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【中京記念】全頭分析

おはようございます!

スペース内で話した内容+言いそびれたことを加えた中京記念の全頭分析です!
ご興味ある方は、是非読んでいただけると嬉しいです!

ファルコニア

大半の人が抱いているこの馬への適性論に水を差すが、今回の条件は個人的にプラスと推測。この馬は、とにかく直線スピードに欠けるというか、キレる脚がないし、加速に時間がかかってしまうためエンジンのかかりを手助けしてくれる直線の長いコースでの好走実績が多い。近走の成績3走も阪神の外回り1600m戦で3、2、3着と堅実な走りぶりだが、4走前は阪神内回りの直線短いコースで4着、6走前は直線の短い小倉で6着と馬柱だけでも適性がハッキリ出る本馬。
そこで、私が思うのは、"この馬の適性って本当に大箱コース向きなの?"ということ。確かに内回りや小回りコースでの成績は顕著に悪い。ただ、大箱コース向きの馬って直線加速力に強い馬ばかり。この馬は、その大箱コース=加速力や直線スピード力の強みがないので勝ちきれない成績が続いており、本質的に"直線加速力勝負より小回りの持続力勝負になった方がいい味が出る"と推測している。それが今回で、小倉1800mかつ多頭数かつ高速野芝戦になれば前半からある程度スピードに乗るので、マイル的なスピード能力と後半それを維持する2000mをも好走できるスタミナ量が求められるため、近走のマイル3連続好走からの臨戦過程は適性的にマッチする。尚且つ、前走は、稍重馬場ながら1000m通過57.5秒、3走前は57.8秒とスピードの追走力に関しては文句なし。また、スタミナレースとして有名な京都新聞杯や2000mの勝利実績もある点、夏の小倉に川田ジョッキーを配してきた点など個人的にかなり推している馬。

アーデントリー

過去4勝中3勝を小倉で挙げる生粋の小倉巧者で、4走前の小倉1800m戦で54キロだったミスニューヨーク相手にゴール手前で差し切る強い内容。また、直線はずっと進路が開かず、追い出したのはほんのゴール手前ぐらいだったというのを加味すれば尚更強かった印象。ただ、好走時季が冬場しかなくて、夏場の好走実績がないのは気がかり。単純に、暑さがダメなのか?それとも高速馬場の野芝戦がダメなのか?判断は難しいが、今回はスピード決着を想定しているため、高い評価は与えることはできない。唯一の望みとしては、ハンデが軽いことと長期休養をひと叩きされた上積みだけ。

カイザーミノル

今回の適性的に合うと思っている。元々かなりの気性難で、レースで能力をフルに発揮できなかったが、ブリンカーを着用した昨年の2月の3勝クラスから一変した。ブリンカー着用してから掲示板を外したのは、天皇賞・秋とダービー卿だけでブリンカーによる集中力アップに比例して堅実さも増した本馬という印象だ。その掲示板外だった天皇賞・秋では、2000m王道GIという壁が大きく立ちはだかり…ダービー卿では、約3ヶ月ぶりのレースだったのにも関わらず、マイナス12キロと馬体重を大きく落としての参戦だったことから長距離輸送もひとつの原因としてあるのかな、と。次に、前走の話になるが、陣営のコメントでは「前走で大幅に減っていた馬体は戻ってきている。ただ、まだいい頃の気配には届いていない感じ。実戦で力を発揮してくれれば。」と不安を口にしていたが…終わってみれば前半1000m57.9秒かつラスト2F目11.2というハイラップを刻まないといけないレース質で2着に来れたという事実は素直に評価すべき。そして、最後に取り上げたいのが5走前の毎日王冠の走り。以前から私をフォローしてくださっている方は、何度目?と思うかもしれないが…このレースは2021年のGI以外のレースで最もレースレベルとタフさが顕著だったとして、私は認識している。それは、ジャックドールが作り出すペース="強い馬"しかこれないという図式があり、前走58.5秒からラスト4F~2F区間11.7ー11.3ー11.4のハイラップで走り続け、トドメのラスト1F11.9秒で締める相当なスピード能力とラストのタフさが求められた一戦だった。それを前付けして5着に粘った点は素直に評価すべきだし…この馬、1800m戦自体1回も連対したことがないかつスタミナも不安がある中での5着なので、スピードとスタミナの両者が問われる展開になれば強さを発揮することを証明してくれた。それが今回の中京記念に合致する。だから、高評価せざるを得ない状況。

あと、最後に1つだけ。
この毎日王冠のレースラップは、11秒台が淡々と並ぶ究極のスピード持続力戦になったので上がり数値を出しづらいレース質に。その中で1:45.2秒以内かつ上がり3F34.4秒以内で走った馬は、シュネルマイスター、ダノンキングリー、ポタジェのGI馬3頭、2021年秋王道GI2連続4着のサンレイポケットとカイザーミノルの5頭のみなので、いかにハイレベル戦だったか分かる。今回のメンバーなら、能力値は相当上位だと感じている。

