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初めの連れ去り07

妻の所から、帰った長女は、その後も毎日楽しそうに幼稚園へ通う様になりました。

そして、妻は、長女を連れて帰った日から毎日僕に電話をかけてくるようになり、長女と1時間程、電話で会話をするようになっていた。

長女が言うには、「ママは、急に◯◯(長女の名前)と会えなくて寂しいから、早く家に帰るね」と毎日言っていたみたいで、長女は、その事に対し「ママが◯◯(長女の名前)の事をパパに会えなくしてしまったのに、ママはワガママやなぁ?」と僕に言っていた。

よくよく考えてみると、子供達を連れて別居した後、子供と会わせる事もせず、連絡すら取れなくしておいて、「急に会えなくなって寂しい」とはよく言ったもんだなと思っていたが、僕は、その子供達と会えなくて、子供達と会話すら出来ない状況が、どれほど辛くて厳しい事かを、身を持って持って体験していたので、その様な状況は子供達にとっても良くないと考えていたし、妻にも辛い思いはして欲しくないと思い、僕は連絡は毎日欠かさず取る様にはしていた。

そして、妻と約束していた1週間が来ようとしていた、2日前に、仕事をしていた僕に、急に妻から連絡がありました。

内容は、「長女と2人きりで話がしたいから、電話から離れて◯◯(長女)と、2人で会話をさせて欲しい」と言われた。

この日、長女は幼稚園が休みだったため、僕の仕事場に一緒に来て過ごしていた。

妻から言われる通り、長女に電話を渡し、僕の車のエンジンをかけて、エアコンのスイッチを入れ、僕の車に長女を乗せて、妻と会話をするよう長女に伝えた。

何か嫌な予感がしていた為、盗み聞きするつもりはなかったが、念のためスマートフォン(以下、スマホ)の録音機能を使用して録音するようにするため、長女に持たせた電話もスピーカー通話に切り替えた。

50分程して、車から長女の呼ぶ声が聞こえたので、車にいる長女の所へ行き、スマホの録音機能を止めた。

その後、長女は「ママ同じ話ばっかりで、イヤやった…、◯◯(長女)はパパが好き!って言うても、ママは違う!って言うし…困った…」と言っていた、50分もの間、何を話していたんだろうと気になっていたが、録音していた内容を、その時すぐには確認しなかった。

そして、長女との会話の後、少ししてから、妻から再び電話があり「今から大事な事をメールするから見て欲しい!」と言い出したので、僕が「何故?電話で言えば良くない?何故メールなんかな?」と言ったが、電話を一方的に遮断された。

前から、妻の一方的な身勝手な行動は、何度も妻にやめる様に伝えたが、やめる事はしてくれなかった、その事で言い合いになるのも、僕は嫌になっていたので、我慢し聞き流すようにしていた。

まぁ…言い合いになるというか…

妻が、思い通りにならない事があると、一方的に声を荒げて少しの間怒鳴っているだけでしたが…

そんな同居時の出来事を、ふと思い出す妻の行動に、嫌な予感が的中した。

「明後日、帰る事はしません」

「弁護士に依頼し、今後、子供達の親権を争う事としましたので、覚悟しておいてください」

「あなたの嘘には疲れました」

「今、◯◯(長女)を引き渡し、親権を私(妻)にするという事をするなら、争う事はせず、今後は私に対する慰謝料の一括請求、毎月の養育費、生活費の支払いのみで決着終了とします」

「金銭に関しては、私の納得する金額を提示させて頂きますので、とりあえず私の提示した慰謝料を払ってもらいます」

「そして、私の納得が出来る金額の、毎月の養育費、生活費の取り決めをしようと思います」

「まずは、あなたの意向をメールで返信してください」

そのメールが連続で僕に入ってきた。

続く…

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