LLLTの歴史

 LLLTは日本ではほとんど認知されておらず、製造会社も日本にはほぼありません。そんなLLLTなのですが、実は歴史的には古くマラソンと同じくらいの歴史があるのです。今回はそんなLLLTの歴史について書いてみたいと思います。何事もそうなのですが、歴史を追っていくとまた違う側面が見えてきて面白いですよね。それでは行きましょう。


古代光線治療

LLLTとは何かというと一言で言えば、ある特定の波長の光(600nmから1400nmまで)を体に当てると深くまで浸透し、細胞が活性化するので、様々な病気や故障が治癒したり、コンディションにも良いというものです。現代ではこの特定の波長の光を出す技術が発達したり、レーザーが使われるようになったり、磁場との組み合わせを考えたりと様々な方法が科学技術によって行われるようになりましたが、別に600nmから1400nmの波長の光自体はずっと昔からある訳です。


 そして、古代のエジプトでは光と人体の関係性が研究されていたようで、日光を特定のガラスに照らして、特定の波長だけを抽出し病気の治療に使うという凄いハイテクシステムが使われていたようです。ただ、この時代のことは当然ですが、ヒエログリフにわずかに書かれているだけで、詳しいことは分かりません。古代オリンピックと同じで、何となくは分かっているけれど、詳しいところは想像するしかないといったところです。


 またギリシャやローマでも昔から光の持つ力が病気の治療に使われていました。ただ、この時代のことも詳しくは分かっておらず、サウナや温泉などのような温療法とそう大きく変わらなかったのではないかと思います。


 状況は1900年代に入ってから大きく変わってくるのですが、個人的には実験器具(観測器具)の発達やそもそも光というものに対する理解や関心が高まっていた時代と一致している影響だと思います。LLLTも最終的には人体に光子(光の粒子)を照射することで、人体の原子に影響を与え、それがDNA、RNA、酵素の働き、化学反応、細胞分裂などなどに影響を与えることによって自然治癒力が高まったり、炎症反応が収まったり、細胞の成長速度が速くなったりするのですが、原子や粒子がどうなっているのかとか、そもそも光は波なのか粒子なのかみたいな研究が盛んにおこなわれていたのが、この1900年代初頭です。有名どころで言えば、シュレディンガー、ヴォルフガング・パウリ、アルベルト・アインシュタインなどは同年代を生きた人たちです。


 そんな流れの中で、1904年にニールズ・ライベルグ・フィンゼンという方が紫外線を結核の治療に用いることに成功し、ノーベル医学賞を受賞します。LLLTは基本的には紫外線は含みませんが、この功績により特定の波長の光が病気の治療になることが分かってきました。紫外線の照射が体内でのビタミンDの生成を助ける訳です。ちなみにですが、紫外線はフリーラディカル(酸化ストレス)の原因になるので、シミやガンを生じさせる原因となることで、有名です。


 しかしながら、こういう話を聞くと大学時代の経済学の恩師田岡文夫先生の「人間に毒も薬もないで。ミステリー小説で毒殺されるとき使われる毒ってなんや?青酸カリやろ?あれ、薬としても使われるんやで。毒も薬もなくて分量次第なんや」とこのようにおっしゃっていました。余談ながら、放射線も微量な放射線の照射がホメオスタシス機能を刺激して、体には好影響を与えるという話も聞いたことがあります。これに関しては嘘か本当かは私には分かりません。


そこから、更に時代は進み第一次世界大戦が始まる4年前、アドルフ・ヒトラーがまだヴィーンで貧困にあえいでいた時代ですが、ジョン・ハーヴェイ・ケロッグ博士が「光線治療(Light Therapeutics)」という本を出版しました。白熱電球やアーク灯を治療に使うことが可能で、糖尿病、肥満、慢性疲労、不眠症、禿げなどの治療に使えることに気づいたのです。


 アーク灯の発明が1870年代なので、これも文明の発展の延長にある訳です。ちなみに皆さん、ケロッグと聞いて何かを連想しませんか?そうです、コーンフレークのケロッグ社です。このケロッグ社はこのジョン・ハーヴェイ博士がご兄弟と立ち上げた会社なんです。このケロッグ博士は当時多くの人が信じていたように、マスターベーションは男女問わず人体にも悪影響で、宗教的にも悪いことだと考えていました。そのため、コーンフレークには性欲を減少させる成分が含まれていました。これはたまたまではなく、わざと入れたのです。この辺りはブレットプルーフコーヒー(完全無欠コーヒー)やバターコーヒーの大流行を生み出したデイヴ・アスプレーの著書にも詳しく書いてあります。


