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健康×アート×社会

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健康とアート、社会の関わりについて執筆した記事をまとめています
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#障害児

大阪府豊中市のインクルーシブ教育。南桜塚小学校訪問レポート【シリーズ全4回】

4月! ご卒業、ご入学、進学、新生活、みんなまとめて心機一転おめでとうございます。私はようやく毎日の送迎地獄から解放されました。ひゃっほい。と思ったら、登校5日ですでに学校がつまらないと言い出した末っ子と格闘する日々。なんかデジャブだな… まあいいや。 そんなわけで、私もご多分に漏れず4月からの新しい生活をめでたく開始し、なんとか息をしています。そして、それがね。うれしありがたいことに、新生活で出会った何人かの方がこちらのnoteを読んでくださっていると!びっくらぽんな事実

「誰か」を「あの人」にかえていく

「誰かの死と、あの人の死。全然違います。」 20年以上前に聞いた、中学校の国語の先生の言葉だ。先生の声が、未だに耳に新しい。 一つの出来事が、「誰かの」出来事から「あの人の」出来事になるには、一体何が必要なのだろう。 2015年、「障害のある誰か」が、突如として「障害のある我が子」になった。 第一子も、第二子も、びっくりするほど安産だった私は、出産なんてなんてことないと思っていた。 とんだ勘違いだった。母子共に無事に出産できることは、ほとんど奇跡なのだということを、

私は障害児であるハルのことをよく知っているけど、ハルじゃない障害児のことはよく知らない

みなさん、どうも。こちらの世界ではお久しぶりです。 久々にいろいろな肩書や役割を取っ払って、ただの心の露出狂として、キーボードを叩いています。 最近は、わかりやすい文章の書き方とか、タイトルの付け方とか、SEOとかいろんな話があって。そのどれも大事な話だと頭ではわかるんだけど、あんまりワクワクしなくて、そうこうしているうちに、文章の書き方がよくわからなくなってしまいました。 構成を考えて書くとか、目的や対象を明確に絞って書くとか、ライターを生業としている人だったら当たり前

はるるんと、きょうだいと、社会

刺激の少ない家生活はるるんについて書きたいことが、最近、あまりなかった。 ロックダウン開始後、ハルが通っていた特別支援学校でもオンライン授業が始まったけれど、ハルはなかなかセッションの時間に合わわせて生活のリズムを調整できずにいた。先生や級友やネット環境などの様々な都合で予定通りに開始しないオンラインセッションは、むしろハルにとって負担になることも多く、まるまる夏休みだった6月の終わり、休み明けからの退学を決断した。 もちろんオンラインでも、担任の先生やお友達の声が聞ける