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僻地の僻は まともでない。 そんな感じで 僻地の教室。 僻地の未来は 何処にもない ‥ 全国共通。
気の動きに 未来の先見。 そんな感じで 易者の屋敷。 予測は絶たれ 暗転する。 天に従い ‥ 崩壊の序章。
またひとり もうひとり 息が続かない。 そんな感じで 山あいに 深刻化する 村人の欠如。 明らかに 集落濃度は ‥ 危険状態。
愛や友情 成功と挫折。 そんな感じで 茅葺屋根の下 推察できる 共同生活。 捨てられない 思い出は 形を変えて ‥ 歪みゆく。
寺院の消失も 薄暗い中 修行は続く。 そんな感じで 雑念を去り 悟りを開く。 列座するのは 老師の隣。 此身一つ 惜しまない ‥ 迷いはない。
そよ風に なびく髪は 遠い彼方。 そんな感じで 山の中腹に 人影の消えた 生活の痕跡。 故人の黒髪を 指でなぞる。 啜り泣く 女性の亡者に ‥ 再会を誓う。
皇国に捧げた 亡霊彷徨う 山の奥深く。 そんな感じで 在郷軍人の家。 朽ちる廃屋は 年月を物語る。 もう此の世は ‥ 令和時代。