 そこから時代は流れ、今となってはどうなったのかということですが、確かに男性の射精はあまり良い影響を及ぼしません。ただ、性欲は強ければ強いほど良いのです。逆の言い方をすれば、生命体としての状態が良ければ良いほど、性欲は強くなります。これは男女ともにそうです。いくらあなたが四角い顔をして、真面目な顔をしたって性欲は強ければ強いほど、体の状態としては良いし、逆にオーバートレーニングや病気、飢えなどが性欲を低下させることは様々な研究が明らかにしています。重要なのは、性欲を奔放に使わないということです。そう言えば、私は夏の方が性欲が強くなりますが、これも太陽光線がホルモンに与える影響です。逆に、冬場は鬱になる人の率が増えますが、これは充分な日光を浴びられず、必要なホルモンの分泌量が減るからです。


  話が色々なところに行きましたが、ケロッグ博士の研究が医学界に大きな貢献をしたことは間違いがありません。


 そこから時代はやや進み、アメリカの物理学者セオドーア・マイマンという人がレーザーを発明しました。私も知らなかったのですが、LaserはLight Amplification By Stimulated Emission By Radiationの略で、直訳すると放射線の刺激によって強められた光というくらいの意味でしょうか?物理学に明るくないので、間違っていたら、コメント欄に修正をお願いしたいのですが、要するに色々なところに分散していたり、波長などが異なる光を全て揃えて、強いエネルギーに集約するということです。何となくはお分かり頂けますよね?


初期のレーザー治療器

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 同じエネルギー量でも分散していたら、それが弱いエネルギーにしかならないから、それを集約させるわけです。1967年にはハンガリーの物理学者兼外科医のエンドレ・メスターがレーザー治療器が治療に大きな効力を発揮することに気づきました。そして、その後偶然にもネズミを使った実験中にレーザーを使うことで発毛を促進することに気づきました。更に傷の治療にも使えることを発見しました。その後、1987年にはシミの治療に使えることも確認されました。


 ちなみに、この時代から一貫してのテーマはレーザーの方が単位照射面積当たりの光子の量が増え、治療効果は高まるが、レーザーにするとやはり効果は下がってしまうということです。ただ、私が両方試してみた結論から言えば、実践的観点からはレーザー治療器よりもそうではないものの方に軍配が上がるのではないかと思います。何故なら、そこまでレーザーを細くしなくても治療に必要なエネルギー量が確保でき、またたとえそれが局所的な問題であったとしても(例アキレス腱炎)、患部だけではなく、患部周辺一体の細胞を活性化させた方が、故障の治りが速いからです。


 ちなみにこの約100年の歴史の中で、5万を超える文献が出されており、LLLTによって改善されるとされる症状は以下の通りです。


・アキレス腱炎

・アキレス腱の慢性的な痛み

・ニキビ

・中毒

・弱視

・シミ

・アルツハイマー

・麻痺

・やけど

・脂肪の燃焼

・慢性的な関節痛

・認知機能の向上

・ヘルペス

・慢性閉塞性肺疾患

・知覚過敏(歯)

・鬱

・痛風

・月経疼痛

・野球肘、テニス肘、ゴルフ肘

・トレーニングからの回復の促進

・五十肩

・緑内障

・禿げ

・甲状腺機能不全

・腰痛

・筋肉痛

・肥満

・骨粗しょう症

・消炎沈痛

・白斑

・やけどの治療

・肌の老化防止


などなどなど、書くのが面倒くさくなってきたので、この辺りでやめにしておきます。一つの治療器具がこれだけの症状に効くと書くと黒魔術か何かと間違えられそうなのですが、理論的には当たり前のことです。この辺りの理論に関しましては『詳説LLLT』という無料の小冊子の中に詳しく書いていますので、ご希望の方は下記のURLより問い合わせページに入り「詳説LLLT」と書いて送信してください。確認次第筆者が無料小冊子を送信いたします。


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