まほ僕 第15話 「合同合宿①」
合宿は一週間という長い期間に渡って行われる。
それぞれのグループで特訓をし、最終日に行われる試験に見事合格すれば、期末テストが免除される。
ー〇〇サイドー
久保:こっちこっち〜
○○:こんな山の中でするんですか?
早川:私不利なんやけど
久保:Ⅰ類は特にこういう場面での臨機応変さが大切なのよ
筒井:そうなんですか?
久保:式神相手だと尚更ね
○○:それで戦いづらいこの場所…
合宿が始まる。
久保:とりあえず3人一気にかかってきなさい
○○:手加減しませんよ?
久保:大丈夫
早川:じゃあ行きますよ!
早川が一気に距離を詰める
久保:あ、足元気をつけてね
早川:へあ?
早川が思いっきりコケる。
よく見ると木が張っている
○○:なるほど、地をどれほど利用出来るか
久保:そういうこと〜
筒井:内式
久保:残念ながら魔力量が多い私は簡単に寄せれないよ
筒井:知ってます
久保さんの後ろの大きな木を自らに寄せる
筒井:利用…するんですよね?
咄嗟に気づくものの掠ったのかうずくまる久保さん
久保:痛たた…運悪いなぁ
○○:あ、やばい
久保さんの式の効果を知っている俺はすぐに距離をとる。
○○:反式! 壊!
久保さんの周りに発生した黒霧に向かって壊を撃つものの
当たった気配なく
数秒が経った。
その時
筒井:きゃっ!
早川:わ!
二人が黒霧の中に引きずり込まれる
○○:二人とも!
黒霧から2人が倒れ込んだ状態で出てくる。
久保:あとは○○くんだけだね
○○:壊が効かないし、どうしたもんか…
大陰:あれしかないだろ
○○:まだ自由に使えないんだぞ?
大陰:やってみないとな
○○:分かったよ
久保:凶式
黒霧が俺を包み込む。
○○:反式 斜
その瞬間黒霧が一瞬にして消えた。
久保:え、なんで
○○:やっぱり…持続出来ない
大陰:遠藤さくらに使ったときよりも安定はしているが…まだまだだな
反式 斜
壊とは反対に魔力の発散をする効果を持つ。
○○自身の周りにある魔力を無効化させ、あたかも消えたように見せた
主に防御札として使用される。
久保:…おしまい!
○○:え?
久保:まだムラがある戦い方だし、2人とも倒れたままだし
○○:そうですね
久保さんと2人を回収し始める。
久保:○○くん
○○:どうしました?
久保:君は凄い力を持ってる、でも忘れないで欲しいの
○○:……
久保:力は自分ではなく誰かの為に使うべきってことをね
○○:…はい
久保さんはふっと笑って
久保:でも、確実に強くなってるよ
○○:本当ですか?
久保:うん、3人ともね
ーーーーーーーーーーーーーー
〇〇らのいる森から東に10kmほど離れた所にある街。
ー八尾ー
??:隊長ー!
??:なんや、かずみん
高山:コーヒーが切れました!
??:買ってきたらええやろ…
高山:えぇ…なぁちゃんも行こうよ
西野:なんでその時だけはなぁちゃんなんよ…
高山:まぁまぁ、ポジピース!
西野:あかんな、これ
ここは、太陽と月、四番隊の本拠地
四番隊は現在、四人で活動中
リーダーは私、西野七瀬
西野:しゃーない、行ってくるから頼むな、絢音、万理華
絢音:了解
万理華:お疲れ様です
この2人は事務的な仕事を主にしてくれるメンバー。
逆に私とかずみんは戦闘をメインとしている。
高山:よし、行こう!
西野:あまり、はしゃがないで
高山:大丈夫、大丈夫!
西野:……ん?
高山:…なんか感じるね
西野:やな
どこかしら遠くで強い魔力を感じる
高山:西の方やな、確か乃木高の子達が合宿に行ってるはず
西野:乃木高か、伊月大丈夫かな
私には弟がいる。
高山:まぁ、明日からあっち方面に巡回しに行くんやろ?
西野:うん
高山:その時顔出してあげれば大丈夫でしょ!
西野:そうやな
胸騒ぎがしたが、今はまだ…
合宿二日目
○○:反式!斜!
筒井:内式!
今日は、久保さんとではなく、筒井さんや早川さんとマッチアップすることになっている。
○○:はぁはぁ
魔力が多いとはいえ、完成していない式を何度も使うとかなり魔力を消費する。
久保:無駄がまだあるよ
○○:はい!
筒井:私だって…もっと強くならないと…
〇〇vs筒井
それぞれの想いがぶつかり合う。
勝つのは特Ⅲ類か、それとも上Ⅱ類か
次回 「捨てちゃえ、過去の私」
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