見出し画像

三日月の夜に(紙芝居⑥)

とーすとーす、とーすとーす、なんだべじっちゃん紙芝居に出かけねだか?
うにゃ、こどもらがもういなぐなっちまったがらの。
いってもしょーがねんだ。
なあんにもねえどごで、紙芝居してもしょーがねえべ、
んだどもじっちゃん、んじゃじょっじょ、あすこにいがねが?
あすこ?あすこってどこだ?
こっちやこっち、ぴゅうぴゅうとーすとーすがきえだどこだ!
あやっ、あすごだが?
あすごならつづぎ、読んでもいいがもな、んじゃ、したくすんべがの。

白い鳥は再び女の子と小人をのせて空へ舞い上がりました。
しばらく飛んでいると、真っ暗な地上に不思議な緑色の丸い明かりが浮かんできました。緑色・・いえ、緑色のような、黄色のような、赤のような・・。

「あれはね、踊る明かりだよ、草むらの中の踊る明かり」
「とぅららんらん とぅららんらん くさのうえにおりたら きみのからだも ちいさくちいさく ちいさくちいさく ちいさくちいさく」

ちいさくちいさく・・


「だれ?」
「こびと?」「おやゆひめ?」「きせいちゅう?」


んでゃな、今夜はここまでだで、風呂さはいって豆食って、じっちも寝るだ。んだがらおめえもゆっくりすんだで。
息吸う数ってのはな、一生のうぢにきまってんだど、きまってるうちゅうごどはよ、ゆうっぐり吸ったほうが一瞬が長ぐなるっでごどだっぺ。
長えがらいいっでごどもねえんべげんど、なあ。