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「大家さんと僕」アニメにすると、よりほのぼのする世界。いまの時期に放送もなにかの縁。

矢部太郎さんの「大家さんと僕」が5分アニメとしてNHKでの放送を開始した。この原作を読んだ時「シンプルな画に、いろいろない優しさが詰まっている」という印象だった。歳の離れた大家さんのチャーミングさと、真面目だがうまく行かない僕の組み合わせは、異文化コミニュケーションである。

矢部さんの原作の感想は、ヘタウマな感じの絵だが、ひとつひとつの絵の中にちゃんと読者に訴えるものが詰まっていて、それを面白おかしく伝える技はなかなかと思ったというところ。そして、そこらにはいない謎の大家さんのキャラが実にいい。

そして、アニメにすると聞き「みなくては」と思い観たわけである。まず、驚いたのは、大家さんの声が私の思った通りのテースト。第一回目は原作の6ページ分をアニメにしているわけだが、動いて声がでると、なお、ほっこり感が増す感じですね。そして、僕と大家さんの時間軸の違いもよくわかる。そこも、この話の笑いの素だったりするのを発見できました。

しかし、たまたまでしょうけど、世界中の気がピリピリ状態にある中で、23:55分からという1日の終わりに、このアニメを放送するというのは、実に気が利いてる感じですね。天国の大家さんから、世界中にメッセージしているようです。「もっと、ほっこり生きましょうよ」と…。

そう、この第一回目でも、洗濯ものが夜露に濡れるといけないと取り込んでくれているような話がありますが、こういうのを真面目に丁寧に教えてくれる人も場も今はなくなってるわけで、たぶん、矢部さんもそういう異次元だった部分が印象的だったことから、この作品が生まれたのでしょうね。

もちろん、お金持ちだからこそ、伊勢丹まで行って明太子を買ってくるというねたもあるのですが、アニメで昨日見返して、やっぱり素敵な漫画だと思いました。

その根底には、矢部太郎という人間の真面目さみたいなものがあるのでしょうが、日本が、日本が、という主張する人が多くなればなるほど、なんかそうじゃないんじゃない?という私にとっては、この大家さんに、日本が失くしていった様々なヒントがあるようにも見えるんですよね。

とにかく、今週いっぱい、5回シリーズで放送らしいですが、もっと膨らましてもいいから、半年くらいのシリーズにしていただきたいな。あと、矢野顕子さんの主題歌のほっこり感も良かったです。

ネタ元が5分なので、今日は短めの文章でした。

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