猫と重心遊び

久しぶりに書く。マガジンのタイトルは365+1なのに全然だな。
まあ想定内だ〜

ちょっと前にアマゾンで本をポチるキャンペーンをして、おとといそれが届いた。そのうちの「『ハッピーアワー』論」を読んでいる。

それを読んでいると、3年前の冬だったかにみたその映画の内容を思い出す。去年割と読み込んでいたにも関わらず、なんとなく「カメラの前で演じること」のテキスト重視で、忘れていたシーンがいくつかあった。

制作者ではない人からの視点で書かれた、この映画のテキストはあまり読んだことがなかったから、すごく新鮮で、私もそちら側の人間だから、ウンウン。と唸った。


ワークショップにあった、2、3人で正中心線を合わせながら動く作業がやはり好きだ。

ハッピーアワーがきっかけっでずっと頭に残っているのか、いや、きっと別のテキストで読んだのだと思うけど、
重心はずっと動いている
という事実は、私がとても好きなことの一つだ。

歩くと倒れそうになる、それをまた一歩踏み出すことで倒れるのを防いでいる。重心はその時々で生まれては消え、その繰り返しをしている。
重心は一つだけど、毎時毎時あって、沢山なんだ。わかるようでわからない


昨夜、道を歩いていると5メートル先くらいに猫がいた。

こっちをみている。たまにいる猫で、たまに懐くし、たまに逃げる。
今日はどっちだろう。

走ったら触れそうなくらいの距離の時、急に猫は横に大きな一歩を踏み出した。

私はそれを目で追うだけで、前に進む。
もう一歩進む。猫はまた一歩進み、私の斜め後ろ側に来た。

二人で円を描いているようだった。

急に猫と私の間に主従が行き来する方程式みたいなものができて、ずっと動き続ける、みたいな現象が起こった。
ずっと動き続けたら、どうなるのか、めちゃめちゃ気になったけど、きっと、笑い合ったり、息を合わせたりなんてできないから、どちらかが飽きて終わる。


あの警戒するような目つきが、急に私と猫を結んでくる
人間とは違って、気持ちが行き交うなんてきっとないから、
スリリングな、ただの遊び

猫を飼うことよりも、猫に出会う方が面白いのは、そういうことかな、知らんけど