コロナウイルスの休館は終わったけど、競技生活を振り返ってみる。Part.6

 今回は、中学2年生のトラックシーズンあたりを振り返ってみたいと思います。 

 1年の時の1年間は、ただ楽しいという気持ちが大きいまま走っていました。もちろん緊張はたくさんしましたが…。学年が上がったことで、ただ楽しむレースというのがだんだん減っていきました。中学1年生にして、たくさんの「勝ち」を経験して、「勝ち」へこだわることがどんどんプレッシャーになっていきました。最初は嬉しかったみんなに注目されることもどんどんプレッシャーに変わっていきました。いろいろなことがどんどん背中にのしかかってくるようで、そこから大会へ臨む私の気持ちがどんどん変わっていってしまいました。「勝たなくちゃいけない」「負けられない」という気持ちで、毎試合臨むことのしんどさを知りました。そして、どんなに調子が悪くても勝たなくてはいけない、期待に応えなくちゃいけない。そんな気持ちに支配されて試合に臨んでいました。きつくなると、「こんなに速く走れなくても、ただ楽しく走れればそれで良かったのに」と思うこともありました。もちろん、「勝ち」があるから楽しいという部分も分かっていましたが、勝てなくても、「自分の記録」との闘いという部分で陸上はそれぞれ成長が見られると思います。「勝ち」なのか「タイム」なのか…。もちろん両方取れればいいですけど、この時期に「勝ち」にこだわり過ぎたことは、自分の中で、本当にきつい思い出です。
 800mのシーズンインは、2‘22“44で、まずますかな?といったところでしょうか。そして、初めて大人と一緒の大会(県選手権)に出場することになりました。予選を上がれれば、決勝と2本走る練習になるということで、高校生や一般の選手に混じって走ることになりました。緊張しました。でも、背がまぁまぁ高くて、当時157cmあったので、体格的にはそこまで差を感じることなく臨めていた気がします。予選は2’21”86で無事に通過し、決勝と2本走ることができました。決勝では、2‘18“73で3位、表彰台に上ることができました。年上の人たちに混じって走るのは新鮮で、自分より速い人たちの胸を借りて走れるという経験は私の中で、大きくプラスになったと思います。前にも書いたように県の大会では、予選決勝と1日に800mを2本走る機会があまりなく、その練習もすることができてとてもいい大会になったと思います。2年目の中学選手権では、2’15”68で全国標準を切り、全中出場を決めました。その後の通信陸上前に、ストレッチをしていて、膝が痛くなるという謎の故障に見舞われ、とりあえず優勝は必須と言われて臨んだ800mは2‘18“28。一応、標準記録を切って優勝することができました。故障と言っても、少し痛みがある程度で、テーピングを巻いて走りました。ここから怒涛のテーピング消費量でした(笑)ずっとテーピングに頼っていた気がします。中学の時点で、腰、膝、シンスプリントなどいろんな怪我をしてきていて、テーピングはお友だちという感じでした。あんまりおすすめはできないですが…。走り方が、足を痛めやすい走り方だったようです。コーチからは、走り方を変えるように指導があったのですが、変えるとスピードが出ないのと、かっこよくないので無視。結局走り方に関しては、大きなところでいうと中学生の時からあまり変わっていません。反り腰だったので、腰はよく痛めていました。負担のかかり方がすごかったらしい。
九州大会@長崎では、予選を2‘19“01で通過して、決勝が、ラスト200mからのスパートで追い上げ、2’14”99の自己ベストで優勝することができました。600mを通過して、前との差を見て、「これは追いつける!」って思ったのを覚えています。中学生の時が一番冷静な走りができていたような気がします。レース中にたくさん考えてました(笑)競り合った子の背が低かったこともあって、ビデオ見ると巨人みたいでした、私(笑)
初めての全国大会@丸亀!香川!うどんが本当においしかったです。両親と妹は、車で応援に駆けつけてくれました。予選は10組あって、2着+4で行われました。予選は4組目で、2‘13“88の2着でとりあえず準決勝へ進むことができました。走れば走るだけ、タイムが伸びていくいい感じの時期でしたね。1年生の冬にしっかり体力もついていましたし…。そして、この予選で1着だった子と同じ学年ということもあって仲良くなりました。今でもインスタではつながっているくらいです。その子、すごく速くて…(笑)準決勝は、2’14”64で4着でした。2着+2で行われたので、タイムがどうかなというところだったんですが、結果はプラスの3番目。あと0.85秒で決勝を逃してしまいました。正直、準決勝の水濠のあたりからラストの時には、「ここまで頑張ったから良くない?」という気持ちになっていました。もちろん頑張って走ってはいましたけど、気持ちで負けていたのかなぁ。だから、少しだけラスト頑張り切れなかったところがありました。そこは、自分の弱さだったと思います。気持ちが弱くてですね…。どうやったら強くなれるか教えてほしかったです。今、私が当時の自分に指導をするなら、とにかく話を聞いて寄り添います。一番の味方になってあげると思います。私は褒められて伸ばされたいタイプだったので、とにかく褒めますね。というか、怒られて伸びるタイプっているんでしょうか?誰でも褒められると嬉しいですよね。褒め過ぎも結局、プレッシャーになったりもするので、難しいところではあるんですが、ありのままのその人を褒めてほしいと思います。タイムや勝ち負けじゃなくて、その人がどう頑張ったかみたいなところを意識して、指導をするともっと自分で頑張ろうって思えるのではないかなと思います。
ただ、この全中という舞台を通して、個人種目での決勝が身近に感じられ、あと少しで上がれなかったということもあって、改めて「全国大会の決勝で走りたい」という目標ができました。

 今回はここまでにしたいと思います。次回は全中後のトラックシーズンについて書きたいと思います。読んでいただいてありがとうございました。