カテドラル

この馬の特徴は、使える脚が短いという事。直線の短いコースでの重賞実績があって…昨年は、重賞4レース中3レース直線の短い中山・小倉での実績。残りの1レースは、2着だった東京新聞杯で鞍上がワンテンポ遅らせる騎乗を試みて一旦先頭に立つも、最後はカラテに差されてしまう欠点が如実に出てしまったレースだった。このことからも、この馬は小回りの直線短いコースで強い馬という認識。それに加えて、折り合い難とゲートの出が悪く、毎回後方からの競馬になってしまうのも弱点。なので、折り合い不安などが軽減される距離短縮ローテは、面白いことに4戦4連対とわかりやすい馬でもある。となると、今回は、前走安田記念1600m戦→1800mの距離延長ローテになる点は、懸念材料。レース質的に今回がマイル的な序盤のスピード追走力が求められる舞台であっても、カテドラルにとって距離延長となる今回は割引きが必要かと。オール野芝の成績が【3-1-0-0】から軽視することはできないが、昨年からハンデが重くなるのと出走頭数が増える今回、テン乗り団野ジョッキーがこの馬の難癖を一発回答で応える未来が現状見えない。

カデナ

もう8歳馬なので、正直スピードに限界があると感じる。坂路で自己ベストをマークしているが、逆に"高齢馬の自己ベストマーク"って違う視点から見れば、馬が調教だけ走ればいいという風な認識の可能性もある。というのも、年齢を重ねれば精神的に楽をしたい馬や経験で色んなことを覚えるので、調教だけ本気で走ってレースで手を抜くっていうことが結構ある。まあ、これはあくまで個人的な見解だが、頭がいい馬はこういうことをよくする印象があり、今村騎手が騎乗することで人気もするだろうし、斤量57.5はさすがに人も馬も適応しづらい。
唯一、推しポイントを挙げるのなら、近走ダートの適性外レースばかりを使われていて、小倉コースに限定すれば、4戦中3戦馬券内と典型的な使える脚の短い小回り巧者だと言える。適性で巻き返すかもしれませんが、陣営がダートを3戦使ってきた時点でもう認識的にスピードに限界があるから使ってきたのだろう。

コルテジア

シンボリクリスエス×ジャングルポケットの血統背景から小回りコースよりも直線長いコースの方が良い。実際に、馬券内4戦全て直線の長いコースに集中しているため、小回り実績がない点は、マイナス。今回、休養前に手綱を取り続けていた松山Jに戻り、ひと叩きされた効果はあるが…実績のないハンデ56キロでの古馬重賞というハードルは高いようにも感じる。今回は、買わない。

シャーレイポピー

結論、スタミナ切れする可能性が高い。近3.4走前にマイルで勝利したが…前半3F36.0秒、37.3秒の超Sペースかつ少頭数の9頭以下でのパフォーマンスなので評価はしづらい。ましてや、ミッキーアイル産駒ということで距離の誤魔化しもできただろうし、実際に1勝クラスで前半3F34.0のHペースを52キロで楽勝した経験値もあるが…クラスが上がった前走では前半3F34.5秒でも最後は失速したように、重賞戦かつ牡馬相手、多頭数競馬だと厳しい。←失速しているようにも見えるが実際上がり3F比較(1勝クラスと前走の米子S)ならほぼ同等。つまり、完全なる力負け。福永ジョッキー×52キロで出走できるのは心強いが、ここで好走してしまったら適性よりも鞍上の力が大きかったと認めざるを得ない。狙いたい条件は、距離短縮の少頭数1400m戦で。

スーパーフェザー

この馬、近走成績は目立たないが、小倉の小回り適性はある。昨年の小倉記念のコーナリング地点で加速して位置を押し上げれた競馬を見ると、決して不適性な条件とは思わない。ただ、本質的に脚を溜めて直線に賭けたい馬でもあるので、序盤からスピードの問われた前走の大敗も納得できるし、年齢が7歳ということで…スピードに衰えもあるとは思うが、昨年12月に記録した1分45.0のタイムは中々速いので今回腹をくくって溜めて欲しい。まぁ、鞍上川須騎手は、序盤から押していく印象があるので手が合うとは思いづらいが…

ダブルシャープ

イメージ的に重賞では力が足りない印象。
これまでの芝4勝は、札幌→小倉→小倉→小倉と小回りの平坦コースに集中しているように、直線スピード勝負だと流石に分が悪い。
今回、小倉替わりはプラスだが、前走の何とか2着に差し込んできた競馬や少頭数競馬にしか実績がない点など、多頭数となる今回どうしてもワンパンチ不足だと感じている。7歳でハンデも56キロと見込まれた印象だし、ここで好走したら正直要因が分からないぐらい評価していない。

ベステンダンク

この馬で推せる材料は、前走速い流れを経験した道中の追走力が今回活きるということだけ。10歳馬なので、買いづらさ増しているし、何故か近走阪神を使い続けているのは、何か策でもあるのかな?と感じてしましまう。厳しい。

