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取引開始の際の「資金効率」のチェックは十分に為されていますか?

営業部の皆さん、ある取引先と新規で取引を開始される際には、色々と事前にチェックを為されていると思いますが、相手企業の財務・決算内容に基づく与信判断はもとより、当該取引にどれ程の資金を使用し、それに伴い自分の会社に如何程の金利負担コストが生じるのかを検証されていますでしょうか?

取引形態によっては、皆様の会社様が在庫を一定期間抱えるスキームになっていれば、倉庫代も発生することになります。その上でこうした金利・倉庫代のコストに対して、当該取引で稼ぎ出すリターンは本当に見合っているのかどうか、真剣に社内で検証されておられますでしょうか?

相手先が東証プライム市場上場企業で、近時の業績動向に懸念がないことをもって、取引内容の中味を吟味をせずに、漠然と取引開始を決断されてはいないでしょうか?

取り扱いマージンの薄い商社様であれば尚更のこと、この資金効率・資金被りのチェックは、必須アイテムになってきます。取引の相手先が倒産しないことだけを拠り所にして、不採算取引を放置しておいて良いわけはございません。

ましてや自社の借入金水準の見直し、削減が課題になっておられる会社様であれば、まずは真っ先にメスを入れるべき必要のある問題事象だと考えます。

商社様の場合、全くの資金被りなし(金利負担なし)というのは交渉上ハードルが高いにせよ、相手から言われたままの代金決済条件を鵜呑みにすることだけは、避けて下さい。

買い取引ではできるだけ長いサイトを獲得し、売り取引ではできるだけ短いサイトにするように心掛けるのが、基本的な鉄則です。

他方で、資金効率だけズバ抜けて良い取引であっても、取引相手先の信用力が極めて低い先との取引は与信リスクを抱えることになり、注意が必要であることは言うまでもありません。要は与信リスクの度合いと資金効率の水準を見比べて、バランスの取れた状態で取引を行うことが肝要です。

また、外貨建、とりわけ米ドル建取引を行う場合は、近時のドル金利の高まりと共に、円建取引と比較して、より金利負担が重くなることにも注意が必要です。

私からここで提案させて頂きたいのは、一度全社ベースで、各取引毎の資金効率(資金被り)のチェック・レヴューを実施して頂きたいということです。各取引の仕入先・販売先(共に信用度を含む)、在庫取引の有無のチェック、取引通貨等の項目を列挙して、極端にバランスの取れていない取引はどれなのかを炙り出し、重点的にメスを入れることで、皆様の会社様の収益構造の改善に役立つのではないかと考えます。

弊社では、このような観点に立った上での与信管理コンサルを日々行っており、必要に応じてセミナー・社内研修等も開催し、社員教育の一助になるべく、有用なコンサルサービスを提供できるように努めております。

与信管理コンサル 髙見 広行