直感探偵3話

修学旅行二日目。今日はまたバス移動をしてスキー場へ。もちろんアキラは初めての経験だ。なれないウェアに身を包み、スキー靴をはき、慣れないスキーを楽しんだ。夕方、ホテルに戻るバスは、もうほとんどの学生はへとへとになって寝ているくらいだった。

おいしすぎる夕食後、風呂に入って早めに休むように先生たちが言っている。明日は朝早く旭川への移動もあるからだ。

今日はみんなあっという間に寝てしまった。だが、何か気になるアキラ。また、窓を眺める

そこにふらっと見える人影。それを見た瞬間。アキラはこっそり部屋を抜け出しホテルを抜け出していった。

アキラが出て行ったあと、エイトもむくりと起きだして窓を眺める。エイトが走っているところを確認するエイト。
「やっぱり行ったか。さて、どうなることやら。。」

シーン9 怪盗ロジックの正体は

小雪が降っている中、走っているアキラ。さっきの人はどっちに行ったのか怪しかったが、多分地下鉄にのるきがするとおもってスマホの地図を見ながらそちらを目指す。

目の前のコンビニをみつけ、なにかあたたかいものでも買おうかとコンビニに向かった時にショートカットの茶髪の女性とすれ違った。。

うん? 気になったアキラ

「いいんちょ?」思わず声をかける?

その女性は気づかなかったように地下鉄の乗り場を目指していくが、
「やっぱりその歩き方いいんちょだわ。」よく通る声で声をかけた。

今度の掛け声で女性は立ち止まりアキラに振り替える。

ふりかえった女性は、大人っぽい印象で、長い黒髪の眼鏡女子ではないが、たしかに委員長の岡田優紀だった。

「やっぱりあんたが、怪盗ロジックなのか?」アキラはぼそっとつぶやいた。

「よくわからないけど、そんなセンスのない名前わたしもつけないわよ」

「私もか。だろな。なら、そんな変なネーミングつけるなよ.濡れ衣になっても恥ずいんだから。」

「わたしが名付けるとしたら、ドイルがシャーロックかしら。」笑ったように言うユウキ

「やっぱり俺の携帯盗聴してたのか。 すごいね、全然きづかなかった。」

二人のなかでで流れる沈黙。2回くらいコンビニの自動ドアが開いた。その沈黙を破ったのは、

「修学旅行中に男女で抜け出すなんて、アオハルしてるわねー.でも、こんな寒い中外にいたら風邪ひくわよ。やさしいおねーさまがおごってあげるから、中に入りましょう。」 リンだった。

シーン10 決戦 怪盗ロジック

目の前にある全国チェーンのレストランに4人が入って行った。いつもよく見るメニューをすごい勢いで食べているのは、女性刑事のリン。
せっかく北海道来ているのに地のもの食べれてないらしい。

ご自由にどうぞと言わんばかりの食べ方だ。4人掛けテーブルに、ユウキとはアキラは向き合って座っている。アキラの隣にはトミーが相変わらずPCを操作し、、ユウキの隣ですごい勢いで食べているリン。

しかし、シーンと、しばらく沈黙が流れる。

はぁとため息を吐いたのはりん。

「こら、アキラ。男だろ.ビシッと告っちゃいな。」凛はアキラのほうをみて話す。

(は?なんだこの展開。とはいえ、とりあえず。何か話さなきゃ)

