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アイとめぐると六ペンス

実装から約半年だし触れてもええやろ。
ということで【アイの誓い】八宮 めぐるに関するこちらの思考導線を公開する。

言うまでもないが【アイの誓い】八宮 めぐるのコミュネタバレがふんだんにあるためご注意を。

ちなみに前回の似たような記事はこちら

三つの疑問

【アイの誓い】八宮 めぐる にはいくつか妙な点が存在するが
当記事では以下に言及していく。

1.なぜアイがカタカナなのか

2.プロデューサーが見た白昼夢は一体なんなのか

3.殊更に6ペンスが引き合いに出されているのはなぜか

この段階で核心となる部分に触れるが
【アイの誓い】八宮 めぐるはサマセット・モームの小説「月と六ペンス」がモチーフとなっている。


モチーフ

まずは月と六ペンスとはなんぞや
という話からだが、ポール・ゴーギャンという有名な画家をモデルとした小説だ。

さてこのモデルとなっているポール・ゴーギャン
彼の有名な作品の一つに
「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」
という物がある。

この作品のタイトルはキリスト教の教理問答から来ているのだが
同時に非常に哲学的な題名でもある。
具体的に言うと存在論などが該当するだろう。

この小説がカードとどのような関連があるのかは追々。
少なくとも六ペンスという共通点があるのはわかるはずだ。


第一の問

上記の通りこのカードは哲学的要素が含まれていると考えられる。
ガシャのタイトルからの連想と存在論というワードから
アイはウェディングドレスという要素と合わせて
「愛」と「私(I am)」のダブルミーニングとなっていると考えて良いだろう。

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当然本記事では「私」の方にフォーカスをあわせて話をすすめる。


第二の問

おそらくこのカード最大の疑問点だろう。
ここで冒頭に紹介した「月と六ペンス」が大きく関わってくる。

実はタイトルの月と六ペンスはそれぞれ
月は夢
六ペンスは現実
を意味しているという考え方が存在している。


第三の問

前述の通り六ペンスは現実を意味していると考えると殊更に六ペンスに焦点が当てられている理由と考えることができる。

逆に表題とも言えるサムシング・フォーにおける六ペンスはさほど重要なポジションではない上、六ペンスを何かに付けて四つのものと紐付けるのは少し違和感があるため別の意図があると考えるべきではないか。


さらなる掘り下げ

ここまでで一度も触れなかった要素が一つある
それはマザーグースだ。

コミュ内で日本でも知名度のあるマザーグースの一つとして「きらきら星」が挙げられている。

ここで今一度白昼夢の方の演出を見直していただきたい。

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そう、白昼夢側にのみ二条の流れ星が描かれているのだ。
そしてきらきら星の歌詞に注目

英語原詞
Twinkle, twinkle, little star,
How I wonder what you are!
Up above the world so high,
Like a diamond in the sky.
Twinkle, twinkle, little star,
How I wonder what you are!

日本語訳
きらめく、きらめく、小さな星よ
あなたは一体何者なの?
世界の上空はるかかなた
空のダイアモンドのように
きらめく、きらめく、小さな星よ
あなたは一体何者なの?

wikipediaより引用

そう、「あなたは一体何者なの?」というポール・ゴーギャンの作品と非常に親しい問いかけが二度使われているのだ。


終わりに

六ペンスつながりでもう一つ
シックスペンス・ノン・ザ・リッチャーというたとえ話がある。
検索で出てくるのはバンドだがさらにその元ネタである
「キリスト教の精髄」という著書だ。
こちらは「ナルニア国物語」で有名なC・S・ルイスよるもの。

めぐるはこのカード内のコミュで得たものは何だったのだろう。
そしてそれは六ペンス以上の価値のあるものだったのだろうか。

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ところで【チエルアルコは流星の】もこのカードも同じ哲学モチーフでめぐるというキャラクターにとって結構重要なポジションの内容ではないかと思うのだが。
あれだけいたチエルアルコおじさん。何処へ。

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