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2024-2025シーズンへ向けた練習の基本方針/60代復活サブ3への挑戦

これまで別のブログで日々の練習内容などを日記的に記録してきましたが、今後はこちらで、もう少し練習の流れがわかりやすい形で書いてみたいと思っています。
ただの練習の記録ではなくて、ターゲットとなるレースをはっきりさせて、そこへ向けての戦略や目標、期分けとそれぞれの練習の目的、などを明確にしながら記録したいと思います。
その方が自分としても目標や戦略、また現在地が分かりやすく、練習の指針やメニューも立てやすいのではないか、また読んでくださる方にも参考になりやすいのではないかと考えています。

ということで、まずは秋冬のシーズンへ向けての基本方針から。この記事は過去に別ブログで書いたことの再掲及び一部改訂です。

 大きな方針としては以下の5つ。

1.「キプチョゲの80:20の法則」を意識する
2.強度にメリハリを
3.スピード練習は適切に
4.ロング走を重視する
5.リカバリーを重視する

1.「キプチョゲの80:20の法則」を意識する


 〈olympics.com〉というページに「キプチョゲのトレーニング革命:いかにスロートレーニングはオリンピック王者を最速にしたのか!?」という記事があります。この記事の要点は以下の通り。

・「80:20の法則」とは、成果全体の80%は費やした時間の20%がもたらす、という経済学の法則
・キプチョゲのトレーニングを強度によって分類すると、「低強度(リラックス~イージー)が82~84%」「中強度(モデレート)が9~10%」「高強度(ハード)が7~8%」となっている
・週に1回はロング走(40km)をおこなっていて、低強度~中強度を交互に行う

 これを見ると、思ったよりハードトレーニングが少ない、と思ってしまいがちですが、自分にあてはめてみると、週に90~100km走るとしたときに、9~10kmはモデレート。7km程度はハード、となるとこれはかなりきついと言わざるを得ません。その代わり、キプチョゲ選手のジョグは4:00~4:30/kmだそうで、これを僕に当てはめると、6:40~7:10くらいになります。
 これらのことから察するところ、キプチョゲ選手のトレーニングは強度が低いのが特徴というよりも、無駄がなくてメリハリが強い。重要なロング走のための準備がしっかりできている、ということではないでしょうか?以前キプチョゲ選手の練習を勉強したことがありますが、確かにペース設定は上記のような感じでしたが、本練習以外のアップやダウンが比較的少なくて、無駄がない印象でした。

2.強度にメリハリを


ジョグの強度を少し上げたいと思っていて、リディアード氏のいう「有酸素ランニング」を増やしたいと思っています。だいたい今の僕は普通にジョグすると心拍数120bpm前後。ペースは6:00/km前後になるのですが、これをもう少し上げたいと思います。あえてペース設定とかはしませんが、リディアード氏のいう「気持ちよいと思えるペース」「もっと速く走ろうと思えば走れるペース」という感じです。
 ですが、これを毎日やるのは疲れるので、スロージョグも入れます。心拍数でいうと105~110前後。ペースは6:40~7:00くらいになるでしょうか。上記キプチョゲ選手の「低強度」にもあてはまります。これは、心身のリラックスやリカバリー、またはLSDとして行う時には脂肪代謝促進を目的として行うものす。誤解のないように書きますが、スロージョグ=ジャンクマイルズというわけではなく、ゆっくりでも目的や位置づけがしっかりとしているものはジャンクマイルズではないと思います。
 もう1種類のジョグは、例えば仲間とわいわい走ったり、楽しみのために走るものです。実はこういうのが一番楽しかったりするので、はずせません。

3.スピード練習は適切に


 ここは非常に重要ですが微妙なところで、僕が読んでいるいろんな著名コーチの意見も分かれるところです。
【リディアード氏】
かなり厳密な「期分け」をしていて、いわゆる「スピード練習」(リディアードさんは『無酸素トレーニング』と言ってます)は「マラソンコンディショニングトレーニング」(いわゆる走り込み)の時期にはやらなくてよくて、レース4~8週間前くらいの一時期だけやればいいという考え方。とはいえ、最近思うのですが、リディアードさんの推奨する「有酸素走」はかなり強度が高いので、いわゆるLTペースくらいはこの中に含まれていて、スピード練習は本当の「無酸素トレーニング(ショートインターバルとか)」のことだけを言ってるのかも?LTペース走くらいは日頃からやっておきなさいと。

【ダニエルズ氏】
基礎的な走り込みのあとの「フェイズ2」では「スピード(Rペース=レペティション)を入れなさいとあります。ここでもまずは走り込みなんですね。「フェイズ」が変わるたびに追加される要素はひとつだけ。追加される順序は「走り込み→スピード(Rペース)→有酸素持久力(Iペース)→閾値(Tペース)」となっていて、これはこれで非常に理にかなっているように思えます。僕はダニエルズ氏のトレーニングは苦手なのですが、ちょtっと理解できるようになったかも?

