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『止まりだしたら走らない』を読みました。

品田遊の『止まりだしたら走らない』を読みました。

中央線に乗ってる人たちが考えていることの短編集。

オモコロが大好きでダ・ヴィンチ・恐山が好きで、最近匿名ラジオを最初から順番に聞いている。
ずっと気になってたのでダ・ヴィンチ・恐山が品田遊名義で出した小説を読みました。
著者のことを先に知ってて小説読んだの初めてかも!
最初はやっぱりダ・ヴィンチ・恐山がチラついてもぞもぞしたけど、恐山の好きなところが抽出されてる感じでよかった。

短編はそれぞれ「あ〜そういうことあるよね」って思うこと多くて楽しかった。
『苺に毛穴』が最も共感度が高くて好き。
よく見ると気持ち悪いものをいくつも挙げているんだけど、わかりすぎてウケた。永遠によく見ると気持ち悪いものの話をしたい。
わたしは水族館でデカい魚を見て「気持ちわり〜〜」って思うのが好きなんだけど、あんまり同意されない。
村沢真澄は「デカい魚気持ち悪い」は同意してくれそう。(「だから好き」は同意してくれなさそうだけど水族館は一緒に行ってくれそう)
村沢真澄、レッサーパンダ見たことあるかな。
あのほぼぬいぐるみの可愛い生き物。あまりにもリアリティがなくて動物園で初めて見たときは衝撃だった。
いや、そもそもイラストの時点でよく見ると気持ち悪いか?
レッサーパンダって体の前面は真っ黒で、可愛い茶色の部分って顔と背中から尻尾なんだよね。
この前気づいたけど、黒い犬とか熊みたいな生き物がレッサーパンダという可愛い生き物の皮を剥いで着てるみたいに見える。
わたしが顔だと思ってる部分の顎下あたりに本物の口があって、「可愛いねえ〜」とか言って近づいた人間を丸呑みにしてるんじゃないのか。

『銀の鈴前』から『みやま橋』もよかった。
こういう先輩が好き。
わたしはもう大人だから好きって言うだけに留められるけど、あと10歳若かったら影響されて一人称自分にしてこういう話し方してたと思う。
みやま橋のあと発展するのかはわからないけど、都築くんが大人になったとき飲み会とかで話す「不思議な先輩」という鉄板話になれたのは確かだね。
わたしは飲み会で都築くんが酔うと話す新渡戸先輩の話を聞いて羨ましさから「あいつの新渡戸先輩の話絶対作り話だよ」と陰口を叩くと思います。
誰かの記憶に爪痕を残して鉄板話になりた〜い!

『止まりだしたら走らない』、面白かったです!
小説が合わなくてダ・ヴィンチ・恐山のこと嫌いになったらどうしよ〜〜〜って思ってたけど全然そんなことなくて本当に良かった。
『名称未設定ファイル』も買ってあるので安心して読みます✌️

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