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作品集

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ネット物書き・御子柴流歌が書いたモノを集めてみました。
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#恋愛

【小説】『アブソリュート・ガールズとオルタナティブ・ボーイ ~人生最後のモテ期でとんでもない波瀾が巻き起こる~』 §1-1

はじめに 宣伝用ってことでもないんですが、最近公開を始めたお話の第1話を置いておきたいと思います。  略称は『アブナイモテ期』です。 あらすじ・概要 1-1. 編入生のウワサと、その正体  ――『モテ期』というモノは、人生で3回訪れる。  そんな空想めいた話を、どこかしらで聞いたことはないだろうか。  どこまで本気にしていいモノかわからない。  それどころかプラス思考をするためのネタにだろうとしか思えないのだが、信じる者は救われるという仮定に立ってみれば信じておい

【小説】『純潔守って死ねるかよ・急』(後書き・解説有り)※R-15【短編】

前書き 短編です。  ラブコメです。  タイトルはアレですが、エロはありません。  ただし直接的な表現を入れているので、R-15 くらいかもしれません。  こちら、3部構成のラスト、「序破急」の『急』です。  また、最後には後書きと解説がありますので、よろしければそちらもぜひ。  なお、『序』・『破』を未読の方は必ずそちらからお願いします。 序 破 登場人物について ・一生《いっせい》:主人公、大学院生(博士課程) ・姫星愛《きらら》:(たぶん)ヒロイン、JK

【小説】『純潔守って死ねるかよ・破』※R-15【短編】

前書き 短編です。  ラブコメです。  タイトルはアレですが、エロはありません。  ただし直接的な表現を入れているので、R-15 くらいかもしれません。  こちら、3部構成の真ん中、「序破急」の『破』です。  第1話である『序』はこちらです。  未読の方はこちらからどうぞ。 登場人物について ・一生《いっせい》:主人公、大学院生(博士課程) ・姫星愛《きらら》:(たぶん)ヒロイン、JK 破: 『守ったままで死ねるかよ』 俺が姫星愛を初めて見たのは、とある春の金曜日。

【小説】『純潔守って死ねるかよ・序』※R-15【短編】

前書き 短編です。  ラブコメです。  タイトルはアレですが、エロはありません。  ただし直接的な表現を入れているので、R-15 くらいかもしれません。  3部構成です。  まずは、『序』をどうぞ。 登場人物について ・一生《いっせい》:主人公、大学院生(博士課程) ・姫星愛《きらら》:(たぶん)ヒロイン、JK 序: 『会いたい』 いつもなら既読無視されるはずだった深夜のメッセージにスタンプがひとつ返ってきて、すぐに俺は姫星愛に「会いたい」と返した。 自分ができる

『ヌーヴォーとヴィンテージ』【#短編小説】

 ――むしろ『超短篇小説』かもしれない。  っていうか、そうだね。  1000文字すら行ってないです。 『ヌーヴォーとヴィンテージ』 「んーっ! うぉいしーっ!」 「『うぉいしい』の?」 「そ。ただの『美味しい』との差別化、的な?」  食後のバニラアイスに舌鼓をうつ彼女の頬は、アイスよりもよく溶けていた。   お気に入りのそれは、乙女のなんとやらなどを考えた上で週3回を限度にしている。  毎日食べるよりも喜びが大きくなるらしい。 「なによ。その顔」 「なにが?

『眼鏡越しのあなたと私』【#短編小説】

あらすじ  暮れなずむ空、教室。  イイ雰囲気、のはず。  ――「カワイイなぁ、って思って」  そんなことを言う彼の視線は、やっぱりちょっとメガネに行ってる。  これは生粋のメガネ女子と生粋のメガネフェチによる、夕暮れ時のひとコマ。 その想いが ちからをくれる 「ちょ、ちょっと待って」 「ん? 心の準備?」 「あの、えと……。うん、そんな感じってことで」  小さい頃から、私は視力は悪かった。  そのおかげで小学校に入るかどうかという頃から、眼鏡は私のパートナーだった。

『珈琲は月の下で』【#短編小説】

貴女と飲むのは、これがいい。 「ふぅ……」  ちょうどお客様の流れも途切れた、カフェスタイルのバー。お昼とされる時間はコーヒー系をメインに、夜とされる時間帯はお酒をメインに提供するスタイルのコーナーだ。  カウンターのやや奥まったところで、鋭く、だけど小さく一息つく。傍からは気づかれない程度に背筋を伸ばしてみれば、関節も何度かぱきぱきと一心地つくような音を立てた。  かれこれ一週間もこうしていれば、朝も昼も夜もよくわからなくなってくるものだ。それはこうしてカウンターの内