【ピーターフィッツィンジャー氏】
やはり最初は走り込み。以後VO2MaxやLT走をバランスよく、という感じです。一番バランスが取れているかも

【レナト・カノーヴァ氏】
とにかくレースペースに近いところで(レースペースの85%~110%)走れ!が持論です。例えばサブスリーランナー(レースペースが4:15/km)なら、3:50~4:55/kmくらいのペースで練習しなさいという感じです。計算上はですが。基礎構築期からLT走とかインターバルとかバンバン入ってきます。その代わり、というか、スピード練習も速すぎてはいけない、という考え方。

 日本の小出監督や金哲彦さんの本もありますが、昔読んだキリしまっていて、スピード練習についてはどんな内容だったか思い出せません。

 自分ではカノーヴァ氏の意見に近いのですが、ダニエルズ氏の計画も一理あると思い始めたところです。また本を読んでみようかな?いずれにしても、この時期はスピード練習はLTくらいにするか、いっそ無酸素トレーニングにまでいくか?でしょうか。
 そういう著名な先生方の理論を読んだり、やはり最近読んだ池上秀志さんの理論を読んだりして考えているのは、以下のようなこと。

●スピード練習は速すぎてはいけない
●抑えめのペースでむしろ長めに行う
●スプリント(筋肉や神経系、フォーム改善)、VO2Max(有酸素持久力)、LT(LT向上)の目的ごとにさまざまなメニューを実施
●インターバルのペースはマラソンペースの110%~105%


 要するに、スピード練習といってもそんなに頑張らなくてもいいんじゃない?という感じです。京都の洛南高校では、5000m15分切り(3:00/km)を狙う選手のインターバルが3:05/kmだそうです。※池上秀志さんのブログから。これで5000m14分台が続出するといいますからすごいです。

 ダニエルズ氏の練習メニューではランナーの能力(VDOT)ごとに目安となるインターバルのペースが決められていたりしますが、僕はこれが苦手でうまくできたためしがありません。なのでリディアード氏のように「本人がもう充分、と思ったらそれで充分」なのです。

 年齢を重ねてあまり追い込んだ練習ができないという事情もありますが、とりあえず現在の練習計画をみすえて、無理をしない練習計画をあらためて考えます。

4.ロング走を重視する

マラソンを志す以上当たり前といえば当たり前の話ですが、改めてこれが大事だと思います。

キプチョゲ選手は毎週30km〜40kmのロング走を行なっています。曰く「ロング走、それはとても大切なものだ。大事なのは強弱をつけること。今日起伏のあるコースを走ったら次は平坦なところを走る、といった具合にだ。」ペースは低強度から中強度でさまざまです。

リディアード氏の推奨する練習量は、走り込みの時期には週に160kmが最も効率的に有酸素能力を高めると言います。しかも補助的なジョギングを除いて、だそうです。いわゆる「補助的なジョギング」を加えると週に200〜250kmに達するでしょう。月に1,000km?!? そうなると当然30km〜40kmというロング走も入ってくるでしょう。

最近凝っている池上秀志さんも、練習の量と頻度を増やすことを説きます。しかも低強度〜中強度をメインに、味付けとして高強度走を、という考え方です。そして日々の練習の強度を少しずつ向上させていくことが、総合的な走力アップにつながるし、高強度走もこなせるようになる、という考え方です。

レナト・カノーバ氏のトレーニングの考え方はもっとハードで、基礎構築期でもマラソンレースペースの85〜90%(サブスリーなら4:41〜4:54/km)でロング走をやり、レースシーズンには95%(同4:28/km)以上の32kmとか35km走が入ってきます。

そんなわけで僕も時間がある時にはできるだけ30km以上のロング走に挑みたいと思っています。

一度に30kmが無理なら分割でも2部練でも可ですが、できれば続けて30kmがいいかな?ペースはいろいろでいいと思ってます。いつもLSDではなくて、低強度から中強度の間で上手く調整していきましょう。

5.リカバリーを重視する


これがなかなか難しいのですが、とりあえず食べ物、飲み物を少し変えようと思っています。これも池上秀志さんの影響ですが、できるだけ抗酸化作用の強いものを摂るようにしたいと思っています。また、血糖値コントロールを意識して食べ物や食べる量を考え直しています。
具体的には、
・野菜、果物、大豆製品、ナッツ類、緑茶等を増やす
・甘いもの、清涼飲料水、アルコールを減らす
・一度に食べる量を減らし、間食を多めに
・間食はできれば果物にする

といったところでしょうか。これまで僕は昼ごはんなどはガッツリ食べる系ですが、確かにガッツリ食べたあとは眠くなったりなんだか疲労感を感じていました。上記のことを意識するようになってから体重も減少傾向です。
睡眠時間を増やしたいとは思いますが、現状ではなかなか難しいです。

でもリカバリーを考えるのは我々の年代では必須なので、練習計画と同様にリカバリー計画もしっかり練らないといけませんね。

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