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捨てる決断〜セレクトすると今、自分の本当に必要なものが見えてくる〜写真展の話

断捨離しなくちゃなぁと思いながら、なかなかできない自分がいます。
でもそんな人、私だけでなく、実は沢山いるのだと思います。だって、
「捨てるべきものランキング」とか「捨てるべきものベスト5」というようなタイトルのコラム、いっぱいありますよね!
それって、部屋のガラクタから、人間関係に至るまで、「自分に本当に必要なものとそうでないものを見極めて取捨選択すること」、に尽きると思うのですが、『考えて決断する』って心のパワーが必要で、思いの外疲れます。

そんな中で、今回は
写真のセレクトについて考えました。

え?いきなり写真?と思うかもしれません。

確かに、カメラが趣味の人は、ある一定の人数かもしれません。ですが、カメラを趣味としていなくても、今やスマホの普及で誰でも気軽に写真が撮れる時代。どんな人でもスマホの中にはかなりの枚数の写真が入っているのではないでしょうか?
では、撮った写真はどうしていますか?

スマホの普及台数のぶんだけ、その中に大量の思い出の写真が詰まっているのだなぁと思います。あるいは、大量すぎて、見返すことも滅多になくなっているかもしれません。
ただ、ある「切り口」でその思い出の写真を取捨選択してみたら、新たな気づきがあったりします。

美味しいものの写真。お友達と出かけた写真。記念日。ペットの写真。

写真には、いろいろなものが写っています。去年の今日、何をしていたか思い出せますか?

Facebookでは、「思い出」として同じ日の写真が自動的に出てきます。

Googleフォトや、Amazonフォトでまとめておけば、同じようにそれが自動的に日々の記録になります。去年の今日。2年前の今日。3年前の今日。あなたは何をして、何を感じていましたか?

無数にある写真を、例えば「青い写真」とか「猫の写真」という風にテーマを決めて再編集してみるとあっ!自分ってこんな傾向がある、というような発見があったりします。自分では思いもよらなかった気づきにつながります。

しかし、写真をセレクトする作業って、これがまた難しいです。

今の自分に必要なものと。そうでないもの。

以下の写真は、写真仲間とグループ展を開いた時のものです。

このギャラリーを借りました。

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私のスペースは、このぐらい。

壁2メートル分ぐらいです。

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白い壁2メートルの空間に、あなただったら

何をどのように並べますか?

①白い壁

②一枚の写真の大きさをどうするか

③写真の流れはどうするか

④写真のタイトルはどうする?

⑤キャプションはつけるか?どのようにつけるか?

先生と相談しながら、以下の写真を選びました。

そしてこの時私がやりたかったのは、自分の家ではプリントできない

①A2サイズでプリントをすること。

②和紙にプリントすること。

でした。

家のプリンターも写真用にA3サイズまでプリントできる

顔料系インクのプリンターなのですが(プリンターには染料系と顔料系があります。水性ペンと油性ペンのようなイメージでしょうか?)この時は先生に紹介いただいて、「写真弘社」さんにプリントから仕上げまでお願いしました。

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さすが、プロラボ。

洋服で言えば仮縫いのような感じで、まずテストプリント後、チェックして打ち合わせをします。イメージに合わせていろいろ指定した通りにプリントしていただけます。大きくプリントすると、小さな画面で見ていた時には気づかなかったお花の向こうの電線が一緒に大きくなるので目についたり、鮮やかな花のピンクがくどくなってしまったり、やってみないとわからないことがたくさんあることに気付きました。そして、阿波紙という和紙にプリントしたたので、その和紙の風合いを出すため、額装せずに金属板に加工していただきました。

さて、2メートルの幅にA2サイズを含む写真たちをどのように並べるか。

A2以外を4枚セレクトしましたが、例えば普通の写真の大きさであるL判にすればもっともっとたくさんの写真を展示できます。でも私は今回全部で6枚セレクトし、タイトル写真のような順番にレイアウトしました。

(私は「鉄子」ではありません。ですが、この時はこんな風にまとまりました。)

この6枚を選ぶにあたって、「2メートルの白い壁の中に展示する」という目的のためにいるものといらないものを取捨選択したわけです。

本当はもっとよく撮れているなと思った写真もあったのですが、

タテヨコが違ったり、その写真一枚だけが強くなりすぎて、

6枚の調和の中に入れるとよくなくなったりするので、捨てることにしました。

こうして、人に見せようと思い立って、写真展に参加したことから、ただ、写真を撮ってその写真をハードディスクの中に入れっぱなしにしていたら分からなかった自分の傾向のようなものが、炙り出しのように見えてくるチャンスとなりました。

余談ですが、少し、違う素材にプリントした例は、他にもあります。

こちらは、別のグループ展に出したものですが、

これ、なんとフレスコ(壁の素材)にプリントしています。


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こちらの会社の素材です。

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この時の仲間たちが集まったらこうなった、というカメラの数々。

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人間は日々変わってゆきます。

「その時の自分」を見つめるのに、写真をある切り口に沿って再編集してみるというのは、有効かなと思います。

ギャラリーを借りて写真展を実施するとなると中々面倒ですが、

miniフォトブックを作ってみる、という手もあります。

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これもページ内にどのように配置するのか、限られたページという枠に

必要な写真を取捨選択するので、同じような効果が得られます。

「写真で自分セラピー」という感じでしょうか。

自分が今本当に必要としているものは、なんですか?

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