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スーパースパイクについて(市民ランナー目線)

6月も終わりに差し掛かり、陸上日本選手権や全米のオリンピックトライアルが行われていましたね。それぞれ複数の日本記録や世界記録が出るなど素晴らしいレースが多かったですし、私が注目していたのはいずれの競技会でもいわゆるスーパースパイクが多く見られたことです。スーパースパイクがどこまでが該当するかの定義がはっきりしていないため、今回の記事ではNIKE Dragonfly,FuelCell MD-X,LD-X,ASICS Metaspeed  ld 0,Adidas Avanti tyo,Brooks Wire7など昨年まで世間を賑わせた長距離用の厚底シューズの高反発ミッドソールを使用したものをそう表現します。

私自身の話をすると昨年までヴェイパーフライでトラックでの5000mに普通に出場していたため、新ルールの影響を受けて今シーズンはドラゴンフライでいかに走るかがポイントとなっていました。トラック練習ではできるだけドラゴンフライを使用するようにすることで、インターバルのタイムなどはヴェイパーフライと遜色ない状態まで来ていました。そして今回6月26日にトラックでの5000mに出場してきました。タイムは15’58(昨シーズンのベストは15‘38)でした。夏場の記録としては例年通りでしょうか。

そもそも、5000mを15分台で走る市民ランナー目線で話すと、昨年まで使用していた厚底シューズの恩恵はタイムが出る以上に怪我をしないことでした。私はアキレス腱、ふくらはぎに故障癖があるため、常々ケアが必要です。それでも張りが出る時は練習量を調整する必要がありましたが、数年前にヴェイパーフライが発売されてからは高強度のインターバルを行っても翌日の張りが軽いため、短いスパンでポイント練習ができる→結果として速くなるの循環ができていました。しかし昨年末に規定されたトラックシューズのルールでスパイクを履く必要が出たわけです。僕だけでなく多くの市民ランナーが窮地に陥ったと思いますが、以降の陸上界の流れは皆さんのご存知の通り、いち早くいわゆるスーパースパイクを発売したナイキの独壇場となりました。スパイクでありながら、厚底、かつ高反発というスパイクの常識を覆すシューズを作ったナイキは凄いの一言です。男女ともに長距離では世界記録が誕生していま。同時に日本だけでしょうか、ドラゴンフライを購入したいランナーがドラゴンフライを求めてさまようという現象が起きてしまいました。

そういう状況の中で、東京オリンピックが目前まで迫り、各社スーパースパイクを開発していたのです。世界陸連のスパイクリストから予想はされていましたが、今回の日本、アメリカ、世界各地でのオリンピック選考会ではNIKE以外のメーカーのスパイクの躍進が目立ちました。特にアメリカの女子中長距離ではNewbalanceのFuelCell MD-X,LD-Xの活躍がかなり見られたのではないでしょうか。また個人的には日本選手権男子800mで優勝した田母神選手が履いていたBrooks Wire7が気になりましたが、どのメーカーのスパイクも反発性に加えクッション性も高いことで後半の落ち込みを抑える効果に優れたスパイクに見えます。7月にはオリンピックが開幕しますし、ホクレンディスタンスもありますね。実業団、プロランナーの足元から目が離せませんね。次回は写真に載せたNewbalance FuelCell MD-Xを海外から購入できたためレビューができればと思っています。

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