ベレヌス

ベレヌスは、非常にわかりやすい馬という認識。
平坦コース実績が7戦中6戦好走と抜群の平坦コース巧者。そして、気温が上がるにつれて好走実績も比例するように、7.8.9月の成績→【3ー0ー3ー1】と馬券外だったレースはハナを奪えずチグハグな競馬になったラジオNIKKEI賞のみ。対して、それ以外の成績→【1ー2ー0ー10】とこんなにハッキリ出る馬はいるようで中々いない。新馬、未勝利戦とダートに出走したことからも陣営やこの馬のタイプ的にも脚が遅いというイメージで直線スピードに賭ける加速力タイプとはだいぶ言い難い馬であるように、逃げてマイペースに行かせた方が持ち味が活きる。そして、さらに強調したい点が、道中の追走力が求められるマイル戦を近4走経験してきた点と2000m戦を3勝しているスタミナ実績の二刀流は"ファルコニア"と全く一緒で、今回の中京記念の適性に合致しそうな穴馬という印象。前走負けたウインカーネリアンは、後のリステッドで連勝しているように決してこの馬の能力に否定することはできないし、この馬はとにかくスタートがえげつなく良いのでベステンダンクとのハナ争いにもすんなり勝てる。もし、ベステンダンクが競りかけてHペースになってもマイルの経験値と最後はそれを維持する2000m的なスタミナレースの経験値が活きる今回の舞台はマッチしている。まぁ、本質的にマイルは短い印象し、待望の1F延長ローテということで期待度は増している。

ミスニューヨーク

結論、この馬は今回疑問視している馬の一頭。理由は、①枠次第で着順が大きく異なるのと、②高速馬場適性である。
まず①枠順による影響についてだが、この馬は全19戦中10戦馬券内を確保しており、10戦中8戦4枠以内のとにかく内枠で脚をじっくり溜めて最後フルパワーを繰り出す典型的な内枠巧者。次に、②高速馬場適性についてだが、血統的にも高速野芝での実績は少なく、実際に1800m戦の持ちタイム最速1:46.2という限界値が今回、45秒台に突入した際に間違いなくスピード負けする。それを楽にクリアできるだけの条件ではないし、今回実績のない古馬の牡馬混合ハンデ重賞かつ多頭数競馬が大きな壁にもなる。
昨年、この舞台で4着に善戦したが、内枠かつ52キロという恩恵があったのは事実で…今回まだ枠順は発表されていないが、2キロの斤量増はこの馬にとって中々高いハードルだ。現状、ここは疑っている。

モズナガレボシ

昨年小倉記念を鮮やかに差し切って優勝したように本質的に馬場が渋ったりパワー馬場にならないと能力をフルに発揮できない馬。
前走の七夕賞も高速決着だったように…小回り適性はあるが、小倉の高速野芝戦になりスピード決着が想定される中、この馬に手は付けづらい。

レインボーフラッグ

もう2年以上も好走がない。1200mからの臨戦過程もわからない。厳しい。

ワールドウインズ

紐として絶対に入れておきたい馬。遡ること13走前の小倉オープン競走で、パンサラッサ相手に外からねじ伏せて勝っている馬。その後は全くの低迷が続いているが、2走前にダートを使って刺激を入れたことが良かったのか、前走のメイSでは直線本来の走りができていたのは明るい材料。そして、実際に小倉勝ちもあることから、平坦コースへの実績と舞台替わりでもう一つ上のレベルへ行けそうな雰囲気もあるので、個人的に楽しみにしている1頭だ。

ヴァリアメンテ

正直、取捨に迷う馬という印象。本来買いたい馬だが、買えない理由もあるというのが率直な意見。
まず買える材料としては、1600m勝ちと2000m勝ちのある総合的な適性の持ち主であることで今回のレース質に合致する点と斤量54キロが魅力的であること。対して、買えない材料は、実はかなり揉まれ弱いんじゃないか説が個人的に思っており…この馬の勝ち方は、コーナー外ぶん回しや大外一気の競馬が目立つ。実際に、前走も道中川田ジョッキーの手綱が上下に動いたり、馬の頭部が安定しない。これは、引っかかっているとかではなくて、馬が怖がっていたり、戸惑っている仕草でもあるので少なからず内で揉まれる競馬は得意でないだろう。また、前走の内容も直線空いていたとしてもあの手応え的に大きく着順は変わらなかった点からも精神的な問題といきなり重賞で勝てるかと言われたら、今回が試金石となるだろう。もし、今回内枠に入ったら陣営はさすがに揉まれ弱さを、把握していると思うので、初コンビの岩田望来Jに伝えるとは思うが、実際にレースに乗ってみないとどのレベルなのか分からないし、それが紛れのある小回りかつ多頭数となれば尚更手腕が問われる。レース適性的に合致はしているが、今回枠順を見てから判断しようと考えている。


【中京記念】最終結論
◎ファルコニア
〇ベレヌス
カイザーミノル


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