海を飛ぶ

海では泳げばいいじゃない
空では飛べばいいじゃない
陸では走ればいいじゃない

そういって私の努力を
否定してくるの

奈落の底に叩き落としておいて
優しい言葉もかけずに
甘い汁を垂らしてくる

わかってるわ
夜は寝る時間だし
太陽が向こうにあるかこっちにあるか
それだけ

もっと遠くでは
太陽より大きな球が燃えていて
私たちはそれを見ないふりしてる

ただここにあるだけなのに
全ては連なっていて
その中で私の大事なものを
大事なものだけを掴んでいればいいのよね
他は全部どうなったっていいの
どうせ繋がっていて
操れるようなものではないのだから

ああこの蜜が通る場所が
私の軸だと思えたら
なんて楽なのかしら

地獄で笑っているあの人は
きっと海でも飛んでいるわ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?