【史的唯物論】

 我々の上に天国は無く、宇宙が有るだけ、我々の下に地獄は無く、地球が有るだけです。前世も来世も有りません。
 神も霊もいません。人は死ぬと、肉体はカルシウムと二酸化炭素になり、精神は業績や作品やあるいは思い出として残ります。霊魂も英霊もいません。
 人類の歴史は神が動かしてるのでは有りません。環境、身体条件、技術、産業、経済などの物的条件が、政治や制度や宗教や風俗や文化や芸術や意識や常識や思想などの精神的領域に影響を及ぼします。それで環境が変化したり、産業経済が発達すれば、古い政治や制度や宗教や風俗や文化や芸術や意識や常識や思想は崩れて、新しい政治や制度や宗教や風俗や文化や芸術や意識や常識や思想などが生まれます。こうして人類の歴史は動いてきました。
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<アニミズム・多神教>
 中国人や日本人など東アジアの諸民族は主に温帯湿潤気候や熱帯雨林気候や熱帯草原気候の中で育ちました。森林は植物も動物も種類が多く、作物も色んな種類が栽培可能、家畜も色んな種類が飼育可能でしたので、自然界のあらゆる事物に霊魂を感じ、多神教を信仰しました。古代の王達を神々と呼びました。だが、自然災害も多く、豊作か不作かは偶然に左右され、努力はするが結果は神頼みの民族性になりました。牛肉を食うより、牛を使って農作業をする方が得なので、インドなどでは牛肉の料理が禁忌になりました。

<一神教>
 西南アジアも湿地帯にメソポタミア文明が栄えたころは多神教でした。砂漠化すると、ユダヤ人などの諸民族は砂漠気候の中で育ちました。季節ごとの寒暖の差、昼と夜の寒暖の差は激しく、道に迷ったり勝手な行動は命取りの厳しい環境でした。それでリーダーには絶対服従の風土となり、人間の生死は神の意志次第と信じ、一神教を信仰しました。民族間の攻防が広まると、勝者の民族の唯一神が他民族に強制されて広まりました。人と豚は共に雑食で、食料の種類が競合し、豚を飼うと却って人の食料が枯渇するので、豚の飼育が、更に豚肉の料理自体が禁忌になりました。

<西洋>
 西洋の諸民族は地中海性気候や西岸海洋性気候の中で育ちました。自然界は規則正しく、災害も少なく、初めは多神教を信じましたが、古代ギリシアなどでは世界の秩序を観察し、世界の法則を探ろうとする合理的・科学的精神が育ちました。その後ローマ帝国を初めとして一神教のキリスト教に洗脳されましたが、ルネッサンス以後、合理的・科学的精神が復活し、産業革命を起こしました。

<宗教の行方>
 科学の発達に伴い、全ての宗教は衰退に向かっています。日本では昔は偉い坊さんなどが尊敬されたり、国家神道が権威を奮いましたが、今では葬式もせず、墓も作らない人が増えました。宗教の信者やネトウヨは「危ない人」、「付き合いたくない人」です。その点では日本が最も進んだ国だと言えます。
 
カール・マルクス『ドイツ・イデオロギー』
フリードリッヒ・エンゲルス『空想から科学へ』
和辻哲郎『風土』
梅本克己『唯物史観と現代』
    『唯物論と主体性』
黒田寛一『社会観の探求』
ジョン・レノン『イマジン』
マービン・ハリス『文化唯物論』
古田武彦『神の運命』

 大学の経済学の教科書の1ページ目に産業分類が書いてありました。農林業、水産業、鉱工業、商業、サービス業・・・。その中で宗教は、お布施は何業に分類されているでしょう?
 それはやくざ・暴力団・犯罪者の分類に入っています。なぜでしょう?
極楽が有る?
地獄が有る?
神だの如来だの菩薩だのがいる?
輪廻転生する?
皆ウソですね。嘘をついて貧乏人から金銭を巻き上げていますね。何も生産せずに。 だからやくざ・暴力団・犯罪者なんですよ。


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