「いいんちょは地下鉄乗ってどこ行こうとしてたんだ?」 やっと切り出したアキラ。

「そんなに大きな荷物を持って」と、付け加える。

いいんちょことユウキはそれだけで一つ荷物になりそうな大きなトートバッグを持っている。

「それは、内緒にしてたんだけど、北海道の仮装で踊れるクラブに行こうかと。ススキノにあるらしいの。」もじもじしながら答えるユウキ

しーーん。とながれる沈黙。3人とも信じていない。アキラの隣に座っているトミーがPCをタイプした後にスクリーンを見せた。本当にあるらしい。

「優等生に疲れちゃって、脱走して遊びに行きたかったんだよね。気合を入れて変装までしたのに、まさか、あなたに見つけられると思わなかったわ。」

「あんたに指名されてからずっとあんたの後ろを歩いていたからな。滑るこの場所じゃ歩き方の癖まで誤魔化しながら歩けない。」と確証を持ったタイミングを話す。

「そんなことで見破るなんて、あんたストーカー?」とリン。

「うるせー。チャチャいれんな。姉貴。」

一応刑事ということは誤魔化そうと思って適当に嘘をついてみる。

「あなたも嘘が下手ね。どう見たってこの2人刑事でしょ。」

「あなたもって。あんたもなのか?」 

ペロッと舌を出して、小悪魔的な笑みを浮かべたユウキ。
「さて、どうかしら.さっき言っていた怪盗ロジック? わたしがそれだとしてどうやってそれを証明するの?」

「うん? そうだなー。証明する必要はないんじゃないかな。」さらりというアキラ。

「えっ」という顔のリンとトミー。

「事件が起きなくても、俺の手伝いは完了だろ。」

あんぐりと口を開けているリン。

「だって、多分ロジカルモンスターの彼女から自白は取れないだろうし、証拠になるものきっと持ってない気がする。」

「えー、調べてもらってもいいけど、仮装用の衣装と化粧道具くらいしか入っていないわよ。」と、りんにカバンを渡す。

リンはゴソゴソとカバンからいくつかのものを取り出した。怪盗ぽい真っ黒なスーツだが、仮装と言われたら反論はできない。盗みに使いそうな道具はみつからなかった。

「不自然すぎますけどねー。現行犯か犯行につながる道具とかがないことには。。」トミーの独り言。

「そうなんだけどなー。」と、相槌を打つアキラ。

「過去3件の現場の証拠と組み合わせれば。指紋とか。」必死に答えるリン

「そんなのあったのかよ。」とアキラがリンに聞くと。リンもトミーを見る。
トミーは顔を横に振っている。そんなものは残っていなかったらしい

「令状とって家宅捜索とかやってみてもいいけど、断言してあげるけど、何も出ないわよ。わたしの妄想日記くらいしかね。きっと冤罪の賠償のほうが公開することになると思うわよ。」

「メールとかの連絡の証拠は。」

「それはそちらのハッカーさんがわざわざ侵入して確認してたわよ。一応、侵入の形跡はおさえてるけど。」と主導権はこっちにあるぞと言わんばかりの言い方だ

「な、やばいだろ。このきめ細やかな対応。委員長むきなんだよ」

なんでやねんと突っ込みたい気持ちを抑えて、リンは何を聞いていいのかわからず、ただ2人を睨みつけている。

「ふたつきいてもいいかな。」アキラがまじめな顔で質問した。
 
「最初は高遠をスケープゴートにしようとしてたんだろ、サッカーのトロフィー狙ったり、なのになんで途中から、俺に切り替えたんだ?」

「まさか自分から警察に巻きごれていく人初めて見たからね。使わない手はないと思った怪盗もいるかもしれないわね。」遊んでいるように返答するユウキ。

そうかもな。

「もう一つは、おとといまでの黒髪もカツラだったのかい?」

3人はきょとんとした。

エピローグ & プロローグ

「ユウキ。早くしないとご飯の時間始まっちゃうよー」同部屋の友人に声を掛けられるユウキ。

「うん 今行くよ。」ちゃんといつもの黒髪の桂をセットしたことを確認して、眼鏡をかける。いつもの委員長スタイルだ。

~~~~回想シーン~~~

アキラの素っ頓狂な質問でおおよその会談は終わった。
机の上が固まった後、3人が一斉に大笑いしはじめた。めずらしいことにトミーも笑っていた。抑え目だが。それをみて、アキラも笑いだす。

レストランから出るときに、凛が優紀にすれ違うように話しかける

「今回はアキラに免じて見逃す。次やったら確実に捕まえるからね」

それを聞いた優紀は

「だいじょうぶ。今回の失敗で、もう私の役目は終わったから。アキラ君に感謝しなきゃ」

「大事にしてあげてね。」最後の声は優しかった。

そう言ってアキラのほうにかけていくリン。体当たりで雪山にアキラを押し込んだ。(本当に兄弟みたいね)
~~~~~~~~

「で、岡田追いかけてどうしたんだよ」エイトが聞いてくる。
「え、なんでお前知っているの。」びっくりしたアキラ。
「お前が急いで外出ていくのみたもん。そりゃ、察するよ、親友としては。でも委員長と副委員長で抜け出すなんて勇気あるなぁ」

「ユウキ。勇気あるのよ。名前の通り。」よくわかってないエイトを置いてアキラは食堂へ向かう。

~~~~回想シーン~~~
レストランでごちそうになり、なんとなく話が終わったような感じでレストランを出た。よくわかんない凛の体当たりを食らって雪山にだいぶさせられた。少し凍っている雪山はアキラをしっかりと受け止める

「やってくれたわねぇ。直感探偵さん」
「うん?なんだそのネーミング。」と聞き返したアキラに
「事件を起きる前に解決しちゃったら私たち逮捕できないんだけど。」と追い打ちにもう一回体当たりを仕掛けてくるリン。少し埋まって動けなくなった。

「そういう作戦であの子を守ったわけね。今回はそれに乗ってあげるからちゃんと告るのよ。きっと大丈夫だから」それだけ言うと、凛はもう振り返らず手だけでサヨナラとアピールをして向こうのほうへ歩いて行ってしまった。

そのあと、体の大きいトミーの体当たりで完全に雪山に埋もれるアキラ。もちろんPCは大事に両手で抱えていた。

雪山に埋もれいているアキラにユウキは手を伸ばした。
「大丈夫?」

「うん。ありがと、いいんちょ。」といって、手をつかみ起こしてもらう。
「ユウキでいいわよ」そういって、彼女は笑った。
~~~~~~~~


前日と変わらず、学生が集まって朝食を食べている時間。高遠先生が
「おい、委員長と副委員長、ちょっといいか」と声をかけてきた。

呼ばれて行ってみると、いつもの二人組。
「ど、どうしたんですか?」

「知っているでしょう。あれが盗まれたのよ。。」

「えっ」 驚きの顔で見つめあうアキラとユウキ。

「大げさなことはやめなさんな。どうせ知っているんでしょう。」
凛とした女性刑事の声が響いた。
「幻のウィスキーが盗まれたわ。怪盗ロジックによって」

To Be Continued

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?