを考えるといいかもしれません。他にもUXデザインとかで検索して研究してください。
ちなみに合作告知動画は効果が薄すぎて重要度が低くあれは参加者の最後のモチベ上げ用だと自分は割り切ってますが多分やりようはあると思います。ただ、まだ誰も告知動画の効果的な正解例を見つけれていませんね。研究しがいはあると思いますので誰かがんばれ。告知で1000RTとか2万再生とかいきたいね

【最後に】

この記事のノウハウ知っててそれを武器にしてた投稿者にはごめん!

こんな記事公開したら視聴者争奪戦で敵に塩を送るようなもので不利になるだけですよねっていう。でも島田紳助のXY理論を実際に実践できる人は周りに関係なく結果を出してくると思います。今回はアイマス合作に焦点をしぼって記事を書きましたが個人作でも伸び悩んでいるニコマスPの新人たちはこの辺参考にしてもらえればいつか強い作者になれると思います。

この記事が想像以上にアイマス投稿者達やニコマスPの間で話題となり色々な感想などをもらいました、私からとしてはアイマスMADにもう力がないから諦めろという記事を書いたつもりはなく、アイマスMADのこれからを考えていこうというものです。この記事の後にたべるんごのうたブームになるなどまだまだアイマスMADはまだまだやれる子です。
私自身も色々なアイマス合作で奔走したいと思っています。一緒にがんばっていきましょう!

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