見出し画像

レフェリーだって人間

どのスポーツにもレフェリーが存在します。
スポーツによっては、レフェリーではなく、アンパイヤやオフィシャルという呼び方をしますね。

このような人達をまとめて、”審判員”と呼びます。審判員の役割や定義は、スポーツによってそれぞれ違います。

共通していることは、
”試合を競技規則に則って、厳密かつ円滑に進行・成立させる重要な役割”であるということです。

今回のテーマは『レフェリーだって人間』です。

レフェリーはとても難しい仕事です。

レフェリーは、目の前で繰り広げられる高速度の展開を追いかけ、管理するだけでは済みません。時には熱くなった選手に込められる感情の鉾(ほこ)を受け止めなければなりません。また、自らの感情にも対処しつつ、かつ客観的でいなくてはならないのです。

ミスを犯せばこき下ろされるし、しっかりとこなしていても、誉められることはそうありません。
これは非常に難しい仕事だと思います。

●レフェリーを味方にしたら強い

ラグビー日本代表、リーチ・マイケル主将は、W杯試合前の意気込みでこんなことを言っていました。
「レフェリーを”16人目の選手”にする」と。

これはレフェリーを味方にしていくことを意味します。
とりわけラグビーのルールは難解な上、同じプレーが起こったとしても、レフェリーによって「解釈」の幅が大きいそうです。

とあるプレーで、ある審判は”何もなし”と判断しても、ある審判は”反則”と判断するといったような、レフェリーによる誤差が他のスポーツよりもラグビーにはあります。
そのため、試合前のレフェリー対策では、レフェリーの癖や傾向を徹底的に分析します。レフェリーの解釈に合わせて、チームを適応させることが求められるのです。

しかし、これはラグビーだけではなく、他のスポーツにも通ずることだと思います。

そもそも、レフェリーはこの解釈の幅をなくしていく必要があります。100人のレフェリーがいたら、100人同じジャッジをするようにしなくてはなりません。
そのため、審判員は試合後にその日の反省を行なったり、時には審判講習会や審判研修を行います。
審判員は、常日頃から解釈の幅をなくしていく取り組みをしているのです。

そうは言ってもやはり、その解釈の幅はなくなることはありません。

なぜなら、レフェリーは”人間だから”です。判断基準の統一を図っても、人間の根本的なものは変わらないのです。
そのため、解釈の幅はなくなることはありません。

であるならば、レフェリーの癖や傾向を理解して、”レフェリーを仲間にする”という考えは得策だと言えます。

とはいえ、一流の審判員にジャッジしてもらうとなれば、そういった解釈の幅はあまり感じることはないと思いますが。

●VARの導入

先ほども記した通り、”レフェリーは人間”です。
そのため、どんな一流の審判員であってもミスをしてしまうことがあります。

そんな問題を解決するために、サッカー界ではVARが導入されました。

このVAR導入には賛否両論があります。(その話はまたどこかでしたいと思います)

VARとは、”ビデオ・アシスタント・レフェリー(Video Assistant Referee)”の略です。
主審や副審などの審判員の他に、ビデオ映像や通信用ヘッドセットを用いてジャッジを確認するものです。
VARは主に、審判員の目では確認できないものや、ジャッジが曖昧な場面で使用されます。

このVRAの導入によって、人的ミスを最小限に抑えていくことが見込まれています。

●問題視されているMLBの審判員

世界最高峰の野球リーグ、MLB(メジャーリーグベースボール)では、毎日のように審判員への批判が殺到しています。
これはTVやYouTubeなんかでも、よくそういった映像を目にするものです。

MLB審判員の何が問題視されているのかというと、”簡単に退場させてしまう”ことです。

MLB審判員は、抗議する選手やスタッフ人に対して、話を聞くことや受け入れることをせず、気に食わなかったらすぐさま退場させます。(もちろん審判員にもよりますが)
後で映像を見返してみれば、誤審であったにもかかわらず、自分の感情や気分次第でいとも簡単に退場と判断するのです。

個人的に抗議という行為は悪いことではないと思います。審判員の話を聞いてみれば納得する選手もいますし、そうではない選手もいます。いずれにせよ、抗議という行為は選手にとっても審判員にとっても”自分と見つめ直す機会”になります。

選手からしたら、見方を変えればそういった判断があることに気づきますし、審判員もまた、選手の気持ちを理解することができます。
ですが、抗議といっても明らかに暴言的なものや、相手を侮辱する発言はあるまじきものだと思います。スポーツ選手であるならば、審判員に対して”リスペクト”の気持ちを忘れてはいけません。

●まとめ

スポーツにはレフェリーの存在は欠かせません。
レフェリーの方がいるから、試合が成り立つのです。

レフェリーはとても難しい仕事です。スポーツ選手はレフェリーへのリスペクトの気持ちを忘れてはいけないのです

そこで、スポーツ選手の皆さん、ぜひ自分の試合を担当するレフェリーの名前を覚えてみてください。

そして、試合前に「〇〇さん、今日の試合よろしくお願いします」とそのレフェリーに言ってみて下さい。

中々、そういったことをする選手はいません。

ですが、レフェリーも名前で呼ばれたら嬉しいと思います。

もしかするとその行為で、
レフェリーを味方にすることができるかもしれません笑

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?