ノットリズム派絵画物語Ⅱ 赤いメッセンジャーボトル
シルクハットの男のことばを聞いたとたん、ロンドン燕はそれまで急いでいたことを、すっぱりと取り止めSunny Sandsに飛び立った。ようやくたどり着くころにはすっかり陽も沈んでいた。けれど何とか間に合ったようだ。まだ光は筋状のまま海面を無数に漂い始めたところだった。確かに赤いメッセンジャーボトルは流れ着いたのだ。光はボトルの底から放たれたばかりに違いない。
ロンドン燕は一度でいいから、月の光を食べてみたいと考えていた。
画・文 Rumiko Hosoki
乗っ取り前の納豆パレット絵の具染み(佐藤ワラ氏のパレットより)はこれ。
偶然聴いていたプロコルハルムね。
Procol Harum - Shine On Brightly
https://www.youtube.com/watch?v=KA4ln1PGMEc
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